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» 2014年12月31日 18時00分 UPDATE

ITmediaスタッフが選ぶ、2014年の“注目端末&トピック”(編集部田中編):スマホ、ウェアラブル、通信キャリア、MVNO――2014年に気になった私的トピック (1/2)

2014年も、何だかんだでいろいろなニュースがモバイル業界をにぎわせてくれた。スマートフォン、ウェアラブル、通信キャリア、MVNOの4点から、個人的に気になったトピックを挙げながら、つれづれなるままに振り返ってみたい。

[田中聡,ITmedia]

 2014年はMVNOが盛り上がったり、ウェアラブル機器が多数登場したり、大きくなったiPhone 6/6 Plusが発売されたり、スマートフォンでは驚きが減ったと言われつつも、いろいろなことがあった。例年は端末を中心に振り返ってきたが、今回は個人的に気になったモバイル業界のトピックを、つれづれなるままに振り返ってみたい。

AQUOS CRYSTALは、近年まれに見る驚きのあったスマホ

 まずは端末について。個人的なベストスマホに挙げたいのは、シャープの「AQUOS CRYSTAL」だ。スマートフォン・オブ・ザ・イヤーでも多くの識者が推していたが、やはりあのフレームレス構造のインパクトがすごかった。5万円台とはいえ、スピーカーとセットで買う気にはなれなかったので、筆者は「ケータイアウトレット」で白ロム端末のみを購入した(10月上旬に1万円台後半で購入できた)。

 実際に使ってみると、あらためてフレームレス構造のすごさを体感した。8月の発表会で初めて触れたときも確かにすごいとは思ったのだが、普段使いでAQUOS CRYSTALに触れると、じわじわと使う喜びを感じられるようになった。AQUOS CRYSTALの開発者インタビューで、シャープの担当者が「この製品は長年愛用できます」と話していたのが印象的だったが、実際に使ってみてその通りだと思った。画面を見る、スクロールする……そんな単純な操作だけで満足感を得られる端末に出会えたのは初めてかもしれない。

photophoto 「AQUOS CRYSTAL」。写真を表示すると、まさに1枚の写真を手にしているかのような感覚になる

 幅を67ミリに抑えたことで、ディスプレイが5型ながら片手で操作しやすいことも高く評価したい。幅67ミリは、4.7型のiPhone 6と同じだ。5.5型で幅73ミリの「AQUOS CRYSTAL X」もすごいが、個人的に幅が70ミリを超えると片手での操作は厳しくなる。67ミリで5型というサイズ感が、自分にとってはぴったりだった。そんなわけで、AQUOS CRYSTALは近年まれに見る「うおお!」と思える端末だった。

iPhone 6は持ちやすくもあり、持ちにくくもある

 iPhoneは、自分はiPhone 6 PlusではなくiPhone 6を選んだ。iPhoneはメインで使っていてポケットに入れて持ち運びたいのと、通話やメールに使うことが多いので、片手で持ちやすいiPhone 6がベストなサイズと判断した……というシンプルな理由だ。AQUOS CRYSTALほどの驚きは乏しかったが、やはり6.9ミリにまで薄くしたことは、素直に感心してしまう。

 ラウンド形状のボディも気に入っている。iPhone 5/5sのエッジカットを施した側面の処理は、見た目は美しかったが、手に引っかかる感じがして持ち心地はあまりよくなかった。持ちやすさで言ったら「iPhone 3G/3GS」や「iPhone 5c」の方が好きだった(iPhone 5sが5cの形状だったら……と思った)。iPhone 6では表も裏も丸みを帯びて、格段に持ちやすくなった。デザインも3G/3GSのようなやぼったさはなく洗練されており、見た目と持ち心地のよさを見事に両立させた。

photo 左がiPhone 5s、右がiPhone 6。丸みを帯びたiPhone 6の方が持ちやすいが、滑りやすくなるという弊害も……

 一方で、HTC J butterflyやZenFone 5のような人間工学に基づいたフォルムではなく、フラットな金属素材で側面のみが丸みを帯びているので、いかんせん滑りやすい。6.9ミリの薄さは確かにすごいのだが、もう少し中央部に厚みがあってもよかったのでは……とも思った。

Xperia Z3よりもZ2の方が愛着が持てた

 Androidで筆者が使い続けているXperiaは、2014年はXperia Z2、Z3と順当に進化を遂げたが、個人的に愛着が湧いたのはXperia Z3ではなくXperia Z2だった。気にしすぎと言われたらそれまでなのだが、Xperia Z3は背面のガラスとメタルフレームの間に微妙な隙間があったり、傾きのあるところに置くと、本体が滑っていつの間にか落ちてしまうことが多かったり、手にしてもツルツルして滑りやすかったりで、正直なところあまり愛着が持てていない。Xperia Z2からの進化が乏しいというのもあるのだが。

photo 左がXperia Z3、右がXperia Z2

 Xperia Z2は、金属と樹脂を一体成型させたインサートモールディングが新鮮だったし、樹脂の部分が滑り止めの効果を生んでいて手のフィット感も抜群だった。Xperia Z3のガラスとメタルのボディは確かにカッコイイのだけど、iPhoneでも実現している(iPhone 6の背面はガラスではないが)。それよりもインサートモールディングの方が「おお!」と思えたのだ。Xperia Z3よりも重くて幅も太いのだが、Xperia Z1よりは狭額縁化と軽量化が進んでいるので、許容範囲といっていい。

photo 上がXperia Z3、下がXperia Z2。Xperia Z3はガラスと金属の間に樹脂がないので、ツルツル滑りやすくもあり、美しくもあった

 Xperia Z1からの進化では、「ノイズキャンセリング」に対応したことが大きかった。自分がWalkmanを使っていることもあるが、Walkmanのイヤフォンをそのまま使ってノイズキャンセリング機能を有効にできるのもうれしい。Xperia Z3も単体でのハイレゾ音源再生に対応したが、肝心の対応イヤフォンやヘッドフォン、そしてハイレゾコンテンツを十分に持っていないので、残念ながらまだその恩恵は享受できていない。あと、やっぱりXperia Zシリーズといえばパープルだよね、というのもあり。……というわけで、2014年に“Xperiaらしさ”を最も感じられたのはXperia Z2だった。

