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» 2014年10月24日 23時00分 UPDATE

魅力的な大容量プランも。ただし……:海外プリペイドSIM導入マニュアル――LTEも使える「ノルウェー・オスロ2014年」編 (1/2)

通信インフラの整備が進んでいるノルウェーではプリペイドSIMでもLTEの利用が可能だ。物価が高くホテルや食費は高いものの、ネットアクセス環境は快適だ。日曜は商店は休みだが空港でプリペイドSIMを購入することができる。

[山根康宏,ITmedia]

物価の高いオスロで右往左往する

 北欧五カ国三地域の中で北極海にも面しているノルウェーは、南北に長い国土を有している。その首都オスロは、北欧における経済の中心地としても知られている。市の中心部はそれほど広くなく、トラムを使えばちょっとした距離の移動も簡単だ。ただし通貨はユーロではなく自国のノルウェー・クローネ(NOK)。2014年10月の為替レートは1クローネ=約16.6円である。なお自販機での切符の購入やコンビニなどではクレジットカードが使えるため、最低限の現金でも不便は感じないだろう。ただしヨーロッパ各国同様、日曜日はほとんどの商店が休みになるため、買物で訪れるならウィークデーがよいだろう。通信事業者の店舗も、例外を除いて日曜は休業だ。

 さて北欧と言えば物価が高いイメージがあるが、オスロの物価は想像以上であった。以前訪れたスウェーデンの首都ストックホルムでも物価高に悩まされたが、オスロはそれよりも高い印象だ。オスロの空港に到着しコンビニに駆け込むと、ペットボトル飲料の値段は3クローネ(約500円)前後、サンドイッチが5クローネ(約800円)前後。スーパーでも安いものはほとんど見当たらず、100〜200円前後の飲み物を見つけるのも困難なほど。宿泊したホテルが朝食付きだったが、昼の分までたっぷり食べて滞在中の食費を何とか節約したほどだった。

photophoto 海辺の街でもあるオスロ。シーフードはもちろん美味しい(写真=左)。物価の高さには悩まされた。ハンバーガーも240円、飲み物とのセットにすると500円を超える(写真=右)
photophoto 市内の利用はトラムやバスが便利。地下鉄もある。1日券は共通で75クローネ(写真=左)。オスロ中央駅横のオスロシティー。通信事業者の店も入っているが日曜は全館閉館だ(写真=右)

 だが通信費は他のヨーロッパ諸国とそう変わらないレベルである。ノルウェーでももちろんプリペイドSIMは売られており、旅行者でも自由に買える。ただし購入時にはパスポートを提示しての身分登録が必要だ。コンビニでもMVNOのプリペイドSIMが販売されているが、申込書に氏名などを記載してFAXする必要があった。なおFAXがきちんと受理されないのかコンビニで買ったSIMは滞在中使えなかったのは反省点。オンライン登録もできたので、ネットで登録したほうがよかったかもしれない。

photophoto 最大手のTelenor(写真=左)。MVNOは繁華街に屋台を出してプリペイドSIMを販売(写真=右)

 ノルウェーには大手通信事業者が3社とMVNOが数社ある。大手のうちTelenorはカバレッジも広く、プリペイド契約でLTEも利用可能である。NetComはTelenorよりも細かい料金設定があるようだ。そしてもう1社の大手事業者のNetwork NorwayはプリペイドSIMは販売していない。一方MVNO事業者はコンビニや繁華街に屋台を出してSIMを販売している。小さい屋台でもノートPCが置かれておりその場で登録作業も行ってくれる。

 なおTelenor、NetComともにLTEはFDD-LTE方式で800MHz(Band 20)、1800MHz(Band 3)、2600MHz(Band 7)でサービスを行っている。

オスロ空港の携帯ショップでTelenorのプリペイドSIMを購入

 オスロへは日本からは乗継便で空路で入るのが一般的だろう。筆者はロンドンからの乗り継ぎでオスロ空港入りした。オスロは国際空港ながらコンパクトでターミナルも1つのため使いやすい。残念ながら空港には通信事業者の直営店舗がないが、到着ロビーを出て右手にある空港鉄道の乗り場へ向かうと、小さな携帯電話販売店が見つかる。プリペイドSIMはここで買うことが可能だ。なおこの携帯電話店は日曜日も営業している。営業時間は月曜から金曜が8時から21時、土曜が8時から19時、日曜が10時から21時。

 店に入ると先客がプリペイドSIMを買っており、ここでの購入は問題なさそうだ。店員の対応はややぶっきらぼうだが英語は通じる。「データ通信のできるプリペイドSIMを買いたい」と伝えると、カウンターの上にある料金表を示し代金は199クローネ(約3300円)とのこと。この中には200Mバイトの無料データ利用分と50クローネの料金が含まれている。200Mバイトを超えたあとは、1日あたり10クローネで定額利用が可能とのこと。つまり200Mバイト+5日分のデータ利用が可能ということになる。

photophoto 国際空港だが規模は小さいオスロ空港(写真=左)、空港鉄道の駅側に携帯電話販売店がある(写真=右)
photophoto TelenorのプリペイドSIMを扱っていた。Nano SIMは299クローネと若干高い(写真=左)。ユーザー登録はその場で行ってくれる。開通後しばらくは3G回線をつかんでいた(写真=右)

 パスポートを渡しユーザー登録を行ってもらい、受け取ったSIMカードをSIMロックフリーのスマートフォンに装着すると、すぐにデータ通信も開始された。なおAPNの設定は以下の通り。

  • APN:telenor
  • ユーザー名:なし
  • パスワード:なし

 さてTelenorのプリペイドSIMはLTE回線も利用可能だ。電波を拾ってすぐはアンテナピクトが3G表示だったが、しばらくするとLTEへと表示が変わった。通信速度は10〜20Mbpsは出ており、ホテルのWi-Fiよりも快適なほど。ただし1カ月あたりの利用上限は500Mバイトで、それを超えると速度は100Kbpsに規制されるとのこと。テザリング利用も可能だったが、ノートPCなどから接続して大量にファイルの送受信や動画を見すぎると速度規制がかかってしまうので気を付けたい。

photophoto より高速時の写真を撮り忘れてしまったが、LTEはWi-Fiよりも快適な速度で利用できる(写真=左)。TelenorのWEBで登録すれば利用状態を確認できるが、外国人は登録不能のようだ(写真=右)

 現在の利用量は、SMSで電話番号2525に“saldo”というメッセージを送れば通知される――というのだが、やってみると通知が帰ってこない。またTelenorのサポートサイトにユーザー登録すればオンラインでも利用状況が確認できるのだが、ノルウェー国民のID番号が必要で、パスポート番号では登録不可。スマートフォン側で利用量の概算を確認するしか方法はないようだ。

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