“フルHDスマホ”とBDレコーダーでもっと便利に、ひかりTVのAndroid STBも連携

» 2013年01月22日 21時41分 公開
[芹澤隆徳,ITmedia]

 NTTドコモは1月22日、2013年春モデルとともに、スマートフォンを家庭の機器と連携させて各種コンテンツを楽しめる「ドコモ スマートホーム」を発表した(→関連記事)。フルHD対応のスマホ4機種が登場したことに合わせ、DLNA/DTCP-IPアプリの「Twonky BEAM」をバージョンアップ。さらにNTTぷららが提供する「ひかりTV」チューナーとの連携も発表した。

発表会場に並んだBDレコーダー

 スマートフォン新製品のうち、「ARROWS X F-02E」「ELUGA X P-02E」「Xperia Z SO-02E」「Optimus G pro L-04E」の4機種は、フルHDの5インチディスプレイを搭載。さらに“ドコモタブレット”の「XPERIA Tablet Z」は、フルHDを超える1920×1200ピクセルの10.1インチWUXGAディスプレイを採用した。この解像度を生かし、Blu-ray Discレコーダーで録画した番組のネットワーク再生を“より高画質”にする提案だ。新製品の5機種に2012年冬モデルの「ARROWS Tab F-05E」を加えた計6機種で各社BDレコーダーとの動作検証を行った。

 Twonky BEAMは、BDレコーダーで録画した番組をネットワーク経由でストリーミング視聴したり、端末側にムーブして再生する機能を持つDLNA/DTCP-IPアプリ。開発元はパケットビデオで、1月31日にはフルHD再生やムーブ再生に対応したVer.3.4をリリースする予定だ。上記のスマホ/タブレットは、プリインストールあるいはgoogle Playからのダウンロードにより、Twonky BEAMを無料で利用できる。

 一方、Blur-ray Discレコーダーの動作確認済み機種は、2012年に発売された製品を中心に、ソニー、パナソニック、東芝、シャープの4メーカー計41機種となっている。ただし、今回の検証では、録画済み番組のストリーミング視聴およびムーブ視聴のみで、ライブストリーミング(放送番組のリアルタイム視聴)は含まれていない。

メーカー Blu-ray Discレコーダー
パナソニック DMR-BZT9300、DMR-BZT830、DMR-BZT730、DMR-BWT630、DMR-BWT530、DMR-BRT230、DMR-BZT920、DMR-BZT820、DMR-BZT720、DMR-BWT620、DMR-BWT520、DMR-BRT220
シャープ BD-W520、BD-W1200、BD-W510、BD-W1100、BD-HW51、BD-T510、BD-T1100、BD-T2100
ソニー BDZ-EX3000、BDZ-ET2000、BDZ-ET1000、BDZ-EW2000、BDZ-EW1000、BDZ-EW500、BDZ-E500W、BDZ-E500B、BDZ-AX2700T、BDZ-AT950W、BDZ-AT970T、BDZ-AT770T、BDZ-SKP75
東芝 DBR-Z310、DBR-Z320、DBR-T350、DBR-T360、DBR-M180、DBR-M190、DBR-Z250、DBR-Z260
※2012年12月28日現在

 ムーブ視聴は、ネットワーク経由のDTCP-IPダビングにより、スマートフォンのローカルストレージに番組を保存することで、外出時でも楽しめるというもの。動作が確認できたのは、今のところシャープの「BD-W520」と「BD-W1200」のみだが、ほかのメーカーについても今後検証を進める。また、東芝製レコーダーについては、「レコーダー側の操作により、スマホに番組をムーブできたが、DRモードの番組しか送り出せなかった。今後、Twonky側の操作でムーブできるように働きかける」と話している。

ソニーの「Xperia Z SO-02E」(左)と「XPERIA Tablet Z」(右)。奥のレコーダーはシャープの「BD-W520」。ムーブ視聴も動作確認済みだ

 デジタル放送のMPEG-2 TSをそのまま記録するDRモードは、長時間モードに使われるH.264/MPEG-4 AVCとコーデックが異なり、また地デジでも約17Mbpsと情報量が多い(BSデジタルでは約24Mbps)。このため、例え録画番組をムーブできても再生できるスマホは限られてしまう。ドコモの端末では、新製品の「ARROWS X F-02E」と2012年冬モデルの「ARROWS Tab F-05E」がDRモードの再生に対応するが、それも動作検証は済んでいない。

 では、スマートフォンでなるべく高画質のストリーミング再生を行うには、どの程度の長時間録画を行えば良いのか。ドコモが推奨する録画モードは、フルHD解像度を維持したまま情報量を6〜8Mbps程度まで落とせる“3倍モード”。無線LANによるストリーミングの帯域を考えても適切だという。

ひかりTVのAndroid STBならテレビとタブレットの同時視聴も

 一方、新たに対応を発表したひかりTVチューナーは2機種。現行のダブルチューナーモデル「IS1050」および、今春登場予定のAndroid STBとなる。これにより、専門チャンネルやBSデジタルのテレビサービス計60chをスマートフォンの画面で楽しめることになる(地デジ再送信は今後対応)。

発表会場では、NTTぷららが春に投入する予定のAndroid搭載STBが登場。

サーバ一覧では、STBの録画先となっているRECBOXがリストアップされていた

 ただし、IS1050の場合は、録画済み番組のストリーミング再生のみで、スマートフォンへのダビング(ムーブ視聴)は不可。一方、Android STBについては、録画済み番組のストリーミング再生をはじめ、リアルタイムの放送視聴(キャッシュしてストリーミング配信)やムーブ視聴(スマホのローカルに保存して外出先でも再生可能)もサポートするという。さらにテレビでひかりTVを視聴しながら、別室のスマートフォンで別の番組を見るといった使い方もできるという。

 ドコモとNTTぷららは、2月1日から4月30日まで「docomo×ひかりTV フルHDスタートキャンペーン」を実施する。上記のフルHD対応スマートフォン/タブレット6機種の購入者を対象にひかりTVのフルHDコンテンツの一部を無料で提供するほか、ドコモユーザーがひかりTVに新規加入した場合には最大3万円のキャッシュバックが受けられるという。詳細はNTTぷららのキャンペーンサイトを参照してほしい。

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