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» 2012年05月11日 12時21分 UPDATE

モバイルWi-Fiルーター徹底比較(2012年春モデル編):第3回 何ができる? 簡単に使える?――Wi-Fiルーターの設定ツールをチェック (1/2)

モバイルWi-Fiルーターを利用する上で覚えておきたいのが、接続状況の確認や暗号化キーの変更などができる、管理ツールの使い方。ルーターによって設定内容や操作性にどこまで差があるのだろうか。5機種の設定ツールを比較した。

[小林誠,ITmedia]
photo 左上から「BF-01D」「ULTRA WiFi 4G 101SI」「Pocket WiFi LTE(GL01P)」「URoad-SS10」「b-mobile4G WiFi2」

コンテンツを内蔵メモリに自動ダウンロード――「BF-01D」

photo BF-01Dの設定ツールトップ

 ドコモの「BF-01D」の場合、同梱のUSBケーブルを使い、PCと接続することで、バッファローが提供する「クライアントマネージャV」と「エアステーション設定ツール」をインストールできる。このうち前者はAOSSを使った接続のためのソフトで、ルーターの詳細な設定をしたい場合は後者のエアステーションをインストールする。

 エアステーションは他のルーターよりも管理ツールが充実している。これはPMXと呼ばれるコンテンツの自動ダウンロード機能や、内蔵メモリを使ったUSBストレージ機能、NASストレージ機能など、他のルーターにはない機能を搭載している面が大きい。またBF-01Dは公衆無線LANに接続できるのもウリだが、そのための設定もこのツールで可能だ。

 PMXでは、動画コンテンツやPodcastを事前に登録しておくと、指定した時間に自動ダウンロードされ、BF-01Dに接続したPCやスマートフォンで再生できる。コンテンツはすでにBF-01D内に保存されているので、圏外でも視聴可能。利用するにはツールの「コンテンツ」で「使用する」にチェックを入れる。PMXサービスのアカウントも必要となり、「PMXサービス設定」からアカウントの設定ができる。スマートフォンの場合は、NTT BPがAndroidとiPhone向けに提供している「Personal Media eXchange」アプリから利用する。このアプリを使えばアップロードも簡単になり、アプリ経由で画像などをBF-01Dの内蔵メモリにアップし、共有サービス(mixi、Facebook、Dropbox、Evernote、フォト蔵、YouTube、Flickr、Picasa)に自動でアップロードされる(アプリで事前設定が必要)。PCでもフォルダを指定して自動アップロードが可能だ。

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photophoto 「Personal Media eXchange」はGoogle Playから入手できる(写真=左)。使用するネットワークの設定も可能(写真=右)

 NASストレージ機能はツールの「管理設定」から「使用する」にチェックを入れるだけで使えるようになる。シェアフォルダにPCから接続できるようになるほか、メディアサーバ機能もあり、BF-01Dの内蔵ストレージ内の音楽や動画をPCで楽しんだりできる。BF-01D内にあるファイルをPCに保存する場合も、USBケーブルでPCとBF-01Dを接続することなく、ファイルを移せるのでこれもウリとなっている。

 公衆無線LANへの接続の場合は、ツールの「かんたん設定」から可能。「インターネット接続を行う(無線LAN)」をクリックすれば、Mzoneやフレッツ、HOTSPOTの設定が可能になる。公衆無線LANによって設定方法は違うが、契約サービスの種類やプロバイダ、ユーザー名、パスワードなどの入力をすれば設定完了だ。

4Gのみ接続も可能な管理ソフトとWeb UI――「ULTRA WiFi 4G 101SI」

 「ULTRA WiFi 4G 101SI」をはじめとするBF-01D以外のルーターは、管理ツールも比較的シンプルだが、使い勝手などが工夫されている。101SIは同梱のUSBケーブルでPCに接続すると、専用のユーティリティソフトをインストールできるようになる。PC上で接続状況を簡単に確認でき、現在の電波の受信レベルやバッテリー残量、送受信したパケット量を表示する。またツールアイコンをクリックすると「Setting」画面になり、「Preferred Mode」が選択できる。これは接続するネットワークの指定が可能で、初期設定では4G/3Gを自動で選択する形になっているが「4Gのみ」も選べる。「3Gの遅い通信エリアでは使わない」という人はこの設定をしておくという手もある。

photophoto 専用のユーティリティソフトの歯車アイコンをクリックすると、設定画面に移行する

 一方、Web UIでは他のルーターの管理ソフトで一般的な、IPアドレスをブラウザに入力して接続する。ユーティリティソフトと同じくネットワークの設定ができるほか(「接続」から)、Wi-Fiやファイアウォールの設定も可能になる。

 まずWi-FiではWPSの設定、SSIDの設定・非公開、セキュリティの設定で暗号化モードと暗号化キーの変更などが可能だ。セキュリティの点からあまりオススメはできないものの、利用者の多いWEPの設定もできる。また「システム」にはルーターのスリープ時間や省電力モードにする時間、電源オフまでの時間を変更できるので、バッテリーが気になる人や液晶の表示を長く、または短くしたい人は調整しておくといいだろう。

photophoto Web UIからも接続状況を確認できる(写真=左)。ネットワークの設定も可能だ(写真=右)

Web設定画面でシンプルに使える――「URoad-SS10」

 「URoad-SS10」はブラウザにIPアドレスを入力してWeb設定画面に接続できる。開発メーカーのシンセイコーポレーションのSS10のページには、サポート情報としてWeb設定画面へ簡単に接続できるツールが用意されているので、毎回IPアドレスの入力が面倒だという人は、そのツールをインストールしておくと便利だ。

 WiMAXの回線のみを使うため、101SIのように接続する通信方式を変えることはできない。主に「ワイヤレス設定」でSSIDの設定を、またワイヤレスセキュリティの設定ではセキュリティモードの変更(オープンやWEPからWPAなど)が可能だ。他には上級者向けの設定になるが、例えば「ファイアウォール」→システムファイアウォールのメニューへ接続すると、リモート接続の際に使うVPNパススルー機能を有効にすることが可能だ。また「システム設定」では自動電源オフ設定を選択できるので、時間を指定することでルーターを使用していないときは自動的に電源を落とせる。

 この「システム設定」には、Windows XP用の無線LAN通信最適化パッチファイルもある。説明によるとXPではURoadを使った場合に通信速度が遅くなることがあるとのこと。XPのPCを使っている人はパッチを当てておこう。

 またこのWeb設定画面はモバイルブラウザ用もあり、ルーターに接続しているスマートフォンのブラウザで指定のIPアドレスを入力することで、モバイル版独自のWebサイトにつながる。トップ画面にはルーターの状態を表示し、電波の強度が6段階、バッテリー情報が1%単位で分かるようになっており、ルーターのランプを見るより分かりやすい。また「WEB設定」のアイコンをタップすれば、PCと同じくルーターの細かい設定の変更が可能になる。

photophoto Webブラウザから接続状況を確認できる(写真=左)。スマートフォンブラウザ向けの設定ツールも用意(写真=右)
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