LTE高速通信「Xi」とWi-Fiを便利に使い分ける「ARROWS X F-02E」に迫る(1/2 ページ)

「ARROWS X F-02E」は高速・低遅延なLTE通信サービス「Xi」に対応している。また、通信パフォーマンスに有利と言われている5GHz帯のWi-Fi(無線LAN)通信にも対応している。今回はこれらの使い勝手について検証してみよう。

» 2013年03月15日 10時00分 公開
[井上翔,PR/ITmedia]
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 スマートフォンでは「dビデオストア」「YouTube」と言った動画コンテンツや、「LINE」「Skype」といったコミュニケーションツールがより使いやすいかたちで提供されている。これらに共通しているのは、頻繁に通信することだ。そうなると、通信を快適に行える、ということがスマートフォン選びにおいて重要な要素を占めるのは当然のことだろう。

 「ARROWS X F-02E」は、高速・低遅延が特徴のLTE通信サービス「Xi」(クロッシィ)と、5GHz帯のWi-Fi(無線LAN)規格「IEEE802.11a/n」に対応している。LTEやWi-Fiでの高速通信は実際のところどうなのか。その活用法を紹介していく。

PhotoPhoto 動画を見たり、コミュニケーションツールを使ったりする機会も増えている。通信を快適に行えるスマートフォンが求められる

LTEの通信はどう?

 F-02Eは下り最大100Mbps/上り最大37.5Mbps(ともに理論値)の高速通信に対応している。これは、今冬からXiで利用可能になった1.5GHz帯の電波を利用したサービスで、2013年3月末までに北海道・岩手県・宮城県・福島県・新潟県・富山県・石川県・福井県・岡山県・広島県・愛媛県・徳島県・香川県・高知県・沖縄県の各一部において利用可能となる。今後、この高速通信に対応した地域は順次拡大予定だ。

 ただし、特にユーザーが多いであろう関東、東海、関西、各地域は、電波の利用状況の都合からこのサービスに対応できるのが早くても2014年となっている。九州(沖縄を除く)地方でもまだサービスが始まっていない。とはいえ、悲観する必要はない。既存の2.1GHz帯の電波を利用したサービスでも、下り最大75Mbps/上り最大25Mbps(ともに理論値)で通信できるエリアを順次拡大しているので、その恩恵を受けることができるからだ。

 では、実際のところ、どのくらいの通信速度が出るものなのだろうか。都内とその近郊の3か所でF-02Eで通信に対する応答速度(PING値)と通信速度を計測した結果を表にまとめてみた。計測アプリは「RBB TODAY SPEED TEST」と「SPEEDTEST.NET」(東京サーバー)で、spモードで接続している。

PhotoPhoto 今回計測に利用した「RBB TODAY SPEED TEST」と「SPEEDTEST.NET」
3か所でPING値と通信速度を計測した結果
  テスト項目 1回目 2回目 3回目 4回目 5回目 平均
東京都足立区・9時ごろ PING 118ms 144ms 159ms 111ms 157ms 137.8ms
下り 3.26Mbps 3.75Mbps 4.06Mbps 3.04Mbps 2.1Mbps 3.242Mbps
上り 1.40Mbps 1.48Mbps 1.06Mbps 1.05Mbps 1.72Mbps 1.342Mbps
埼玉県さいたま市南区・18時ごろ PING 106ms 122ms 178ms 124ms 119ms 129.8ms
下り 7.19Mbps 15.12Mbps 7.73Mbps 13.08Mbps 12.22Mbps 11.068Mbps
上り 1.57Mbps 2.60Mbps 2.55Mbps 3.65Mbps 3.39Mbps 2.752Mbps
東京都新宿区歌舞伎町付近 PING 147ms 146ms 145ms 115ms 160ms 142.6ms
下り 2.75Mbps 2.92Mbps 2.72Mbps 3.47Mbps 2.4Mbps 2.852Mbps
上り 0.52Mbps 1.29Mbps 1.14Mbps 0.58Mbps 1.34Mbps 0.974Mbps
3カ所の総平均 PING   136.73ms
下り   5.721Mbps
上り   1.689Mbps

 2つのスピードテストともに、平均すると下りが約6Mbps程度、上りが約1Mbps程度となった。ドコモのXiはユーザー数が圧倒的に多く、しかも関東地方に集中しているため、他社のLTEサービスと比較すると、数値的に見劣りするのは正直否めない。ただし、実際に使ってみると、動画をストリーミングで再生しているときに途中で止まるようなことや、Skypeでボイスコールをして音質が悪化するといったことは、本当に人で混み合っている場所でない限りはなかった。最大100Mbps通信に対応しているエリアでは、より快適に通信することができるはずだ。

 ただ、快適に通信できるとは言っても、Xiのパケット定額プランには、月間3Gバイトないし7Gバイトの通信量制限が設けられている。超過した場合、通信速度は上下128kbpsに制限されてしまい、月内に通信速度を元通りにしたい場合は追加料金がかかる。簡単なメールのやりとり程度であれば、この通信速度でも何とかなりそうだが、特に動画となるとかなり厳しいことになるだろう。そこで活用したいのが、端末設定の中にある「データ使用」だ。ここでは自分で設定した期間においてF-02Eがどれだけ3G/LTEデータ通信をしたか確認できる。また、アプリ単位で通信量を確認したり、自分で設定したしきい値に達すると警告を出したり、3G/LTEで接続中にバックグラウンド通信を行わないように設定したりすることもできる。ただし、あくまでも端末側での通信量をカウントしているので、特に複数の携帯電話を同じUIMカードで使い分けている場合は「My docomo」も合わせて確認するようにしたい。

PhotoPhoto 「データ使用」では、自分で設定した期間内のデータ通信量をチェックできる。「モバイルデータ」(写真=左)。リセット日を1日に設定すれば、月間通信量を把握しやすい(写真=右)
PhotoPhoto アプリごとの通信量もチェックできる。「なんだか妙に通信量が多いな」と思ったときや「バッテリーの減り方が激しい」というときには、バックグラウンド(裏側でする)通信量をチェックしてみるといい。3G/LTEで接続している間、一切のバックグラウンド通信を行わない設定をすることもできる。有効にしていても、Wi-Fiに接続している間はバックグラウンド通信が有効になる
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提供:富士通株式会社
アイティメディア営業企画/制作:ITmedia Mobile 編集部/掲載内容有効期限:2013年3月31日

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