コラム
» 2012年06月25日 20時15分 公開

「iPhoneやめました」のその後:「LINE」など人気アプリから考える、スマホセキュリティ最新事情 (2/4)

[吉岡綾乃,Business Media 誠]

スマホならではのコミュニケーション、VoIPアプリが人気

 これまで携帯電話のメイン機能は通話とメールだったが、スマートフォンらしいコミュニケーション手段として急速に人気が高まっているのがVoIPアプリだ。VoIPとはVoice over IPの略で、同一アプリの利用者同士であれば通話料金を払わずに音声通話をしたり、チャットやメッセージング機能を楽しんだりできる(データ通信料金はかかるが、ほとんどのスマートフォンユーザーはデータ料金の固定プランを選んでいるので実質関係がない)。

 NHN Japanが運営する「LINE」を筆頭に、海外でも人気が高い「Skype」や「Viber」、カヤックの「Reengo」、IP電話としての使い勝手を強化した「050plus」などさまざまなVoIPアプリが続々と誕生し、ユーザー数を拡大している。

「○○さんもこのアプリを利用しています」の仕掛け

 これらのVoIPアプリはコミュニケーションする相手と自分が同じアプリを使っていることが前提になることが多いため、大抵、友達に勧められてアプリをインストールして使い始める。

 より多くの相手とコミュニケーションをとるためには、「同じアプリを使っている友達を探す」ことが必要になる。実際にLINEなどのコミュニケーションアプリを使っていて、「○○さんもこのアプリを利用しています」と友人の名前が表示されてびっくりしたことはないだろうか? これが可能になるのは、あなたがスマートフォンのアドレス帳にあるデータをアプリを運営する企業へ提供しているからだ。

「○○さんもこのアプリを利用しています」の仕組み

 まず、アプリのユーザーがアドレス帳のデータ(友人知人の電話番号やメールアドレス)をサーバへ送信し、サーバでは集まってきたアドレス帳データをデータベース化する。ユーザーがアプリを使ってサーバにアクセスしてくれば、データベース内でデータを照合し、そのアプリのユーザーのスマートフォンのアドレス帳の中にアプリを使っている別のユーザーがいるかどうかを調べて「○○さんもこのアプリを利用しています」とユーザーに知らせる……という仕組みになっている。

知らない間に、友人のメールアドレスや電話番号を提供している?

 1月に、LINEが「アドレス帳のサーバ送信」でちょっとした問題になったのはまさにこれが理由だ。LINEを利用するには、スマートフォンのアドレス帳内にあるメールアドレスや電話番号(他人の個人情報)をサーバに送信することになる。ユーザーはアプリを利用する際に利用規約を見て許可している(=アドレス帳データをサーバに送信することに同意している)が、実際には何を許可しているか分からずに使っている人がほとんどだろう。これが「分かりにくい」「説明が足りない」という批判を招くことになった。しかも、アドレス帳情報が自動的に他人に取得・送信されることを、不快に思うユーザーは多い(参照記事)

スマートフォンにもともと登録されているアドレス帳の情報が自動的に他人に取得・送信され、活用されていることの是非(クロス・マーケティング調査)
インターネットサービスやスマートフォンアプリの利用規約を読んでいるかどうか、20〜50代の男女に聞くと、必ず読む人は15%しかいない(ネットマイル調査)

 その後NHN Japanは、アドレス帳のサーバ送信についての利用許諾のステップを変更。リンクのみだった利用規約を全文表示するなど、インタフェースを改善した。また、公式ブログでプライバシー管理について詳しく解説を行うなどのフォローを行っている(参照リンク)

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