DMM mobileの新規参入や各社のサービス拡充などが相次ぐ一方、AppleのSIMロックフリー版のiPhone 6とiPhone 6 Plusが12月上旬に突如発売中止となった。発売中止に至った理由や発売再開のめどについての正式なアナウンスがく、今後国内向けのSIMフリー版iPhone 6/6 Plusの発売は不透明な状況になっている。
iPhone 6/6 Plusは従来のiPhoneと比べて、対応しているLTEの周波数が追加されていることもあり、端末はSIMフリー版を購入して、好きな携帯電話事業者のSIMカードで使うという使い方がしやすい。それだけに、SIMフリー版の発売中止は残念で、早期の再開を望むユーザも多いだろう。
SIMフリー関連の話題としては、総務省がSIMロック解除に関するガイドラインを正式発表。2015年5月以降に発売される機種は“利用者の求めに応じて迅速、容易かつ利用者の負担なく応じることが適当”とされ、携帯電話事業者が販売する機種に関してSIMロックの無償対応が義務化される。
「SIMロック解除に関するガイドライン」では、従来「事業者の自主的な取組によるSIMロック解除の実施」を求めていたが、実態としてはドコモおよび旧イー・アクセスから発売された端末を除いてSIMロック解除対応が進まなかったことから、SIMロック解除対応が義務付けられる形となった。
SIMロック解除に関しては、スマートフォンやタブレットだけでなくモバイルWi-Fiルーターやデータ通信端末についても対象となっているため、2015年5月以降に発売されるモバイルWi-FiルーターなどについてもSIMロック解除が可能となることが期待できる。
一方で、端末側がSIMロック解除が可能となり、好きな通信事業者のSIMカードで利用することが可能となっても、対応する周波数や通信方式が一致しなければ利用することができなかったり、通信が利用できるエリアが狭くなったりする点については注意が必要で、新ガイドラインでも利用者に対して十分説明すること。と注意書きがされている。
MNO関連では、ドコモがXi契約者向けに「直近3日間の通信量が1Gバイトを超えた場合」に制限する場合があるとしていた速度制限を撤廃した。本件に関してはドコモから報道発表などは行われていないが、Webサイト上の表記が変更されていることが確認できる。
直近3日間での通信量を元にした通信速度の制限は、KDDIおよびソフトバンクモバイルも似たような基準を設定し「通信速度制限を行う場合がある」としているが、実際に通信速度制限の対象となるかどうかは各通信事業者によって大きく異なっていた。
ドコモおよびKDDIでは従来より「速度制限の対象となる場合がある」としており、実際には混雑地域や時間帯のみ、他のユーザと比べて通信速度が遅くなる場合がある――という制御を行っていたため、直近3日間の通信量が1Gバイトを超えていても、実際には速度制限を感じるケースはそれほど多くはなかった。
冒頭で紹介したmineoのように、MVNOのサービスでも「直近3日間の通信量」を元にした通信速度制限を撤廃・緩和するサービスが増加傾向にある。旅行中にカメラで撮影した画像をクラウドサービスにバックアップする場合など、一時的に通信量が大きくなるような使い方をしても、通信速度制限の対象となりにくくなるのは歓迎したい。
UQコミュニケーションズは、WiMAX 2+サービスに対応するUSBモデム「URoad-Stick」(シンセイコーポレーション製)を1月9日に発売する。WiMAX 2+に対応するUSBモデムはURoad-Stickが初めての機種だ。
モバイルWi-Fiルーターのように、Wi-Fi経由でタブレットやスマートフォンとの接続には非対応となる反面、モデム側のバッテリー残量を気にする必要なく使えるため、WiMAX 2+対応のUSBモデムを専らPCで使うというユースケースでは、バッテリーの心配やWi-Fi接続が不安定になるなどの悩みが不要となるため安心だ。
URoad-Stickは、UQコミュニケーションズおよびそのMVNOが展開する「史上最大のタダ替え大作戦」対象端末のため、既存のWiMAXユーザからの乗り換え可能だ。ただし、WiMAX 2+サービスは2015年春を目処に下り最大220Mbpsへの高速化を予定しているが、URoad-Stickは下り最大220Mbpsのサービスに非対応となっている。
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