大画面化が話題となった「iPhone6」と「iPhone6 Plus」が発売して約3カ月。巷では“ファブレット(フォーン「Phone」とタブレット「Tablet」を合わせた造語。画面が5〜7インチ程度のスマホのことを指す)”という言葉も生まれているが、ファブレットサイズである「iPhone6 Plus」を入手したユーザーの一部からは「大きくて使いにくい」「片手で操作がしにくい」など、不便さを感じる人もいるようだ。
もともとiPhoneは、日本人向けにハードが設計されているわけではない。もしかしたら手が小さい日本人にはサイズが合わないのでは? そこで、日本人と欧米人の手の長さ・幅の平均値を調べたところ…
と、意外にもさほど差がなかった。そこに「日本独特の文化が背景にあるのでは?」と指摘するのはスマホやアプリに造詣が深い佐野正弘氏。
「日本ではフィーチャーフォン時代からずっと、端末を手に持って通話し、片手で文字入力を行ってきました。ですからスマホを選ぶ時も、端末のサイズが大きく大画面で見やすいことより“片手で操作できるかどうか”に比重を置く人がけっこう多いんです。現に売り上げ動向を見ても、大画面の『iPhone6 Plus』よりも、従来のサイズに近い『iPhone6』の方が日本では売れています」
確かに、フリック入力など、片手でスマホを操作することに慣れた私たちにとって、ファブレットは使いにくいのかも。実際、ファブレットは日本よりも海外でのニーズが高いそうで、「イヤホンマイクやBluetoothヘッドセットを使って音声通話をし、(PCのキーボードと同じ配列を使うので)両手で文字入力を行うのが一般的な海外の人たちにとっては、画面が大きい方が使いやすいのです」(佐野氏)とのことだ。
もちろん、ファブレットならではの恩恵もある。筆者は「Xperia Z Ultra SOL24」という約6.4インチのファブレットを愛用しているが、文字の両手打ちは必須なもののPCのようにサクサクメールが打てて誤字が激減、出先でPDFやワードファイルをチェックする時も大画面で見やすい…など様々。
あなたの使い方は、ファブレット向き? スマホ向き?(遠藤麻衣/verb)
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