見て、触って、使って納得――ブロガーを魅了した“AQUOS”夏モデル(AQUOS Xx SoftBank 304SH編)いいね!をもらえるカメラとは?

ITmediaで開催された新しい「AQUOS」3機種のブロガーイベント。参加者はソフトバンクの「AQUOS Xx SoftBank 304SH」に搭載された最新のカメラ機能に触れ、どんな反応を示したのだろうか。

» 2014年06月02日 10時00分 公開
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 ITmedia Mobileはこのほど、ブロガー向けにシャープの2014年夏モデル「AQUOS ZETA SH-04F」「AQUOS SERIE SHL25」「AQUOS Xx SoftBank 304SH」3機種のタッチ&トライイベントを開催した。イベントには10人のブロガーが参加。シャープの商品開発陣から直接、各端末についての説明や開発中のエピソードを聞きながら、実際に端末に触れ、鋭い質問を投げかけた。

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 シャープのスマートフォンブランドがこの夏、AQUOS PHONEから「AQUOS」になった。その第1弾としていち早く発表されたのが、ソフトバンクモバイル向けの「AQUOS Xx SoftBank 304SH」である。

photo 「AQUOS Xx SoftBank 304SH」

 3辺狭額縁設計で“全身スクリーン”な「EDGEST」デザインのボディに、省電力性が高い「IGZO液晶ディスプレイ」を搭載。そのIGZOには「PureLED(ピュアレッド)」と呼ばれる新開発のバックライトが備わっており、より鮮やかさが増している。

 と、こうした特徴はほかの新しいAQUOSシリーズ、つまり「AQUOS ZETA SH-04F」や「AQUOS SERIE SHL25」と共通だ。304SHならではと言える特徴が、メタルフレームを使ったデザインだろう。なお、ソフトバンク向けのAndroidスマートフォンは2013年冬モデルの「302SH」で初めてEDGESTが採用されており、304SHではそれを進化させ、本物の金属を使うことによる本物感を表現している。

photophoto デザインの責任者であるシャープの小山氏(写真=左)。フレームに金属を採用した304SH。プレシャスゴールドは金属らしさが一段と際立つ(写真=右)

 新しいAQUOSシリーズのデザインを統括したシャープ プロダクトビジネス戦略本部 通信デザインセンター所長の小山氏は、「304SHのボディサイドは金属なので、蒸着塗装のように使っているうちに塗装が剥げていくようなことがない。持っていることの喜びをずっと続けて感じて欲しい」と述べた。ブロガーイベントでも参加者の多くが、その触りごこちを丹念に確認していた。

「いいね!」をもらえるカメラ機能

 304SHをはじめ、今夏のシャープ製スマートフォンは写真を上手に撮れることにフォーカスしてカメラ機能を進化させている。シャープ 通信システム事業本部 パーソナル通信第三事業部の景井氏と吉田氏が、新しいカメラ機能についての考え方や新しい技術の仕組みについてプレゼンテーションを行った。

photophoto カメラ機能について紹介するシャープの景井氏(写真=左)と吉田氏(写真=右)

 カメラ機能で心がけているのは、自分だけでなく見た人に“いいね!”と思ってもらえる写真を簡単に撮れること――吉田氏はシャープ製スマートフォンのカメラ機能についての考え方をこう説明した。

 スマホで撮った写真は、SNSにアップしたり、コミュニケーションアプリで友だちと共有することが多い。そうすると、写真を共有し、“いいね!”と思ってもらうことが重要だ。一方で、吉田氏は「写真は奥が深い。ただ押せば撮れるものではない」という難しい面もあるとする。今回のAQUOSは簡単に撮れることに注力して「きれいに、たくさん、素早く、カンタンに撮れるカメラ」を目指し、機能に落とし込んでいったと説明。そのうちの代表的な機能として、「リアルタイムHDR」と「NightCatch II」について詳しく紹介した。

photo きれいに、たくさん、素早く、カンタンに撮れるカメラを目指し、さまざまな機能を搭載

「リアルタイムHDR」と「NightCatch II」で失敗しない

 スマートフォンのカメラで撮影するときは、設定をいろいろ変えて撮影するのは面倒に感じる。スマートフォンだからこそ、パッと撮って共有したい。だから「失敗して撮り直さなくていいことが重要」だと吉田氏はいう。

