最後に、使いやすさという視点から文字入力に関する機能が紹介された。Xperia rayは日本語入力システムとして独自の「POBox Touch 4.3」が搭載されているが、コンパクトなボディでも入力がしやすいようある工夫が盛り込まれている。
「Xperia rayはコンパクトサイズ故に、タッチパネルも小型になっている。そのため、文字入力に不安を覚える方もいるだろう。そこで、話すだけで文字入力ができる音声入力機能を搭載した。もう1つは、予測変換エリアの拡大に対応し、スムーズに漢字変換ができるようにした。そして、キーボードのデザイン変更にも対応している。キーボードのデザインは、ソニー・エリクソンのユーザーサイト『PlayNow』から、ダウンロードコンテンツとして提供する予定」(高垣氏)
さらにXperia rayは、Xperiaシリーズで初めてテザリング機能に対応した。そのコンパクトボディを生かし、モバイルWi-Fiルーターとしての利用も快適に行える。インカメラや音声入力など、“Xperia初”という機能を多く盛り込んだXperia ray。高垣氏は、「繰り返しになるが、スマートフォンとしての性能に一切の妥協はしていない。サイズやカラー、デザインにこだわりのあるユーザーには、ぜひとも期待していただきたい」と胸を張った。
発表会には、ドコモのプロダクト部 第二商品企画 担当部長を務める山口文久氏も招かれ、ドコモスマートフォンのラインアップに加わるXperia rayへの期待を寄せた。
「ドコモは2011年夏モデルとして、9機種のスマートフォンを発表した。今回発表するXperia rayが10機種目になる。2010年春にXperiaを発売して以降、ドコモ端末の販売比率
スマートフォンが40%〜50%という伸びを見せている。直近の数字では50%強という結果だった」(山口氏)
順調に拡大するドコモのスマートフォンだが、その6割は男性が購入している。山口氏は、「ユーザーニーズを広げるためにも、女性の声に応えるスマートフォンを作っていきたいと考えていた。今回のXperia rayは、ソニー・エリクソンとともに企画したモデル」と開発経緯を明かした。
ドコモが行った、購入時に重視するポイントの調査についても、女性ユーザーはサイズと重さ、カラーバリエーション、端末を持った際のフィット感に重きを置くことが分かり、それに応える形で開発が進められたという。
「ソニー・エリクソンとは、preminiシリーズや「SO902iなど、非常にコンパクトな端末の開発を共に行ってきた。今回のXperia rayも幅、高さ、厚さと、すべてのサイズがコンパクトに仕上がっている。また重さも約100グラムと、これまでのAndroidと比べて軽いのが特徴」(山口氏)
Xperia rayのカラーバリエーションは女性向けの3色が用意されているが、Whiteについては「男性にも選んでもらえるカラー」と山口氏は説明する。また、イルミネーションが輝くクレッセントラインについても、「なかなかデザイン上の個性を出しにくいスマートフォンにおける、一つの遊び心」と評価した。
先に山口氏が述べているように、ドコモのスマートフォンは初代Xperiaの発売を機に爆発的な普及が始まった。山口氏はXperia rayについても、「Xperiaはスマートフォン市場の扉を開けた製品だった。Xperia rayは、女性向けスマートフォン市場の扉を開ける製品になってほしい」と期待を込めていた。
女性をメインターゲットとするXperia rayは、プロモーション戦略も女性視線だ。国内最大規模のファッションイベントである「神戸コレクション」とコラボレートし、国内外25のブランドが手かげたXperia ray用背面カバーのプレゼントキャンペーンを実施する。
また、9月4日に開催される神戸コレクション 神戸公演(神戸ポートアイランドホール)と、9月17日に行われる神戸コレクション 東京公演(グランドプリンスホテル新高輪)には、Xperia ray/acroとコラボ背面カバーが試せるタッチアンドトライブースを出展。さらに、人気モデルがXperia rayの魅力を伝えるステージも展開。今回の発表会には、神戸コレクションの出演モデルがXperia rayを手に登場し、新端末の発表に華を添えた。
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