さよなら「ムーバ」 2G携帯電話の思い出募集中

» 2012年03月21日 18時40分 公開
[ITmedia]

 NTTドコモの携帯電話サービス「ムーバ」が、3月31日に終了します。最大で4500万近い契約者数を誇ったムーバですが、携帯電話の普及を発端とする周波数再編により、19年におよぶサービスに終止符を打つことになりました。

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photo 代表的な歴代のムーバ端末

 “ムーバ”ブランドは、1991年4月1日に登場したアナログ方式の携帯電話「TZ-804」の登場とともに誕生。今日も使われているデジタル(PDC)方式のムーバは、1993年3月に開始しました。当時のムーバは端末がレンタル契約のみで、初期費用だけで保証金10万円と新規加入料4万5800円が必要だったほか、月々の基本使用料(回線使用料)も1万7000円と高額でした。その後、保証金や新規加入料が廃止され、端末買い切り制度の導入や基本料の値下げが進み、端末のラインアップ拡大などもあり、日本のケータイは一気に普及することになります。

photo 最後のムーバ端末「P506iC II」

 サービス面では、1995年に9600bpsのデータ通信サービスを開始し、1997年には同じPDC方式のパケット通信サービス「Dopa」をスタート。また1997年に始めた10円メールやショートメールが、今日のケータイメール時代の礎になったといえるでしょう。そして1999年には「iモード」の提供が始まります。iモードは世界初のモバイルISPサービスであるだけでなく、コンテンツビジネスを支えるプラットフォームとしても先進的な取り組みでした。また同じ1999年には、日本初のカラー液晶を搭載した端末がムーバから登場し、おサイフケータイも最初の対応端末にムーバが含まれていました。

2Gケータイの思い出募集中

 ムーバの契約数は、2003年8月の4440万8400契約をピークに、終了直前の2012年2月末の契約者数は約35万契約まで減少しました。ムーバと同じPDC方式の携帯電話サービスは他キャリアも提供していましたが、KDDIが2003年3月31日に終了。そのKDDI傘下に入ったツーカーは2008年3月31日に、またJ-フォン時代に「写メール」を生んだソフトバンクモバイルは2010年3月31日に2Gのサービスを終了しました。PDC方式ではありませんが、2.5Gと呼ばれるKDDIのcdmaOneサービスも2012年7月24日に終了します。

photo ムーバ契約数の推移

 2Gの携帯電話は、所有条件の緩和や低価格化で普及が進み、多機能化や販売方式の多様化が始まった携帯電話でした。製造メーカーが今よりも多かったのも特徴です。初めて持ったケータイはムーバなどの2Gだった、また初めて仕事で関わったのが2Gケータイだった――という読者の方も多いのではないでしょうか。

 そこで+D Mobileでは、PDCやcdmaOne方式の端末にまつわる思い出を募集し、後日記事でご紹介したいと思います。「2Gのこんな端末を持っていた」「2Gの端末を販売していたor開発していた」「停波まで使い続ける」などなど、さまざまな声をお寄せください。4月1日まで募集いたします。

ムーバなど2Gケータイの思い出の募集は締め切りました

数多くの投稿、誠にありがとうございました。


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