北海道のauユーザーはあまりしゃべらない? 音声ARPU“西高東低”のナゾKDDI北海道(2/2 ページ)

» 2012年08月23日 12時00分 公開
[平賀洋一,ITmedia]
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北のユーザーはあまりしゃべらない?

―― 関西のauユーザーはランニングコストを重視し、中部ではイニシャルコストを重視する傾向があるそうです。北海道のauユーザーにはどのような特徴がありますか。

村松氏 コストや買い換えサイクルなどは全国平均と変わりません。ただ伝統的に音声ARPUが低いですね。なぜ低いのかは分かりません。冬が長いので季節性のものかなと思いましたが、調べるとそうでもない。規則性がなく長年のナゾです(笑)。

 逆に音声ARPUが高いのが九州ブロックで、北にいくにつれて音声ARPUが低くなり“しゃべらなく”なりますね。どなたか理由をご存じの方がいたら教えていただきたいです。

 ちなみに北海道のデータARPUは全国平均と同じくらい。auで一番データARPUが高いのは東北ブロックです。他キャリアは分からないですが、auケータイでの通話利用は“西高東低”といえます。

―― それは興味深いですね。

村松氏 言葉が無くても気持ちがつながる地域――と言えるかもしれませんが、通信事業者としてはもっとケータイで話してほしいですね(笑)。au同士無料や国内通話無料などのオプションがありますから。

 また我々は通話アプリ「LINE」と提携もしましたし、それ以前から「au Skype」も提供しています。LINEについては若年層からの支持がすごいですから、新しい通話スタイルも今後広がると思います。

―― 今回のインタビューでは、北海道や札幌の市場動向は全国平均のそれとあまり差がない、つまり日本の縮図のような印象を受けました。当エリアを担当されているお立場から、改めてこのブロックの感想を教えてください。

村松氏 先ほども挙げましたが、北海道は関西や中部のような目に見えた特徴がある市場ではありません。ただ、我々の価値を提案する営業やユーザー視点の営業、エリア品質、3M戦略によるサービス商品など、auの地道な取り組みを評価していただいて、純増数というキャリアにとって最も重要な数値に結びついているエリアです。

 現在はいろいろな販売施策があり、瞬間的なら数値をコントロールできます。ただ、過去を振り返っても、場当たり的な施策は長続きしません。結局、エリアやサポートなど、キャリアにとって根幹の売り物が競争材料になると思います。北海道はさまざまな要因から、すでにそうしたある意味成熟した市場なのかもしれません。

 いずれ全国の競争環境がある意味で落ち着いたとき、キャリアの評価が純増数に現れている我々(KDDI北海道支社)の取り組みや経験が全国で役立つと思います。そういった意味では、少し先行く市場なのかもしれません。

―― 今日はありがとうございました。

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