 失敗しないで撮るための機能は2つ。1つは「リアルタイムHDR」だ。HDRは、明暗差が大きいシーンでも、黒つぶれや白飛びのない写真を撮れる機能。従来のHDRは、2枚あるいは3枚の写真を露出を変えて撮影し、合成するという技術だ。これに対しリアルタイムHDRは、1枚の写真でHDR処理ができる点が大きなポイント。それにより、合成ズレが減り、HDRをかけたままの連写も可能になる。

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 「リアルタイムHDRは、1ピクセルごとに露出を変えるような処理をしています。1回のシャッターで格子状に、短時間露光のものと長時間露光ものを同時に取り込むことができるようになっています。それを足すのですが、単純に足すと明るいものと暗いものがごちゃごちゃになります。そこで、このピクセルを上下左右で補完し合います。それにより、従来では複数枚で撮っていた短時間露光、長時間露光を、1回のシャッターで捉えることができます」(吉田氏)

 失敗しないで撮るための機能の2つ目は「NightCatch II」である。2013年秋冬モデルから、夜景が明るく撮れる機能「NightCatch」が搭載されてるが、この機能では、夜景と人を一緒に撮る場合にうまく機能しない。「従来のNightCatchは背景はきれいですが、前にいる被写体をもっと明るく撮りたいというニーズには応えられませんでした」(吉田氏)。

 NightCatch IIでは、フラッシュを使った撮影と、夜景を明るくするNightCatchの撮影を両立し、背景も人物もきれいに撮れるようになった。フラッシュ自体も高輝度なLEDを採用している。

 「シャープのフラッシュは弱いという声があったので、他社さんの高輝度なフラッシュにも負けないようなLEDを搭載しました。NightCatch IIはAQUOSの大きな売りとしてお勧めできます」(吉田氏)

「フレーミングアドバイザー」で構図も失敗しない

 どんなにカメラがいいものでも、構図が悪ければいい写真にはならない。これがカメラが奥深いとされるゆえんだ。撮る人の腕前で、いいね!と言ってもらえないことがある。そのときに役立つ機能が「フレーミングアドバイザー」だ。被写体に応じて、1番いいバランスをアドバイスしてくれる。

 フレーミングアドバイザーが「オート」の場合には、人の顔と丸い皿を検出する。例えば顔の場合、どこにあると一番いいバランスで撮れるかが四角いフレームで示される。

photophoto 食品サンプルを撮影してフレーミングアドバイザーの機能をチェック

 会場にはパスタの食品サンプルが用意され、フレーミングアドバイザーを実際に試すことができた。ガイドラインに合わせると、かなり料理に寄って撮影することになる。

 「料理の場合は、寄った構図の方が、よりおいしそうに見えるといわれていますので、料理のモードはお皿がはみ出るくらいに設定されています」(吉田氏)

EDGESTを際立たせるカメラ機能も搭載

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 失敗しないカメラというコンセプトから機能が紹介されてきたが、カメラにはもう1つの軸があると吉田氏はいう。それは、EDGESTを際立たせる機能だ。

 「EDGESTスタイルだからこそできる体験、EDGESTだからこそ感じてもらえるカメラ機能があると思っています」(吉田氏)

 EDGESTを際立たせるカメラ機能には、2つの方向性でアプローチした。1つが「画面の外から情報を与える」という方向性。「ARの考え方に近い」もので、画面の中にあるものに対して、画面外から情報を付加することで新しい体験を提供する機能だ。「検索ファインダー」と「翻訳ファインダー」がそれに当たる。

