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» 2012年07月25日 21時31分 公開

それは「後戻りできない進化」――OS X Mountain Lionは、ポストPC時代の新基準を打ち立てた (2/3)

[神尾寿,ITmedia]

Twitter/FacebookなどSNS連携も強化

Photo SNSとの連携強化もMountain Lionの特徴。TwiiterやFacebookに最初にログインする際にはアカウントをOS側に設定するか求められる。この作業はシステム環境設定でも行うことができる

 Mountain LionではTwitterやFacebookなどSNSとの連携・統合も進む。この方向性はすでにiOSのTwitter連携で始まっているが、Mountain Lionでも一度OS側で各SNSにログインすることで、さまざまなアプリやサービスで、TwitterやFacebook連携をすることができる。

※Mountain LionのFacebook連携は、「今秋に対応予定」です。リリース当初から連携するのはTwitterのみとなります

 実際の利用では、SNSで共有可能なものには「シェア」のアイコンが表示され、ここから共有するSNSを選ぶことで投稿が行われる。ブラウザからいま見ているWebサイトの情報をTwitterにツィートしたり、iPhotoから写真をFacebookのウォールに投稿するといった操作が簡単に行えるのだ。

PhotoPhotoPhoto OS側でSNSのアカウント情報を設定すると、各ウィンドウに表示される[シェア]ボタンから、表示中のコンテンツを1クリックで共有できる。Webサイトのプレビュー、写真や映像などの共有は特に便利だ

 また、前述した通知センターとTwitter/Facebookの統合も目玉の1つであり、これらによってSNSはさらに使いやすくなった。Mac用には各SNS用にさまざまなクライアントアプリが用意されているが、OS側がTwitter/Facebookに対応することで、Macと各SNSとがシームレスに結び付く。ごく自然に、SNSの各種サービスをMac側から使えるメリットはとても大きい。

追加・強化された主要アプリ群

 「リマインダー」や「メッセージ」「メモ」などがiOSと同じく独立したアプリになり、機能が強化された点も注目である。

 なかでも筆者が特に感心したのが、リマインダーである。これはいわゆる備忘録(ToDo)なのだが、iCloud経由でiPhone/iPadと連携するのはもちろん、入力文の自動認識や位置情報の活用など、かなり高度な処理が行われ、エージェント的な機能になっている。

 例えば、リマインダーで「今日の16時までにレンタカーを返却」と入力すると、自動的に“今日”と“16時”の部分が認識されてスケジュールアプリのiCalにも予定が自動入力される。

 さらにリマインダーに位置情報を付与することも可能だ。この場合は「施設・住所」を指定し、そこから離れる“出発時”もしくは、そこに到着した“到着時”にリマインダーのアラートを出すことができる。むろん、こういった位置情報付きのリマインダーをMacで確認することは現実的ではないが、前述のとおり、iCloud経由でリマインダーのデータはiPhone/iPadにも転送されているため、そちらが位置情報を用いた通知を行ってくれるという仕組みだ。この位置情報付きリマインダーは精度も必要十分であり、実際に使うと便利で手放せなくなってしまった。

Photo リマインダーはiOSで先行して搭載されていた機能だが、OS X側でも対応したことで使いやすさが増した。文章の自動認識や位置情報連携は実際の利用シーンでは重宝する

 メッセージは、iPhone/iPad向けに提供されていた「iMessage」をMacで使うためのアプリである。iMessageはApple製品のユーザー同士でテキストや写真・映像などの交換を簡単に行えるため急速に利用者が増えているが、SkypeやLINEなど他のメッセージサービスと異なり、Mac上から使えないのが不便なところだった。しかし今回のメッセージ搭載により、同一のiCloudアカウントで、Mac/iPhone/iPadのどれからでもiMessageが使えるようになった。

 そして、もう1つ。Safariの進化も見逃せないポイントだ。

 先ほどSafariのiCloud連携がかなり進んだことを紹介したが、それ以外の部分でもSafariは進化している。

 まず基本的な部分として、Safariはコアエンジンの最適化がさらに進み、Webサイトの描画がより高速になった。Apple側では具体的な高速化について定量値を発表していないが、今回テストで使った「OS X Mountain Lion搭載のRetina版MacBook Pro」と「OS X Lion搭載のRetina版MacBook Pro」を使い比べてみると、画面スクロールのスムーズさで明らかに体感的な違いがあった。これはITmediaのような“重いWebサイト”で顕著に差が感じられる部分である。

 Appleの担当者によると、このSafariのコアエンジンの進化は、最新のCPUやグラフィックステクノロジーへの最適化を中心に行った結果だという。そのため比較的新しいMacを利用しているユーザーほど、その恩恵を強く感じられそうだ。

 一方、UIデザインもSafariは進化した。これまで存在した「検索ウィンドウ」がなくなり、URLの入力ウィンドウと統合された。URLと検索キーワードのどちらを入力しても逐次部分一致による検索が行われ、Googleの検索結果、ブックマークと履歴の検索結果が一覧で表示される。Safariでは長らく検索ウィンドウが独立して提供されていたため、最初は少し戸惑うかもしれないが、慣れるとこちらの方がシンプルで使い勝手はいいだろう。

Photo SafariはコアエンジンからUIデザインまで大きく進化したアプリの1つ。統合された入力ウィンドウで、Google検索・ブックマーク・履歴などがインクリメンタルサーチされるなど使い勝手も増している

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