通信、サービス、サポートで日常生活に入り込む――「生活革命」で差別化狙うKDDI(2/2 ページ)

» 2014年10月28日 11時57分 公開
[村上万純,ITmedia]
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取材を終えて

 端末メインを脱却し、サービス中心の付加価値戦略で他社との違いを強調するKDDIだが、いまひとつ盛り上がりに欠ける発表会だったというのが正直な感想だ。NTTドコモが2014年夏モデルでスマートフォン4機種とタブレット2機種と、当初からVoLTE対応端末を充実させたのとは対称的に、au VoLTEの対応機種はスマートフォン2機種のみ。これら2機種が国内での3Gをサポートしていないことも影響しているのだろう。

 とはいえ、Xperia Z3 SOL26やGALAXY Note Edge SCL24がVoLTE非対応なのも、ドコモのZ3とNote EdgeがVoLTEに対応しているだけに、ユーザーにとっては不満点になりうる。今後は他社の動向を見ながらエリア構築と対応機種の拡充を慎重に進めていくのだろう。独自機能のシンクコールやボイスパーティーで差別化を図っているが、ユーザーになじみのないこれらの機能をいかに浸透させていくかが鍵になりそうだ。他キャリア間との接続や、iPhone、MVNOのVoLTE対応にも注目が集まる。

 一方で、特にモノとしてのカードを発行し、日常生活の決済に溶け込んでいるau WALLETは、auの強みともいえる、他社にはない独自のサービス。対象分野も、レジャー、買い物、趣味、交通、公共料金、仕事など、あらゆる生活分野に浸透している。

 ネットワークの広さとつながりやすさ、独自サービスの強化を両軸にし、KDDIは年末商戦を勝ち抜きにいく。

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