 翻訳ファインダーは、ソフトバンク向けの2013年冬モデルで初のEDGESTモデル「302SH」に搭載されている。英語のメニューや新聞などにかざすと日本語を重ねて表示し、まるでそこに日本語のメニューや新聞があるように感じさせる。

photo EDGESTスタイルを際立たせるカメラ機能として、「検索ファインダー」と「翻訳ファインダー」「全天球撮影」を用意した

 今回搭載された検索ファインダーは、ファインダーに写った文字をなぞると、その文字を認識し、周りに文字に関する情報をAR的に表示する。「かざした後に端末を少し動かしてみると、隠れている情報が見えてくるという、EDGESTならではの遊び心ある機能です」(吉田氏)

 もう1つ、「画面内から画面外に」という方向性で搭載された機能が「全天球撮影(Photo Sphere)」だ。全天球撮影自体は「Googleカメラ」を搭載することで実現している。AQUOSシリーズでは、標準の「SHカメラ」アプリからGoogleカメラへの導線を設けることで、撮影を自然に楽しめるようにした。また、「アルバム」アプリからPhoto Sphereのビューワを起動することもできる。

 「全天球撮影の画像を表示させて端末を持って周りを見渡すと、まるで撮影したその場にいるかのような体験ができます。EDGESTだからこそ、より際立った体験ができますので、ぜひ試してもらいたいです」(吉田氏)

 カメラについての注目度も高く、ブロガーからさまざまな質問・意見が出た。全天球撮影は、撮影が終わるとGoogleカメラのままでSHカメラには戻らず、2つのアプリが連携していると知らない人にはわかりにくいという意見が出された。

 吉田氏は、「Googleのアプリなので、Googleとは今後も密なコミュニケーションをとり、より使いやすくしていきたい」と前向きに語った。

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 夜景をきれいに撮るために、シャッターを長く開放する方法はとらないのかという質問には、「ニーズはあると思っている」と回答。しかし、どれだけのユーザーが求めているかがポイントとなり、三脚なども必要で撮るのが難しい面もある。吉田氏は「1ユーザーとしての体験があるので理解できる」といいつつも、「シャッタースピードなのか、画像処理なのか、対応できる技術が見つかれば、解はあると思う。参考にしたい」と語った。

 写真の色再現性が上がったという評価を受け、吉田氏は画質向上に対する社内での取り組みを紹介した。シャープでは画質品位向上のため、商品企画担当者から品質担当者まで一堂に会するワーキンググループを立ち上げている。今回は会社の構内に居酒屋と全く同じ環境を再現し、ユーザーに近い立場で写真を撮り、画質を検証したという。こうした新たな取り組みが高評価につながっているようだ。

 なお、より明るい映像なのか、リアルに近い色合いなのか、目指す画質について聞かれると、リアルに撮れることを重視すると述べた。

 「やはりシャープは液晶の美しさも踏まえて、見た景色そのままを撮れるようなカメラを目指しています。これはEDGESTで風景を切り取るという感覚にも通じます。あまり色を付け加えすぎないように、それでいてきれいに撮れるカメラを目指したい。バランスが難しいのですが、先ほどの社内の居酒屋風環境での検証や、街中を一日中散策してシャッターを押しまくるフィールドテストも重ねています。もちろん、他社端末との比較もしています」(吉田氏)

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 なお、今夏モデルは4K動画の撮影にも対応している。しかし、MHL 3.0での出力には対応していない。撮った映像を端末単体で楽しむ方法を問われ、吉田氏は動画再生中のピンチイン/ピンチアウトを提案した。

 「ピンチイン/ピンチアウトは、写真はもちろん、ブラウザやマップでもおなじみの操作。今回、動画プレーヤーでも対応します。4Kなら、拡大してもフルHD相当で表示でき、撮影しているときに気が付かなかったところもきれいに再生できます。今回はそういったところで新しい価値を提供したいと思っています」(吉田氏)

進化したカメラにブロガーも大満足

 さまざまな機能を持つスマートフォンの中でも、カメラは最も注目を集める部分だろう。それだけにイベントに参加したブロガーも、新しいAQUOSのカメラ機能については思うところが多々あったようだ。

