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» 2015年03月30日 11時00分 UPDATE

台北101付近で50Mbpsを記録:海外プリペイドSIM導入マニュアル――プリペイドでLTE利用が開始「台湾2015年」編 (1/2)

日本人に人気の渡航先である台湾。各社がプリペイドSIMを販売しているが、LTE対応のものが出そろい、旅行者も高速なデータ通信が利用できるようになった。3社のLTEプリペイドSIMを購入してみた。

[山根康宏,ITmedia]

3社がLTEプリペイドSIMを販売

 2014年6月から相次いで始まった台湾のLTEサービス。LTEの開始に合わせ新規参入事業者もサービスを開始し、2015年3月現在5社が事業展開を行っている。このうち3社がプリペイドSIMでのLTEサービスも提供しており、旅行者でも購入が可能だ。ただしまだ開始されて時間がたっていないこともあり、一部店舗のみで扱っている事業者もあるなど購入先には注意したい。

 台湾のプリペイドSIMの購入先としては台北の空港(桃園国際空港、松山国際空港)がメジャーだが、2015年3月時点で桃園空港で購入できたのは2社のみ。1社はまだ市内のみで販売という状況だった。もちろんこの状況は今後変わっていくだろうから、現地やネットなどで最新の情報を入手していただきたい。

photo 空港でLTE対応のプリペイドSIMを買えば台北市内ですぐに高速通信を利用できる

 さて台湾の各通信事業者は複数の周波数でLTEサービスを提供している。プリペイドSIMを販売しているのはTaiwan Mobile(台湾大哥大)、Far EasTone(遠傳電信)、Asia Pacific Telecom(APTG:亞太電信)で、この3社は共通して1800MHz(Band 3)が利用できる。この他国際的に多く利用されている1800MHz(Band 3)に加え、900MHz(Band 8)も使われている。日本で販売されている端末もBand 3対応のものが多いのでひとまず台湾でのLTEの利用は問題なさそうだ。とはいえ台湾でフルにLTEを利用するのならば、700MHz帯(Band 28)を含む台湾の全LTE周波数に対応した現地端末を購入するのも悪くない。台湾大哥大や遠傳電信ではSIMフリーの自社ブランドLTEスマートフォンも販売しており、2万円以下で購入可能だ。

photo 通信事業者の店舗でも4G/LTEを大きくアピール
photo Taiwan Mobile(台湾大哥大)とFar EasTone(遠傳電信)は自社ブランドスマートフォンも販売。700MHz帯(Band 28)を含む台湾のLTE周波数に対応
photo 一部で話題になっているパナソニックの台湾向け「ELUGA U2」もBand 28に対応。現地では通販で販売されている
台湾各通信事業者のLTE周波数とプリペイドSIM販売状況
社名 LTEプリペイドSIM 700MHz(Band 28) 900MHz(Band 8) 1800MHz(Band 3)
中華電信(Chunghwa Telecom) × -
台湾大哥大(Taiwan Mobile) -
遠傳電信(Far EeasTone) -
台湾之星(Taiwan Star Telecom) × - -
亞太電信(APTG) - ○(遠傳電信)
國碁電子(Ambit Microsystems) ×(サービス前) -

台北桃園空港のみ販売の亞太電信LTE SIMを購入

 台湾の表玄関ともいえる台北の桃園国際空港。LCCを使う場合もこちらの空港となるケースが大半だろう。この桃園空港にはターミナル1(T1)、ターミナル2(T2)のどちらにも中華電信、台湾大哥大、遠傳電信の大手3社のカウンターがありプリペイドSIMの購入も簡単だ。各社のカウンターは入国審査を終え荷物を受け取り、外に出たロビーにある。台湾に行って利用したことのある人も多いだろう。

 この大手3社に対し、新興系事業者の亞太電信と台湾之星はT2の入国審査の前のエリアに店舗を構えている。場所は入国審査カウンターを前にして右手方向で、そばには両替所もあるので台湾ドルを持っていなくてもそこで両替が可能だ。なおプリペイドSIM購入にはクレジットカードも使える。

 このうちLTEプリペイドSIMを販売しているのは「Gt」ブランドの亞太電信。店舗は朝10時から開店なので、それ以前に到着した場合は付近のベンチで待っているといいだろう。またT1に到着した場合も、ターミナル連絡電車を使えば入国することなくT2へ移動しここでプリペイドSIMを購入できる。なお預け入れ荷物がある場合は再びT1へ戻らねばならないので注意が必要だ。

photo T2の入国審査前にある亞太電信と台湾之星の店舗。LTEプリペイドはGtブランドの亞太電信で販売
photo T1からは入国することなくT2への移動も可能だ

