NTTドコモが11月中旬に発売する富士通製タブレット「ARROWS Tab F-03G」は、ただの“全部入り”ではなく、10.5型のワイドクアッドXVGA(2560×1600ピクセル)有機ディスプレイという高精細なディスプレイを採用した防水タブレットだ。
ディスプレイの解像度が進化したことで、写真や動画の緑や赤を色鮮やかに描写できるだけでなく、地図や小さい文字などもくっきり表示される。また、富士通独自のヒューマンセントリックセンジンを搭載し、ユーザーの年齢や周囲の明るさを判断し、画面の明るさや色味を最適な状態に自動調整する。
OSはAndroid4.4、プロセッサは2.3GHz駆動(クアッドコア)の「MSM8974AB」、メインメモリは2Gバイト、ストレージは64Gバイトと、タブレットを日常的に使うのに十分なスペックを誇る。
約7840mAhのバッテリーを採用しており、「全モデルよりもバッテリー容量は減っているものの、電力使用効果率を向上さえたので、全モデルとほぼ遜色ない実使用時間を維持している」(説明員)とのこと。なお、具体的な実使用時間は未定。「急速充電2」に対応し、以前は充電時にスタンドが必要だったが、今回はスマホでも使える「ACアダプタ 05」さえあれば充電できる。
カラーはホワイトのみで、本体サイズは約265(幅)×174(高さ)×8.5(奥行き)ミリ。重さは約433グラムの軽量ボディを採用している。10型以上のディスプレイを搭載し、LTE/3Gに対応したタブレットのなかでは世界最軽量(発表時点)を誇る。背面は汚れがつきにくくて滑りにくいマットな素材を採用しており、手に馴染みやすい印象を受けた。IPX8/IP5Xの防水性能を備えるので、外出先はもちろん、お風呂やキッチンなどの水回りでの利用も快適だ。
おサイフケータイ、赤外線通信、VOLTEには非対応。NOTTVには対応する。
「ARROWS NX F-02G」と同様、富士通独自の高速ダウンロード技術を採用するのも特徴だ。通常、動画やアプリのダウンロードは一度にサーバーへ通信できる容量に制限があるが、「ARROWS Tab F-03G」はサーバーへリクエストする容量を小分けにするので、短時間でたくさんのデータを受信できる。
また、電車の移動中などでWi-Fiに接続している際に通信感度が悪くなった場合に、3G/LTEに自動で追加接続する「マルチコネクション」も搭載。ウェブや動画の表示スピードを保ったままでストレスなく利用できる。
ARROWS Tab F-03Gは、初めてAndroid端末を使うユーザーへの配慮が随所に散りばめられている。アプリ名を大きく表示し、ホーム画面へのアプリの追加方法がシンプルな「かんたんスタイル」や、検索や拡大・縮小表示のアイコンをわかりやすくした「かんたんインターネット」などのモードを利用できる。「携帯電話との2台持ちユーザーを想定した仕様」(説明員)ともいえるだろう。
視認性に関していえば、通常モードで画面下部に配される「いつでもズーム」ボタンに注目したい。通常表示から拡大表示への切り替えをワンタッチで行える機能で、画面をピンチイン・ピンチアウトする必要がない。さらに、ピンチアウトでは拡大しきれなかった文字なども本機能を使えば拡大できる。
日本語入力システムには、最旬ワードを自動で追加する「Super ATOK ULTIAS」を採用。町名だけで住所を入力できたり、日本語から英語への変換ができたりと、至れり尽くせりだ。
今季のドコモのラインナップはすべてハイレゾオーディオに対応している。「ARROWS Tab F-03G」もハイレゾ音源の試聴に対応し、端末の正面に配されたステレオスピーカーのおかげで音も聴こえやすい。さらに、「Dolby Digital Plus」を採用するので、自分好みの設定で良音を楽しめる。
ワンセグ/フルセグの視聴にも対応し、別売のテレビアンテナケーブル対応卓上ホルダがあれば、テレビ感覚で利用できる。
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