第2回 内蔵メモリ、処理能力、通信速度、起動時間を比べる――Android18機種最新スマートフォン徹底比較(2011年夏モデル編)(1/2 ページ)

» 2011年09月07日 18時06分 公開
[田中聡,ITmedia]
photo 上段左からドコモの「F-12C」「Optimus bright L-07C」「MEDIAS WP N-06C」「P-07C」「GALAXY S II SC-02C」「AQUOS PHONE SH-12C」「AQUOS PHONE f SH-13C」「Xperia acro SO-02C」「Xperia ray SO-03C」。下段左からiidaの「INFOBAR A01」、auの「G'zOne IS11CA」「Xperia acro IS11S」「AQUOS PHONE IS11SH」「AQUOS PHONE IS12SH」、ソフトバンクの「Sweety 003P」「AQUOS PHONE 006SH」「AQUOS PHONE THE HYBRID 007SH」「シンプルスマートフォン 008Z」

※Xperia rayのみ試作機で検証しています。

メモリ:1Gバイト以上か、400Mバイト未満か

photo GALAXY S IIはユーザーメモリとシステムメモリを本体に内蔵している

 外部メモリスロットを備えないが、16Gバイト/32Gバイトの内蔵メモリにさまざまなデータを保存できるiPhoneに対し、Androidではアプリは内蔵メモリか外部メモリ(Android 2.2以降)、写真/動画/音楽は外部メモリに保存するという具合に、データによって使うストレージが異なる。アプリは外部メモリに移せるものもあるが、プリインストールアプリをはじめ、内蔵メモリにしか保存できない場合が多い。したがって多数のアプリをインストールするには、内蔵メモリ容量の大きさが重要になる。ROMのスペックは(一部機種を除き)公開されているが、プリインストールアプリなどにも割かれているので、実際にユーザーが使えるメモリ容量はもっと少ない。

 初期状態のメモリを確認したところ、1Gバイト以上の内部ストレージが用意されているのは「Optimus bright L-07C」(1.31Gバイト)、「GALAXY S II SC-02C」(1.87Gバイト)、「AQUOS PHONE SH-12C」(1.11Gバイト)、「AQUOS PHONE f SH-13C」(1.23Gバイト)、「INFOBAR A01」「AQUOS PHONE IS11SH」「AQUOS PHONE IS12SH」(1.21Gバイト)、「AQUOS PHONE 006SH」(1.11Gバイト)、「シンプルスマートフォン 008Z」(2.99Gバイト)だった。GALAXY S IIは写真や動画を保存できる「ユーザーメモリ」、アプリを保存できる「システムメモリ」を内蔵しているが、いずれも外部メモリ扱いとなる。アプリ保存用の内蔵メモリが最も多いのは意外にも(?)008Z。そのほかの機種は250Mバイト〜400Mバイトほどで心もとない。豊富なアプリを使うことを考えれば、最低でも1Gバイトは欲しいところだ。

 外部メモリはいずれの機種もmicroSDが利用でき、試供品のmicroSDが同梱されている。「Xperia acro SO-02C」と「Xperia acro IS11S」は32GバイトのmicroSDを同梱しているのでお得感がある。