 また、半年に1回、フラッグシップモデルをリリースするという商品サイクルは、個人的には短すぎると感じる。Xperia Z1→Z2→Z3といずれのモデルも買い換えている筆者のような人間は少数派だろうが、Xperia Z2をようやく使い慣れてきたと思ったら、もうXperia Z3が登場……。仕事柄、Xperiaは最新モデルを押さえておきたいので、泣く泣くXperia Z2とお別れしたのだった(端末自体は手元に残しているが、飼い殺し状態になっている)。

 ほかにも、例えば夏モデルのXperia Z2を、迷ったあげくに8月に買った人が、9月のIFAでXperia Z3が発表されたのを見て、どう思うだろうか。愛着が湧くどころか、テンションが下がってしまう人もいるだろう。サムスン電子のように、GALAXY SシリーズとNoteシリーズをそれぞれ半年ごとに出すか、Xperiaならスマートフォンとタブレット(あるいはZ Ultra)を交互に出すなどして、フラグシップのXperiaは年に1回、ドーンとスペックアップさせた方がインパクトは大きいと思うのだが、どうだろう。

ウェアラブルも“SIMロックフリー”に注目

 2014年になってドドドっと製品が登場し始めた「ウェアラブル」。特に、Androidスマートフォンと連携する「Android Wear」を搭載した機器が目立った。

 そんな中で筆者が使ったのは、ソニーモバイルコミュニケーションズの「SmartBand」と、ASUSの「Zen Watch」。SmartBandはAndroid Wear搭載機ではないが、エンタメアプリやSNSのコミュニケーションまでを記録してくれるのに新しさを感じたのと、ソニーモバイルの「Lifelog」アプリが楽しそうだったから使うことにした。(これはほかの活動量計でも計れるが)睡眠のログを取るのにも興味があった。

 が、いざ使い始めてみると、あまり長続きしなかった。ログを取るだけならXperiaをポケットに入れっぱなしにしていても変わらないし、睡眠中にまでリストバンドを装着したくない……というシンプルな理由だ。あと、腕に付けるのなら、時計ぐらい見たいよね……と思っていた矢先に、電子ペーパー搭載で時刻も分かる後継機「SmartBand Talk」が発表されて、一気にテンションが下がってしまったのだった。

photo 「SmartBand SWR10」。通信を担う「コア」は取り外して付け替えが可能

 続いて使用したのがZen Watch。スマートウォッチの類はゴツくて、装着し続けると腕が疲れてしまうのではないかという懸念があったが、実際に装着してみると、思ったよりもかさばらず、違和感なく使えている。付属の革ベルトもなかなかオシャレだし、ガジェットというよりも腕時計という印象の方が強い。充電をするのに専用のクレードルへの装着が必要で、バッテリーも当初は1日ほどしか持たないのがネックだったが、Android Wear 5.0.1へアップデートした後は、体感的に1.5〜2倍ほどバッテリーの持ちが良くなった。Android 5.0でも標準搭載されているが、Zen Watchと接続しているときは、スマートフォンのロックを簡単に解除できる機能も気に入っている。

photo 「Zen Watch」

 しかし現在のウェアラブル端末は、あくまでスマートフォンのパートナーという位置付けで、スマホがないと、時計側で各種情報を受け取ったりはできない。ウェアラブルがスマホに取って代わる存在になるには、ウェアラブル単体で通信が可能になる必要がある。その点で気になったのが、SIMロックフリーの“スマートウォッチフォン”だ。例えばANYYOUONが2015年1月下旬に販売予定の「SmartGear49」は、11月11日に初期ロット300台の予約を開始したところ、2週間ほどで完売するなど、注目を集めている。

 SIMカードを装着すれば、単体で通話やデータ通信ができ、500万画素カメラも搭載している。GPS、加速度センサー、電子コンパス、近接センサー、Bluetooth 4.0、Wi-Fi(IEEE 802.11b/g/n)もサポート。スマホいらずでスマホと同じことができてしまうのだ。ANYYOUONの古林氏によると、製品を発表してからは「お年寄りからの問い合わせが多い」という。「これで電話ができれば、スマホなんか使う必要はないという感覚」だそうだ。倉庫業や運転手など、両手がふさがっている状態で通話ニーズの高いビジネスでの用途も想定している。

 どうしても分厚くなってしまうサイズと、1.54型という小さい画面、そしてバッテリーの持ちが課題だ。スマホの大画面での操作に慣れた身としては、1〜2型程度のディスプレイでブラウジングや文字入力をするのは窮屈だ。時計に向かって話しかけるのも、近未来的ではあるが、やはり恥ずかしい。バッテリー容量は650mAhとあって、「朝持ち出すと、14時くらいでバッテリーが尽きてしまう」(古林氏)というのでは心もとない。まだまだ課題は多いが、ライフスタイルを変える可能性を秘めたデバイスとして記憶に残った。同様に、OSにTizenを搭載し、3G通信を内蔵したサムスン電子の「Gear S」も気になっている。

photophoto Android 4.4を搭載した「SmartGear49」
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