 亞太電信のLTEプリペイドSIMは使い切りタイプで、4日/6日/8日/11日/13日/15日/30日と細かい区分に分かれている。いずれも購入日からの連続した日数が利用可能で、データ利用量は無制限、データ速度制限もないとのこと。また亞太電信は本来Band 28しか周波数を保有していないのだが、遠傳電信と提携し同社のBand 3とBand 28も利用できるためカバレッジは台湾6大都市で97%を誇るという。なお音声通話には対応せず、また同社の3G回線(CDMA2000方式)は利用できない。

photo 亞太電信のLTEプリペイドSIMの料金
photo 購入した亞太電信のプリペイドSIM。標準(ミニ)/Micro/Nanoの3サイズ共用

 購入にはパスポートと入国カードの提示のみでオーケー。台湾でプリペイドSIMを買う場合は写真入り身分証明書が2通必要となるため日本の自動車免許証なども持っていったほうが良いが、このカウンターではパスポートのみでよいとのこと。また市内の亞太電信の店舗ではまだ販売されておらず、このT2の店舗内のみでの販売となる。他社のLTEプリペイドSIMはデータ利用量の上限があるため、定額で使いたい場合は亞太電信のSIMをここで買うのが良さそうだ。データ通信設定は以下となる。

  • APN:gtnet
  • ユーザー名:なし
  • パスワード:なし

 今回は数日のみの短期滞在のため、4日定額250台湾ドル(約950円)を購入。1000円で4日定額とは格安だ。また30日なら1500台湾ドル(約5730円)となり、留学などの長期滞在にも利用価値は高い。3G回線が利用できないため、地方都市での利用には若干の不安は残るが、主要都市のみを回るのならば一番のオススメといえるかもしれない。

桃園空港でも販売が始まった遠傳電信のLTEプリペイドSIM

 LTEプリペイドSIMを販売する3社のうち、最後発で販売を開始したのが遠傳電信だ。販売当初は市内の同社営業所のみでの販売だったが、訪問した3月は桃園空港T2の遠傳電信カウンターで販売を開始していた。なおカウンターの料金表にはLTEプリペイドSIMの案内はなく、LTEを要望しなければ3Gのデータ定額SIMの説明をしているようだった。

 というのもLTEプリペイドSIMはデータ定額ではないため、使い放題でデータ利用残量を気にせず使いたい人には向かないからだ。今回もLTEプリペイドSIMを購入したいと伝えると「データは定額ではない」という点を何度も念押しされた。今まで同社のプリペイドSIMを購入して使っていた人も、LTE版を買う場合は定額ではなくなることに注意しよう。

photo 台北桃園空港T2の各社カウンター。一番手前が遠傳電信だ
photo 購入した遠傳電信のLTEプリペイドSIM。こちらも標準(ミニ)/Micro/Nanoの3サイズ共用

 遠傳電信のLTEプリペイドSIMには3種類がある。それぞれ「300型」「500型」で、販売金額がそのまま製品名になっている。300型は300台湾ドル(約1150円)でデータ通信1.2Gバイト、音声通話100台湾ドル分が含まれる。有効期間は30日。500型は500台湾ドル(約1910円)でデータ通信2.2Gバイト、音声通話195台湾ドル分が含まれる。こちらの有効期限は60日だ。

 なおSIMカードの有効期限は180日。上記の有効期限はそれぞれの料金パッケージとなる。例えば300型を購入後、30日を過ぎた場合は180日以内に300台湾ドルを追加すれば、新たに300型の料金を追加した日から延長可能だ。もちろんここで500台湾ドルを追加してもよい。料金の追加は空港を含む遠傳電信の店舗、台湾市内のコンビニの自動料金支払い端末、オンラインで行えるとのこと。なお追加料金には「699型」としてデータ通信5Gバイトのプランもある。

 さて桃園空港T2の遠傳電信カウンターでは今回300型のプリペイドSIMしか在庫がなかった。500型は市内の営業所で購入してほしいとのこと。購入時はこちらもパスポートのみで大丈夫だった。購入はクレジットカードも利用できる。データ通信設定は以下の通り。

  • APN:internet
  • ユーザー名:なし
  • パスワード:なし
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