最新Lumiaや“15ユーロケータイ”を展示した広大なNokiaブースMobile World Congress 2013(2/2 ページ)

» 2013年03月05日 21時20分 公開
[山口健太,ITmedia]
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来場者が自由にくつろげる、独特な雰囲気のNokiaブース

 MWC2013には大小さまざまなブースが立ち並んでいるが、その雰囲気は出展者ごとに多種多様である。個室のミーティングエリアを中心とした秘密主義の企業もあれば、最新製品を広く来場者向けに並べるブースもある。MWC2013は入場パスが高額なことから、大半の来場者が業界関係者となるはずだが、それでもアプローチの仕方は千差万別といえる。

 ではNokiaはどうだったのかというと、一言でいえば「自由にくつろげる」ブースだった。Nokiaブースに向かって歩いていくと、まず目に入るのは巨大なクッションに寝転がる人々だ。このクッションは「まくら型」のQi対応ワイヤレス充電パッドをモチーフとしたもの。スマートフォンを充電するためにまくらに寝かせるという発想もユニークだが、それを巨大化することで、人間にも「充電」してもらおうというアイデアだ。

PhotoPhoto Nokiaブースは巨大なまくら型充電器クッションで来場者をお出迎え。ジュースバーではカクテル風のドリンクやコーヒーを提供

 各社のブースでは、集客のためコーヒーやジュースといったドリンクを配布するのは珍しくない。Nokiaはその中でもかなりの大盤振る舞いで、大量のコーラやカクテル風のジュース、クッキー、ポップコーンマシンなどを配置。さらに広大なブースの大部分にソファやテーブルを配置し、来場者が自由にくつろげるように開放されていた。こういった展示会場では「座るところ」が少なく、歩き疲れることが多いだけに、なかなか気の利いたコンセプトといえる。

PhotoPhoto ソファやテーブルが並ぶスペースが大半を占める。ドリンクで一休みするのもよし、談笑するもよし、PCを開いて仕事するもよし、といった雰囲気だ

 例えばSamsungやSONYのブースでは、念入りにデザインされたゴミひとつない空間に、整然と製品が並んでいる。スマートフォンやタブレットを引き立てる非常にスタイリッシュな雰囲気とはいえ、まじめすぎる嫌いはある。また、Samsungの場合はあまりにもブースが広いためか、ブース内に配置された多数の警備員が来場者を監視するという、ものものしい雰囲気も感じた。もちろんNokiaでもセキュリティは配置されているが、制服ではなくスーツ姿。こういった細かな違いもまた、くつろげる感じを演出していた一部だったのかもしれない。

PhotoPhoto MWC2013最終日、終了間際のNokiaブース。来年もこの場所にいたい、と思わせる一幕だ

 MWC2013終了間際には、Nokiaスタッフが集合して“We Are Family”を熱唱。これも建前はNokia Musicのプロモーションだが、もはや会場の誰もがそんなことは気にしていない。Nokiaが好きだから歌って踊る、そんな雰囲気だ。他のブースでもスタッフが記念撮影する姿はあちこちでみられたが、たくさんの来場者からこれほど大きな拍手に包まれて終わったブースは、他になかったのではないだろうか。

肝心のWindows Phoneについて、今回のMWC2013ではFirefox OSやTizenといった新OSに注目が集まり、いまひとつ盛り上がりに欠けた印象はある。しかし少なくともNokiaブースには、Nokiaが大好きなスタッフが端末の数よりたくさんいたことは確かだ。

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