 「かげのブログ」のかげさんは、「カメラ雑誌のフレーミング講座を読んで勉強しなくても、カメラがアシストしてくれるので、簡単に格好良い構図の写真が撮れるようになりますね。 個人的にもこの機能は特に良いなあと思います」とフレーミングアドバイザーが気に入った様子。「海外速報部ログ」の佐藤由紀子さんも、「料理を効果的に撮影するための『フレーミングアドバイザー』はまさに日本のお国柄に沿ったもの。欧米の人は不思議がりますが、良くも悪くも日本人のFacebookの投稿の多くは食べ物の写真なので、これはウケそうです。うまくラインを合わせるのには少しコツがいりそうですが、ゲームみたいでちょっとおもしろいです」と、かなり興味を持ったようだ。

 「ちわわのまま」のちわままさんは全天球撮影について、「自分があたかもそこにいるような錯覚さえ感じられる機能です。写真は平面のものですが、Photo Sphereは立体感さえ感じます。旅行に行ったら、絶対に持っていたいカメラ機能です!」と絶賛。「S-MAX」のにゃんこさんは「リアルタイムHDR」について、「従来は露出を変えて2回撮影していたものを、合成時のズレをなくし1回の撮影で処理することで、処理にかかる時間も短く連写も手軽にできるようになっています」と説明している。

 「検索ファインダー」について「GAPSIS」の長田卓也さんは、「カメラを通して見た映像の中に文字がある場合、それを画面上でなぞることで、OCR処理を行いテキストデータ化され、検索結果を表示してくれる。街の看板や雑誌などで調べたいワードがあったときに、いちいち手入力しなくて済むので、使い方によってはかなり便利だ」と評価してくれた。

 カメラ機能に高い付加価値を付けた新しいAQUOSの取り組みについて、「DIGITAL GRAPHER」のKeisuke Yamaguchiさんは「『スマホユーザーの写真技術を底上げしてやろう』というシャープの壮大な計画なのかどうかは知りませんが、非常に先進的でユーザーの満足度をアップさせる素晴らしい取り組みだと思います」と強い期待を寄せているが、一方で「せうの日記」のせうさんは、「某国内メーカーがカメラ機能を思い切ってシンプル化しすぎているのとは真逆の傾向です。写真撮影機能に何を求めるかによって、多機能化とシンプル化のどちらが良いのかはかなり意見が分かれそうです」という感想をつづっている。

 「MOBILEDATABANK」のホセさんは「今回のモデルよりLEDライトの輝度も上げ、暗い場所などでの撮影も綺麗に行えるよう改善しているそうで、これはぜひ試してみたい機能のひとつです」と、フォトライトの性能アップにも興味を示し、「AppComing」の方波見豊さんも画質の向上について、「色再現性などリアルに撮れるようになれば、フィルターや効果によりキレイに見せる技術は足すことも容易ということで、今回のシャープのカメラチューニングには、スマホNo.1の色再現性を期待している」と、基本的なカメラ性能のスペックアップを歓迎していた。


 SNSなどへ投稿する機会も増えていることから、スマートフォンのカメラ機能への期待と注目度は日に日に高まっている。304SHをはじめ今夏登場した3キャリアのAQUOSには、より多くの“いいね!”がもらえるよう、今まで以上に進化したカメラ機能が搭載された。またそれは、3辺狭額縁スタイルのEDGESTを生かすものでもあるのだ。こうしたAQUOSらしいカメラ開発の舞台裏に迫れるのも、ブロガーたちの評価も全体的に高かった。

 304SHは5月23日に発売されているので、ぜひその先進のカメラ機能を店頭で試していただきたい。さて、ブロガーイベントはさらに、「AQUOS SERIE SHL25」をテーマに、グリップマジックなど盛りだくさんの便利機能を紹介する場面もあった。次回はその様子をお伝えしよう。

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提供:シャープ株式会社
アイティメディア営業企画/制作:ITmedia Mobile 編集部/掲載内容有効期限:2014年6月6日