フルセグ放送は、本体に付いている伸縮式のロッドアンテナを伸ばして視聴する。フルセグは、ワンセグと比較すると受信データ量が多いこともあり、より安定した電波受信環境が求められる。
「(フルセグは)屋内や移動中の視聴はかなり厳しい面もあるかもしれない」(説明員)こともあり、テレビ視聴アプリでは標準状態で電波状況に応じてフルセグ/ワンセグを自動で切り替えるようになっている。フルセグかワンセグのどちらかに固定して視聴することも可能になっている。なお、202Fでは、フルセグの録画機能は搭載しておらず、番組の録画時には強制的にワンセグに切り替わるようになっている。ソフトウェア更新で対応するかどうかは「未定」(説明員)だそうだ。
フルセグ対応や、「UULA」などのネット動画サービスの高まりを受け、添付の卓上ホルダは遂に横置き対応のものとなった。横置きホルダ自体は、非接触充電に対応した「ARROWS Kiss F-03E」でも採用されているが、充電用接点を利用する本体用としてはARROWS初である。卓上ホルダには本体背面のスピーカーからの音抜けをよくするダクトも用意してある。横置き状態で充電を開始すると、横画面表示が多いアプリを表示する「シアターモード」が起動するようになっており、すぐにテレビや動画を楽しめる工夫もこらされている。シアターモードの表示するアプリも入れ替えや無効化もできる。
そのほか、おサイフケータイ、赤外線通信、「スマート指紋センサー」など、今までのARROWSで搭載している機能は全部搭載している。おサイフケータイはFeliCaだけではなく、NFCにも対応している。機能の搭載数ではソフトバンクの2013年夏モデルでは最大級であると言えるだろう。
富士通は人にとって使いやすい「ヒューマンセントリック」機能を重視している。スマート指紋センサーや「スーパーはっきりボイス4」など、201Fにあった機能は全て網羅している。202Fでは新たに「スライドディスプレイ」が登場した。これは、画面上のシステムキー横の下向き矢印をタップすることで、画面が下に降りてくる、というもので、画面の大型化に伴って、片手での操作性が悪化する傾向に対する、富士通なりの解決策のひとつである。スライドディスプレイのボタンはシステムキーの左側または右側に配置できるほか、機能の無効化もできる。
カメラはインカメラが約120万画素CMOSセンサー、メインカメラがソニー製の約1310万画素積層型CMOSセンサー「Exmor RS for Mobile」を採用している。これによって、動画でもHDR(ハイダイナミックレンジ)撮影が可能になった。画像処理エンジンは、富士通独自の「Milbeaut Mobile」を組み合わせている。カメラのインタフェースは、「ARROWS X F-02E」と同様に、大胆なシンプル化を行った。シャッターボタンを押した瞬間シャッターが切れる「ゼロシャッター撮影」や、シーンの検出機能を強化した「パーフェクトチューニング」も搭載している。
OSはAndroid 4.2.2を搭載しており、OS標準機能のMiracastによるワイヤレス画像伝送も可能となった。文字入力システムは引き続きATOKをベースとした「NX!input」を搭載するが、昨今の「ATOK for Android」のバージョンアップを反映した機能拡充やユーザーインタフェースの変更が図られている。
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