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» 2011年12月28日 13時34分 UPDATE

荻窪圭の携帯カメラでこう遊べ:基本的な画質はかなり良い、ただし“ゴースト”に注意――「ARROWS X LTE F-05D」 (1/3)

“全部入り”スマートフォンの「ARROWS X LTE F-05D」は、カメラにソニー製の裏面照射型CMOSセンサーを採用しているのも注目すべきポイントだ。富士通伝統の撮影機能や画質を見ていこう。

[荻窪圭,ITmedia]

 2011年のスマホのカメラを見てると、どうもソニーの裏面照射型CMOSセンサーのデキがよいっぽい。となると気になるのが富士通製の「ARROWS X LTE F-05D」。ソニーの最新型1310万画素センサーを採用してるからだ。さてほぼ最高スペックといえるセンサーと高速なプロセッサを搭載したARROWS X LTEは、スマホカメラ最高の栄誉に輝けるか。とまあそんな感じで行きます。

photo 薄くて大画面の「ARROWS X LTE F-05D」。期待されている全部入りモデルだ

photophoto カメラ部。13.1MEGAと書いてある(写真=左)。レンズ部を斜めから見ると、メッキされたリングがけっこう大きい(写真=右)

デジタルフィルタ満載が楽しいカメラ機能

 カメラを起動してみると、これがなかなかいい。UIがシンプルでいい。機能は多いのだけれども、それが分かりやすくて、比較的ダイレクトに選択できる。起動すると下(横位置なら右)にアイコンが6つ並んでて、これは現在の状態を示してるんだけど、タップするとメニューが出る。見えてるアイコンは全部メニュー。これ、分かりやすくてよい。

 一番右端にあるのが設定メニュー。この中にAFモードやタッチAFのオンオフや露出補正なんかがある。露出補正がここに隠れてるのは解せないけど(ホワイトバランスよりはよく使うと思うぞ)、まあいい。顔を見つけると笑顔度が%表示されるのは以前の富士通ケータイからの伝統。こういうユニークな表現が継承されたのはよし。

 撮影も迅速でさくっと撮れる。でもARROWS X LTEのカメラが面白いのは特殊撮影機能が満載な点。上にある(横位置なら左)ベロをずりっと引き出すと、いろんな機能が出てくる。一番左はGPS(アイコンがGPSには見えないので最初何かと思ったが)、その横が笑顔シャッター。笑顔度のほかに、「全員が笑うまで撮影しない」というすごいモードがある。全員の笑顔度が70%以上ってどんなや、と思ったけど、試すことはできず。残念。30%の笑顔なら簡単なんだけどね。中央にはシーンモードがある。これはまあ普通。

photophoto 基本撮影画面(縦位置と横位置)。顔を見つけると笑顔度が%表示されるのが富士通端末の伝統
photophotophoto 画面下に並ぶアイコンをタップするとメニューがポップアップする。これはダイレクトでよい(写真=左)。一番右は各種撮影モード。明るさ調整(露出補正)がここに入っているのはいささか疑問。タッチオートフォーカスは常にオンにしておきたいところだが、エフェクト撮影モードなど、タッチAFが使えない機能で撮影した後はオフに戻っちゃうのはいただけない(写真=中)。画面上にあるタブを下ろすと各種撮影モード画面になる。これは笑顔を見つけると自動的に撮影する笑顔シャッター機能。30%から70%まで設定できるのが楽しい(写真=右)
photophotophoto これはシーン別撮影画面(写真=左)。一番の特徴といえるエフェクト撮影モード。10個以上のさまざまなエフェクト撮影が用意されている(写真=中)。撮影モード選択画面。無限連写にすると画像サイズがVGAに落ちるので注意。ベストショットセレクトは7枚連写した中から1枚だけベストショットを選んでくれる機能だ。撮影後に選び直して保存することもできる(写真=右)

 シーンモードの右側にあるエフェクト撮影がスゴイ。15種類ある。標準でここまで面白い機能がそろってて、しかもその機能を呼び出しやすいモデルはまれなので、全部チェックしてみよう。

1)ノーマル

 まあとりあえず比較用に。

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2)背景ぼかし-強、3)背景ぼかし-弱

 ピントが合ってる被写体以外を大きくボカして、背景がボケた写真を撮る機能。でも万能ではなく、上手くいかないことの方が多い。背景がボケた人物撮影をメインに考えているだろうから、そういう被写体だとそれなりに効果を楽しめる。写真は背景ぼかし-強。

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4)HDR-強、5)HDR-弱

 露出が異なる2枚の写真を連写し、合成することでダイナミックレンジの広い写真を作る機能。コントラストが高い被写体だとダイナミックレンジ拡大の効果が出るし、そうじゃないときはアートっぽい絵になる。なお、手ブレしてたり被写体が動いたりすると合成がうまくいかないので注意。撮るときは慎重に。招き猫の眉毛のあたりを見ると、HDRによって白飛びが復活してるのが分かる。写真はHDR-強。

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6)ビビッド

 文字通り、ビビッド。かなりビビッドになるので面白い。ビビッドさを3段階で設定できる。ここまで極端にやってくれると楽しい。

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7)モノクロ

 単にモノクロにするだけではなく、周辺を白くボカしてレトロ写真っぽい感じに仕上げてくれる。

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8)セピア

 モノクロ機能のセピア版といった感じ。かなりレトロっぽい仕上げが楽しい。

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9)ダーク

 サイドを落としてシャドウ部を強めにして、ダークな感じ(そのままやん)の写真を撮ってくれる。ちょっと不気味な感じがよし。

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10)アンカラフル

 このネーミングのセンスはどうかと思うが、サイドを落とした色あせた写真を作ってくれる。こも3段階で効果を調整できる。

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11)クロマキー

 特定の色合い以外をモノクロにした写真を作ってくれる。他社のデジカメだと「ワンポイントカラー」なんて呼んでたりする。クロマキーよりその方が分かりやすいかと思う。

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12)クロスプロセス

 フィルム時代の現像の技のシミュレーションで、実際とは異なった色味の写真を撮る機能と思っていい。コントラストも高くなり、クロスプロセス処理をしたフィルム時代の写真っぽい雰囲気になる。これも色味を3段階で変えられる。なかなか使えそう。

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13)ソフトフォーカス

 全体に紗がかかったようなほわんとしたソフトフォーカス効果をかけてくれる。ファンタジックな感じを出したいときに。

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14)トイカメラ

 トイカメラ風の、周辺部が暗くて色が褪せたような写真。これも効果を3段階で変えられる。

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15)ジオラマ

 いわゆるジオラマ風写真を撮る機能だが、これはちょっとひどい。本来なら徐々にボケてピントが合わなくなっていくようになるべきなのに、2段階で露骨に切り替わってる。ちょっとあり得ない仕様。なかったことに。

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16)魚眼

 魚眼レンズ風の処理をしてくれるもの。効果を落とすと「対角魚眼」風に、強にすると「円周魚眼」風になって面白い。デカ鼻系写真を撮りたいときもよし。

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17)白黒反転

 この名前は間違ってるんじゃないかと思う。白黒反転じゃなくて「ネガポジ反転」でしょう。カラー写真なんだから。なぜ白黒反転なんて名前になったのかが謎。ネガっぽい写真になる。

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 という感じ。いくつか実用度に難のあるエフェクトもあったし、撮影後の処理に何秒もかかって待たされはするけれども、全体として「容赦なく処理する」ところがいい。極端な処理が入る分、特殊効果っぽさが強くて楽しめるのだ。実際にどういうときに使うと楽しそうであるかは、画質チェック編で。

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