メモリ容量
メモリ 内蔵メモリ 外部メモリ
F-12C ROM:1Gバイト、RAM:512Mバイト 384Mバイト 最大32Gバイト(2Gバイト同梱)
Optimus bright L-07C ROM:2Gバイト、RAM:512Mバイト 1.31Gバイト 最大32Gバイト(4Gバイト同梱)
MEDIAS WP N-06C ROM:1Gバイト、RAM:512Mバイト 340Mバイト 最大32Gバイト(8Gバイト同梱)
P-07C ROM:1Gバイト、RAM:512Mバイト 301Mバイト 最大32Gバイト(2Gバイト同梱)
GALAXY S II SC-02C ROM:16GバイトRAM:1Gバイト ユーザーメモリ:11.41Gバイト、システムメモリ:1.87Gバイト 最大32Gバイト(1Gバイト同梱)
AQUOS PHONE SH-12C ROM:2Gバイト、RAM:512Mバイト 1.11Gバイト 最大32Gバイト(2Gバイト同梱)
AQUOS PHONE f SH-13C ROM:2Gバイト、RAM:512Mバイト 1.23Gバイト 最大32Gバイト(2Gバイト同梱)
Xperia acro SO-02C ROM:1Gバイト、RAM:512Mバイト 295Mバイト 最大32Gバイト(32Gバイト同梱
Xperia ray SO-03C ROM:1Gバイト、RAM:512Mバイト 306Mバイト 最大32Gバイト(8Gバイト同梱)
INFOBAR A01 ROM:2Gバイト、RAM:512Mバイト 1.21Gバイト 最大32Gバイト(2Gバイト同梱)
G'zOne IS11CA ROM:1Gバイト、RAM:512Mバイト 313Mバイト 最大32Gバイト(8Gバイト同梱)
Xperia acro IS11S ROM:1Gバイト、RAM:512Mバイト 307Mバイト 最大32Gバイト(32Gバイト同梱
AQUOS PHONE IS11SH ROM:2Gバイト、RAM:512Mバイト 1.21Gバイト 最大32Gバイト(2Gバイト同梱)
AQUOS PHONE IS12SH ROM:2Gバイト、RAM:512Mバイト 1.21Gバイト 最大32Gバイト(2Gバイト同梱)
Sweety 003P ROM:1Gバイト、RAM:512Mバイト 253Mバイト 最大32Gバイト(2Gバイト同梱)
AQUOS PHONE 006SH ROM:2Gバイト、RAM:512Mバイト 1.11Gバイト 最大32Gバイト(4Gバイト同梱)
AQUOS PHONE THE HYBRID 007SH ROM:1Gバイト、RAM:512Mバイト 275Mバイト 最大32Gバイト(2Gバイト同梱)
シンプルスマートフォン 008Z ROM:4Gバイト、RAM:512Mバイト 2.99Gバイト 最大32Gバイト(2Gバイト同梱)

処理能力:GALAXY S IIが圧倒的に速い

photo GALAXY S IIは、他機種をはるかにしのぐ高得点を出した

 スマートフォンがどれだけサクサク動作するかは、実際に触れて使ってみないと分からないが、客観的に処理能力を図る指標として、ベンチマークテストのスコアも参考になる。今回はCPU、メモリ、I/O、2Dと3D描画の性能を測るベンチマークアプリ「Quadrant Standard Edition」を使い、3回計測した平均値を記録した。多くの機種が1500前後のスコアを残す中、デュアルコアを備えるGALAXY S IIが3500前後を出し、他機種の2倍以上の差をつけた。次いで、SH-12C、INFOBAR A01、IS11SH、IS12SHなど1.4GHzのCPUを持つシャープ端末も1600以上で速かった。その他の機種はいずれも1GHzのシングルコアを搭載しているので大きな差は出なかったが、acroとrayのXperiaシリーズ3機種とF-12Cが1500台でやや速かった。

ベンチマークスコア
ベンチマークスコア
F-12C 1511
Optimus bright L-07C 1271
MEDIAS WP N-06C 1458
P-07C 1400
GALAXY S II SC-02C 3460
AQUOS PHONE SH-12C 1644
AQUOS PHONE f SH-13C 1353
Xperia acro SO-02C 1535
Xperia ray SO-03C 1557
INFOBAR A01 1708
G'zOne IS11CA 1452
Xperia acro IS11S 1516
AQUOS PHONE IS11SH 1671
AQUOS PHONE IS12SH 1639
Sweety 003P 1390
AQUOS PHONE 006SH 1518
AQUOS PHONE THE HYBRID 007SH 1433
シンプルスマートフォン 008Z 1494
※「Quadrant Standard Edition」を使用。

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