インタビュー
» 2012年06月13日 18時15分 UPDATE

開発陣に聞く「URBANO PROGRESSO」:デザインと使い勝手で“URBANO”の世界観をスマホで表現 (1/3)

デザインと使いやすさを兼ね備えたフィーチャーフォンとして人気を博したauの「URBANO」シリーズ。そのコンセプトを受け継いだAndroidスマホ「URBANO PROGRESSO」の開発経緯について、京セラの担当者に話を聞いた。

[房野麻子,ITmedia]

 デザインと使いやすさを兼ね備えたauのURBANOシリーズ。その初のスマートフォンが「URBANO PROGRESSO」だ。フィーチャーフォンで支持されたシリーズの端末をスマートフォン化するにあたり、どこに注力してURBANOらしさを表現したのか。また、新搭載の「スマートソニックレシーバー」はどんなものなのか、開発陣に聞いた。

photo 左から、京セラ 通信機器関連事業本部 マーケティング部 国内第1マーケティング部大西克明氏、京セラ 通信機器関連事業本部 マーケティング部 デザインセンター 照山康介氏、京セラ 通信機器関連事業本部 国内通信機器統括事業部 国内第2技術部水田 聡氏

デザインと使いやすさを兼ね備えた大人のためのスマートフォン

photo 「URBANO PROGRESSO」

ITmedia まず、「URBANO PROGRESSO」のコンセプトを教えて下さい。

大西氏 URBANO PROGRESSOは「機能・美を兼ね備えた 大人のためのスマートフォン」をコンセプトに、デザインと使いやすさを追求したモデルです。ターゲットは30代から50代の、デザインと使いやすさを求めるビジネスマンを中心に想定していますが、幅広い年代の方に使っていただけるモデルに仕上がっていると思っています。“URBANO”自体は元々auのフィーチャーフォンの1ラインアップで、デザインと使いやすさを追求したモデルとして展開していました。URBANO PROGRESSOは、このURBANOユーザーのスマートフォンでの受け皿という位置付けで製品化しています。

ITmedia URBANOをスマートフォン化するということは京セラ側から提案したのでしょうか。

大西氏 KDDIさんにその意欲はあったようですが、京セラからも提案させていただきました。URBANOはKDDIさんの人気シリーズだと認識していますので、スマートフォンで受け皿が必要ではないかと提案し、採用していただきました。

ITmedia スマートフォンでもデザインや使い勝手にこだわっていますね。

大西氏 大きな特徴は、1点目にデザイン、2点目に使いやすさです。今回、「使いやすさ」の一環として、音と振動で相手の声を伝える「スマートソニックレシーバー」を新たに搭載しました。3点目は、前モデルの「DIGNO ISW11K」でも取り組みましたが、基本機能に対応していることです。WiMAX、テザリング、ワンセグ、FeliCa、赤外線通信などの必要な機能はすべて搭載しています。

ITmedia デザインのポイントはどういうところですか。

照山氏 URBANOは「都会的」「大人の世界観」といったイメージをベースにいるので、それにふさわしい上質感をテーマにデザインを進めました。端末全体に上質な質感を散りばめていますが、もっとも特徴的なのが本体を囲むフレームです。

 シルバーとオレンジには輝度の高い金属調の蒸着処理を施しています。アルマイト調の処理を施すことで、高輝度ながらも落ち着いた表情になるようにしています。

photophoto フレームの蒸着処理も工夫していて、一見、ざらつきのある感じにみえるが、実際手にとると、凹凸感もなくマットな手触り。写真では分かりにくいが、光る細かい粒子が含まれている。キートップには機能が印字されている(写真=左)。背面は塗装による梨地処理を施した(写真=右)

photo デザインを担当した照山氏

照山氏 「握りやすさ」も訴求点だと考えて、シルバーとオレンジの背面には、手触りのいい凹凸感のある塗装を施し、型ではなくて塗装で表現しています。この塗装には粒子が入っていまして、オレンジにはゴールドの粒子、シルバーにはメタリックの粒子が入っていますし、色も微妙に違います。

 塗料には、凹凸を出すためにビーズが入っていて、ビーズの凹凸感と粒子の輝きをコントロールすることで、上質な質感をテーマに端末全体でさまざまな質感を表現しました。なお、ピンクは色自体の華やかさを訴求したかったので、背面もツヤのある仕上げにしています。

 キーは、押しやすいように手前に起き上がっている形状で、ユーザービリティに配慮しています。

 あえて機能を表す文字をコントラストの高い色で印刷して分かりやすくし、使いやすさを訴求しました。また、一番の特徴である「スマートソニックレシーバー」で、ディスプレイを耳に当てて聞く際、端末本体上部のカドが耳に当たらないように、若干後ろに沿った形状にするなど、ディテール部分でもユーザービリティ、上質感を追求しています。

大西氏 外装だけでなく、中のGUI(グラフィックユーザーインタフェース)も世界観の統一を図っています。ロック画面には大きな文字盤の時計を表示し、背景に光の波が揺らぐ「Premium Liquid(プレミアム リキッド)」というライブ壁紙を設定しています。時計の針が光ったり、波が揺らいだりすることによって情緒的な世界観を表現しています。また、アイコンや画面の差し色も、URBANOの世界観を表現するアイテムとしてカスタマイズして作り込んでいます。

photophotophoto ロック画面にはアナログ時計が表示され、その背景に光の波が揺らぐライブ壁紙を設定。不在着信や新着メールがあった場合はアイコンで通知され、そのアイコンをタップすると、SMSやEメール、電話アプリが起動する。電話アプリのダイヤルキーを始め各画面は差し色が効果的に使われ、スタイリッシュにデザインされている

ITmedia ロック画面の時計はURBANOらしいですね。

大西氏 URBANOらしいたたずまいということで、筐体自体にこだわりを持って進めましたが、GUIについてもURBANOっぽさを出したいと思いました。例えば、ホーム画面に世界時計ウィジェットを設定していますが、文字にハイライトが当たったように表示して、雰囲気のある世界時計にしました。また、URBANOユーザーから、新着情報が見られるサブディスプレイが非常に重要だという声がありまして、スマートフォンでも同じ利便性を実現するために、ロック画面で不在着信や新着メールが分かるようにしています。

ITmedia 春モデルの「DIGNO ISW11K」はボディカラーのグリーンが、スマートフォンっぽくない色で印象的でしたが、今回のオレンジもユニークですね。

照山氏 開発の初期段階からコンセプトカラーとして取り入れていた色です。制作の過程でカラー調査も行っていますが、その中でも好評でした。

大西氏 URBANOはこれまでフィーチャーフォンでシリーズ化されていましたが、スマートフォンとしてのURBANOは初登場ですので、URBANOの雰囲気を残しながらも新しさを表現するために、今までになかった色としてオレンジを採用しました。

ITmedia URBANO自体はKDDIのブランドで、かつ京セラのスマートフォンブランド「DIGNO」の端末でもあるわけですね

大西氏 URBANO PROGRESSOは商品名で全面的に出てくる名前ですが、京セラのスマートフォンとしてはスタンダードラインアップのDIGNOというブランドカテゴリの商品です。そのため、背面にDIGNOのロゴを表記させていただいています。

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