VoLTE時代を先取りした料金が早くも改定へ━━ソフトバンク新料金にワイモバイルはどう対抗するのか石川温のスマホ業界新聞(2/2 ページ)

» 2014年04月11日 12時00分 公開
[石川温]
「石川温のスマホ業界新聞」
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 ここで気になるのが、先頃、発表されたYahoo!の「ワイモバイル」との棲み分けだ。かつて、孫社長はイー・モバイルやウィルコムは「LCCという位置づけになる」と言及していた。ということは、ソフトバンクの新料金プランよりも安価な設定になる可能性が高い。

 そこで、参考にしたいのが、ネットに流れていたユーザー調査だ。ワイモバイルが新料金を策定する際に、ユーザーに対して、どれくらい魅力的に見えるかという調査を行っているというのだ。ネットに流れている情報のため、信憑性は定かではないし、当然、これから正式サービスまで変更される可能性は十分に高い。しかし、現時点でワイモバイルが考えている料金プランと想定されるので、流出していた資料をここで紹介したい。

 その資料によれば、基本料金は580円で、インターネット接続料が500円(Yahoo!プレミアムを含む)、パケット料金は3つから選ぶことができ、1GB/980円、3GB/1980円、10GB/4980円という設定だ。2年縛りはなく、いつでも解約可能。10GB/4980円のプランはSIMカード3枚でデータシェアが可能となる。

 10分500回の通話定額も1400円のオプション料金でつけられるというものだ。

 基本料金やパケット料金が安価に設定されているが、端末代金はもちろん別で、月月割といった機種購入割引もない。そのため、端末を分割で購入すると、あまり他キャリアとの差がなくなってしまう。

 本当に信憑性は定かではないが、料金設定としては「LCC」にふさわしい価格帯になっていると思う。今後、変更される可能性は十分にあるが、おおむね、このあたりの値付けで来るのではないか。そうでなければ、ワイモバイルとしての存在意義もないし、登場するインパクトにも欠ける気がする。

 ひとつ、ワイモバイルに期待したいのが、「Yahoo!のサービスを使っているときはパケットがカウントされない」という料金体系だ。これが実現されれば、ユーザーはLINEやFacebookなどのキラーサービスは別として、そのほかのニュースやショッピングといった競合サービスの多いものは、基本的にはYahoo!ばかりに接続しにくようになるだろう。これこそ、OTTキャリアにふさわしいサービスなのではないかと思う。

 すでにアメリカ・AT&Tでは、一部のサービスへのパケット料金はOTT側が負担し、ユーザーには課金しないというプランを提供している。これを日本でワイモバイルがいち早く提供すれば、話題性もあり、また「第4のキャリア」とは違った位置づけになれるのではないだろうか。

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