新しいカメラを搭載したことで、UI(ユーザーインタフェース)も変更されている。Xperia Zでは撮影画面の上部に設定アイコンが並んでいたが、Xperia Z1では右下のアイコンをタップしてから撮影モードを変更する。先述のとおり、プレミアムおまかせオートでは撮影サイズの変更はできないが、マニュアルにすると、撮影サイズを20.7MP、8MP(4:3)、8MP(16:9)、3MP、2MPから選べるほか、シーンセレクションの設定が可能になる。
スマートフォンらしい楽しいカメラ機能も追加された。こちらの記事でも紹介しているが、動画をFacebook上でリアルタイムに共有できる「Social live」、61枚の高速連写ができる「Timeshift burst」、撮影した写真の情報を検索できる「Info-eye」、撮影画像にエフェクトをかけられる「AR effect」の4つだ。
シャッターを押した瞬間と、その前後1秒で30枚ずつ、2秒間で61枚の写真を連写できるTimeshift burstは、61枚の写真がバラバラに保存されるのではなく、ひとまとめに保存される。保存する際にチェックアイコンを押して“表紙写真”を選択する。この表紙写真はベストショットに該当するものだが、後から変更もできる。
Timeshift burstで撮影した写真は、「アルバム」アプリのサムネイルに時計アイコンが付くので、それで見分ける。写真を表示して画面下の時計アイコンをタップすると、表紙の写真と、その下にほかの写真のサムネイルが現れる。サムネイルを指でなぞると、パラパラマンガのように動きが表現されて面白い。ここでチェックアイコンを押すと、表紙写真を変更できる。61枚の写真を残しつつ、パラパラマンガ風の表示ができ、ベストショットの1枚を手軽に変更できるのが便利だ。
「DCIM」→「XPERIA」→「TIMESHIFT」フォルダに、61枚の写真が個別に保存されているが、アルバムアプリ上で61枚から選んだ写真を個別に保存することはできない。各写真のサイズは1920×1080ピクセルで、61枚全体のサイズは24Mバイトほどだった。
さらに、Xperia Z1ではカメラ機能を拡張できるプラグインアプリの追加も可能になっており、Google Play経由でダウンロードできる。ソニーはこのプラグインアプリのSDKを公開しており、サードパーティが自由にアプリを開発できるようにしている。映画のように凝った動画のエフェクトを加えられる「FxGuru:Movie Fx Director」、AR技術を使って周辺のスポット情報を画面に表示する「Wikitude Places」、写真の一部だけを動かせる「Motiongraph for Xperia」、360度のパノラマ写真を撮れる「360 Panorama」、撮影したスポーツの動画を分析できる「V1 Sports」、撮影した写真をそのままアップロードできる「Evernote」などを用意。これらは個別のアプリとしてもGoogle Playに公開されているが、Xperia Z1のカメラに組み込むことで、わざわざ別アプリを立ち上げる必要がなくスムーズに連携できる。
短期間だったが、Xperia Z1を使ってみて、カメラ性能が大きく向上していると感じた。特に全画素超解像3倍ズームと高感度撮影は、今までのスマホのカメラにはないクオリティを実現していると言っても過言ではない。2070万画素ものカメラを搭載したのは、単にスペック上の画素数を上げるためではなく、8MPでよりきれいな写真を撮ってもらうため、というのも納得がいく。ソニーが掲げる「思い出画質」を残すには十分ではないだろうか。日本での発売も楽しみな一台だ。
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