シマンテックは3月18日から、ウイルスの脅威や紛失時の悪用からAndroid端末を保護するセキュリティアプリ「ノートン モバイル セキュリティ」を発売する。
同社は2010年から無料のβ版を公開しており、全世界で20万件のダウンロードを記録している。今回の製品版は、そのフィードバックを反映した有料版パッケージだ。急速に普及し始めたAndroidでは、2月に日本語アプリからウイルスが見つかるなどセキュリティリスクが高まっており、対応策が待たれる中でのリリースとなった。
シマンテックはノートン モバイル セキュリティを、マルウェア対策機能に盗難/紛失時のリモートロックやデータ消去機能、迷惑電話/SMSの遮断機能を加えた統合パッケージとして提供。より幅広いリスクに対応できるようにした。
盗難対策は、同じキャリアの他の端末からSMSを送信することで遠隔から端末ロックやデータ消去、端末の位置検索を可能にする機能、SIMカードが抜かれると本体機能をロックする機能などを用意。マルウェア対策は、最新のウイルス定義ファイルに基づいた端末内データとSDカード内データのスキャン機能を提供する。定時スキャンや手動によるスキャンに対応し、新たにアプリをインストールした場合には、自動でスキャン機能が働く仕組みだ。
新機能については市場のニーズに対応する形で追加する予定。例えば、SMS送信によるリモートロックやリモートワイプは、近くに同じキャリアの端末がないと行えないため、通話などのほかの操作をトリガーとした手法も検討するという。
なお、販売手法については、大手量販店を通じてアプリのダウンロードURLとアクティブコードが入った店頭パッケージ版を提供。Android端末の販売も手がける量販店にパッケージを置くことで、ユーザーにセキュリティの重要性を認識してもらうとともに、ノートン製品を印象づけたい考えだ。推定実売価格は2980円で、1台1年間のライセンスとなっている。Androidマーケットを通じた販売については準備中で、提供時期や内容は未定としている。
対応端末は、Android 2.0/2.1/2.2を搭載したNTTドコモ、ソフトバンクモバイルのAndroid端末。auやイー・モバイルなどの端末には順次対応する予定で、auのSamsung電子製タブレットの「SMT-i9100」には、プリセットで提供することが決まっている。
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