というわけで、「通話よりもメール、ブラウザ、SNS、アプリを使う人」にとってはスマホが便利なのですが、スマホを使うとデータ通信料が増えるため、パケット定額サービスは一定額のプランに契約するのが一般的です。大量のデータ通信が発生するスマートフォンでは、たとえ2段階のパケット定額サービスに契約した場合でも、結局は上限に達しまうことが多く、通話だってなくなるわけではないので、フィーチャーフォン時代の感覚でスマホから電話をかけていると、毎月の料金が高くなるのは避けられません。
そこでまずは、月額の料金プランを安く抑えることを考えてみましょう。まず、機種変更する(MNPや新規で購入してもよいのですが、機種変更の人が多いと思うので)スマホの割引額をチェックします。スマホを買いに行くと、店頭では「実質負担金」を表記する店舗もあります。
これはスマホを「一括払いで購入した価格」から「毎月の割引の総額(月々サポート、毎月割、月月割)」を引いた価格です。この毎月の割引は、新しいスマートフォンを購入したときに付加されますが、「毎月の通信料を割引く」形になっており、本体の価格を割り引いているわけではないのです。
ですからスマートフォンを一括払いで買っている人なら、料金プランは下記のようになります。
項目 | NTTドコモ(Xperia Z) | au(INFOBAR A02) | ソフトバンクモバイル(iPhone 5 16GB) |
---|---|---|---|
基本使用料 | 780円 | 980円 | 980円 |
無料通話分 | なし | なし | なし |
インターネット接続料 | 315円 | 315円 | 315円 |
パケット定額サービス | 4935円(Xiパケ・ホーダイ ライト) | 5985円(LTEフラット) | 5460円(パケットし放題フラット)※ |
毎月の割引 | -1995円 | -1440円 | -1750円 |
合計 | 4035円 | 5840円 | 5005円 |
※かいかえ割で1年間4410円/月
項目 | NTTドコモ | au | ソフトバンクモバイル |
---|---|---|---|
基本使用料 | 980円 | 980円 | 945円 |
無料通話分 | 1050円 | 1050円 | 1050円 |
インターネット接続料 | 315円 | 315円 | 315円 |
パケット定額サービス | 390〜4410円 | 390〜4410円 | 1029〜4410円 |
合計 | 月1685円〜 | 月1685円〜 | 月2289円〜 |
※フィーチャーフォンにも少ないが毎月の割引あり
ここでは各社の人気スマートフォンを例に(ドコモは「Xperia Z」、auは「INFOBAR A02」、ソフトバンクモバイルは「iPhone 5」)、毎月の割引額を表記しました。機種によって割引額が異なりますが、表のように毎月1000円以上の割引があるため、支払う金額が大きく下がりました。
ただし、分割支払いでスマートフォンを買っていれば、当然、端末本体の支払い分が加わります。また毎月の料金ではなく「トータルコスト」を考えるのであれば「毎月の割引額が大きく」「一括払い(分割払いの総額)の価格が安い」スマートフォンが理想になります。実質負担金が0〜2万円の機種はこれに該当するでしょう。
しかも、こういった機種が古かったり、スペックが低いとは限りません。新しく、人気が高いスマートフォンでも「毎月の割引額が大きい」ために、実質負担金が安く抑えられている機種もあるのです。
例えば、この記事の執筆時点でチェックしてみると、ドコモの「Xperia A」は5月17日に登場した新機種ですが、MNP(携帯電話番号ポータビリティー)を利用すれば実質負担金は0円(一括払い7万8120円−毎月の割引総額7万8120円)、「iPhone 5 16Gバイトモデル」なら、au、ソフトバンクともに実質9360円(一括払い5万1360円−毎月の割引総額4万2000円)です。
また、節約をしやすくするため、スマートフォンを購入するのなら、分割ではなく、一括払いでのスマートフォン購入をオススメします。もちろんトータルコストは変わらないのですが、クレジットカードを使うのと同じで、分割での購入は無駄遣いのキッカケになりかねません。筆者のようにズボラで、しかし節約をしたいという人は、支払いもシンプルにしておくといいでしょう。
そうすると、同じ「実質負担額金0円」のスマートフォンでも、古いスマートフォンは「一括支払いの金額は安い」が「毎月の割引額も少ない」、ということに気付くはずです。そんなスマートフォンを買うと「長い目で見ると機能が物足りなくなるかもしれない」「買い替えのサイクルが早まるかもしれない」と感じるかもしれません。だったら一括支払いはちょっと大変でも、お金を貯めてから満足できる機能が揃った、かつ毎月の割引額が大きい機種を探そう――という考え方ができるようになり、それがさらなる長期の節約につながっていくはずです。
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