スマホのカメラでレシート撮影、自動の文字認識で簡単入力――時短に役立つ優良&有料家計簿アプリを試す(2/2 ページ)

» 2012年07月02日 19時12分 公開
[今西絢美,ITmedia]
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繰り返し入力に対応するのは?

 毎月の家賃や税金、ローンなどの固定された金額の支出の繰り返し入力に対応していれば、毎回入力する手間が省けて便利だ。

 これに対応しているのは「ココマネ」のみ。「設定等」というタブを表示すると各種設定がおこなえるようになっており、「固定費の設定」という項目から入力する。発生日や休日対応の設定も可能で、金額は電卓を使った入力にも対応している。

Photo 設定できる項目が多いのが「ココマネ」の魅力

収支の合計が見やすいのは?

 毎月の収支の結果を把握するのに、収支額の表示方法は大きなポイントとなる。これはアプリによって仕様が異なるので、どこまでの機能を求めるかで使うアプリが変わってくるだろう。

 「ココマネ」では日別、月別、年別での集計に対応しており、日別では前日との比較もできる。ただし、集計結果は表のみで、円グラフや棒グラフなどの表示には対応していない(PCサイトにはグラフもある)。金額としては把握できるが、各費目が全体のどれくらいの割合を占めるかなどは、アプリ上では分かりにくい。

Photo 長期スパンでの管理には向くが、全体に占める各項目の割合も知りたいところ

 「スナップショット家計簿‐金沢小遣帳」の集計結果は、内訳が品目、費目、タグ、店舗による集計を円グラフで表示する。各支出がどれほどの割合を占めるのかがパッと見てわかるので、「今月は交際費が多すぎたな」など、反省しやすいので節約につながりそうだ。

Photo 項目ごとに色分けされた円グラフが分かりやすい

 「スナップショット家計簿‐金沢小遣帳」よりもシンプルだが、棒グラフでの表示にも対応するのが「レシート手帳」である。トップ画面で週間、月間の出費を確認できるだけでなく、それぞれの費目の金額と割合を棒グラフで確認できる。

Photo TOP画面に表示されるので、アプリの起動時に常に確認可能だ

手持ちの現金以外の管理もできるのか?

 銀行口座の預金やクレジットカードなどの金銭管理にも対応するのは「ココマネ」と「スナップショット家計簿‐金沢小遣帳」のみ。クレジットカード別の引き落としはもちろん、「スナップショット家計簿‐金沢小遣帳」では電子マネーの管理にも対応している。また借入などの管理もできるので、総合的な家計管理に向く。

Photo 「ココマネ」では口座の集計の管理ができる(写真=左)。「スナップショット家計簿‐金沢小遣帳」では複数のクレジットカードの引き落とし日などを設定できる(写真=右)

バックアップ機能はあるのか?

 スマホを紛失した際やアプリが消えてしまった際に備えてバックアップは残したいところ。いずれのアプリもそれぞれバックアップ機能を搭載しているので安心してほしい。

 「ココマネ」は、ネットワーク上のサーバにデータを保存するクラウド型サービスという特性上、ユーザーIDとパスワードさえ覚えておけば、PCからもログインできる。もし、スマホを紛失して機種変更しても、新しいスマホに「ココマネ」アプリをインストールし、同じユーザーIDとパスワードを入力すれば、これまでのデータを引き継げる。

 「スナップショット‐金沢小遣帳」は、データのバックアップ、復元機能を備えている。ただ、万が一に備えて、こまめにバックアップをとっておく必要があるので、やや手間はかかる。

Photo 万が一の自体に備えてデータのバックアップを取っておこう。自動バックアップ機能がないのは残念

 「ココマネ」同様、ネットワーク上のサーバにデータを保存しておけるのが「レシート手帳」だ。こちらはアプリを最初に起動する際にau IDとパスワードを使用して、データをサーバ上に保存している。そのため機種変更をした場合でも、同一のau IDを使用すれば、データの引き継ぎが可能だ。

オフラインでも利用できるのか?

 アプリを使ううえでは、オフラインで使えるほうが利便性は高い。地下鉄での移動中や飲食店内などでさっと撮影して登録できれば、わざわざレシートを管理するための時間を取る必要がなくなるだろう。

 クラウド上にデータを保存する「レシート手帳」はオフラインでの利用には対応していないが、同じようにクラウド上にデータを保存する「ココマネ」は、オフラインでもデータの入力はできる。オフライン環境でアプリを起動すると「通信エラー 通信が出来ない状態です」というアラートが出るが、OKを押すとトップ画面が表示され、レシートの撮影が可能。あとはオンライン環境に移動したときにクラウド上に登録すればいい。

 アプリ内だけでデータを管理する「スナップショット‐金沢小遣帳」は、オフラインかどうかを気にせず使用できる。自動でバックアップを取れないのが不便ではあるものの、オフライン時の使用についてはこれが有利に働いている。

それぞれのアプリはどんな人に向いているのか

 使い勝手では、やや他のアプリに劣るものの、PCとの連携や詳細な管理ができるという点を重視する人には「ココマネ」がオススメだ。ただし毎月315円の月額利用料が発生するところが、節約を意識するユーザーにはややネックになるかもしれない。

 買い切り型の「スナップショット‐金沢小遣帳」は、手軽に使えるうえに、管理方法も多彩。フルに機能を使えば、かなり詳細なところまで収支を管理できる。

 「レシート手帳」は、支出だけをシンプルに管理したい家計簿ビギナーにうってつけ。すでにauスマートパスに加入しているユーザーならダウンロードして損はないだろう。

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