新料金プランの導入で好転、LTEの150Mbps化も順調――ドコモ永田氏に聞く 関西での戦い方(2/2 ページ)

» 2014年10月30日 14時06分 公開
[石野純也,ITmedia]
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関西エリアに特化した施策も実施

―― ネットワークについてうかがいたいのですが、自分の住んでいる関東と比べても、主要エリアの150Mbps化が進んでいるように見えます。これには、何か理由があるのでしょうか。

永田氏 大阪の1.7GHz帯は、僕が来る前から積極的に導入をしようと進んでいました。私がやったのは、プロモーションで、お客様が分かるようなところに持っていったことです。

 やらないと負けてちゃいますからね。3社三つ巴のところで、ネットワークをしっかりやらないといけないと思います。特に都会ですね。全体で見ると我々が強いところもいっぱいあるのでボケてしまいますが、都会で、マスコミさんやネットで調査をされるような方々がいるところでも勝てないと、ショップにも影響が出てしまいます。記事や調査結果が、都会ではない(もともとドコモが強かったエリアの)ショップにも悪い形で伝わってしまいますから。そのためには1.7GHz帯をやっていくしかないということです。

―― 東京も、そのくらいの勢いで進めてほしいのですが(笑)。

永田氏 僕が言うことでもないのですが(笑)、東京もやってるんですよ。全体的に人口も多いですし、首都圏と大阪や京都、神戸を比べるとやはり規模は小さいですから、ウェイトをかけてやれば効果も出やすい部分はあります。そういう意味では、我々の方がクイックに動けると思います。

 関西からドコモが変わる、ドコモを変えると言ってきていますが、ネットワークもいろいろなことを先行で試してやっていきます。首都圏に比べれば規模は限られますが、逆に田舎だとやっても効果が分かりづらい。混んでいて速度を上げたいと思えば、やってみて効果が出る。いいサイズなんですかね。ですから、ぜひ積極的にいろいろなことをやっていきたいと思っています。

―― 関西のスマートフォン率はいかがでしょう。

永田氏 初期はけっこう速かったのですが、今は一生懸命、フィーチャーフォンの人に変えてもらっているところです。やはりフィーチャーフォンでいいという方も根強く残っていますからね。そういう方には、2台目(でスマートフォンやタブレット)というのを、早くからお伝えしてきています。

 今度は家族でというところに持っていかなければいけない状況で、どちらかというと、全国平均を先駆けているところがあります。逆に言うと、先にどんどん難しい局面に入っていくわけですが(笑)。

―― 関西に特化した施策のようなものは、あるのでしょうか。

永田氏 USJさんと一緒に、ハリーポッターの特別招待をやらせていただきました。

 あとは、そう、高校野球がありますね。ABCさんがありますから、タイアップして、帯でコマーシャルを流しました。そこから連動したアプリを出しましたが、今年は非常にダウンロードが多かったですね。そこからdマーケットにつないでいくものでしたが、これは文化もあると思います。

 ほかには神戸コレクションも毎回参加させていただいています。ドコモというより、ファッション雑誌の「dマガジン」で訴求させていただきました。プロモーション系で、最近大きなものはこの3つですね。

―― ショップについてはいかがでしょう。

永田氏 ショップの人たちとやっているのは、「ストーリー提案」ですね。ライフスタイルを考えて、こういうことにご興味があるから、こうお伝えするといいのではないかとやっています。(オプションを)全部つけちゃう、そういうようなことは止めようと、今運動をやっています。昨日、ちょうどショップコンテストの関西大会がありましたが、そういうことをやっている方が選ばれて上がってきています。入って、きちんと使い続けていただける方に訴求するということをやっています。

 難しい面はありますし、お話を聞かないといけないため時間との兼ね合いがあってチャレンジではありますが、「スマートライフのパートナーへ」を標ぼうしている以上、これをやり切っていくことを関西としては目標にしています。これができれば、お客様のスマートライフのパートナーに、ドコモショップが自動的になれますから。新しいサービスを始めたら、お客様にご相談いただける。そういうショップになることを、歯を食いしばって目指しています。

 混んでいるときにはオススメできるものが少なくなり、数字的には厳しくなることもありますが、それは覚悟しながらです。ショップもお客様も満足できることをやっていきたいですね。関西は一番早くそういう考え方を始めているので、全国に、うまくいっているところを見てもらえればと思います。

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