KDDIが発表した韓Pantech製の「MIRACH IS11PT」(ミラク)は、OSにAndroid 2.3を搭載したスマートフォンだ。ボディは防水・防塵仕様で、タッチパネルには約3.7インチワイドVGA(480×800ピクセル)TFT液晶を採用。CPUは、1GHz駆動の米Qualcomm製Snapdragon MSM8655を用いており、カメラはオートフォーカス・手ブレ補正対応の有効500万画素CMOSを搭載した。
緊急地震速報と赤外線通信、auのキャリアメール(〜@ezweb.ne.jp)、デコレーションメール、Cメールには対応しているが、ワンセグとおサイフケータイには対応していない。スマートフォンでは標準的に搭載されるGPS、Bluetooth(3.0+EDR)、無線LAN(802.11b/g/n)、モーションセンサー(6軸)はもちろん搭載している。通信機能では、下り最大9.2Mbps、上り最大5.5Mbpsの高速通信が可能なWIN HIGH SPEEDに対応し、国際ローミング機能(グローバルパスポート)はCDMAとGSMに加え、auで初めてUMTS(W-CDMA)にも対応した。海外のUMTSエリアでは下り最大7.2Mbpsの通信が可能だ。
本体のサイズは約62(幅)×121(高さ)×11.9(厚さ 最厚部12.9)ミリ、重さは約123グラム(暫定値)。同じPantech製スマートフォンの「SIRIUSα IS06」と比較すると、幅と高さが一回り大きくなった。また重さも14グラム増えている。このあたりは防水防塵対応したためと思われる。ボディのカラーバリエーションはクリアホワイト、ルーセントピンク、スモーキーブラウンの3色を用意。スマートフォンとしては珍しく、製品に卓上ホルダが同梱される。
MIRACHならではの特徴といえるのが、従来の携帯電話に近い操作感を提供するユーザーインタフェース「シンプルモード」の搭載だ。シンプルモードではホーム画面とメニュー画面によく使う機能が集約され、アイコンの位置も固定されている。カスタマイズの自由度が下がっているが、スマートフォンを初めて使うユーザーでもケータイ感覚で操作できるという。もちろんAndroid標準のUIにも随時切り替えられるので、ニーズに合わせて2つのUIを使い分けられる。現時点で、シンプルモードはMIRACHのみに提供される。
KDDIではスマートフォンの操作に不慣れなユーザーを対象に「かんたんメニュー」を提供しているが、かんたんメニューはかなり割り切ったUIだけに、MIRACHのシンプルモードはよりグラフィカルで呼び出せる機能も増えているのが違いだ。
使いやすさという点では、Androidスマートフォンでは初めての「重ね書き」に対応した文字入力にも対応した。これまでの手書き入力では一文字ごとに変換を待つ必要があったが、MIRACHでは連続して文書を手書きしても予測変換と合わせて文字入力が行えるという。また海外メーカー製らしく、日本語と英語だけでなく、韓国語、中国語、ポルトガル語の多言語機能も備えた(シンプルモードでは日本語と英語のみ)。このほか、音声で機能を呼び出せるボイスコマンド機能も搭載している。
MIRACHはワンセグには対応しないが、NHKの番組を視聴できるアプリ「NHK ON!」をプリインストールしている。NHK ON!の詳細は後日発表されるとのことだが、一部の有料番組は「auかんたん決済」で支払えるという。
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