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» 2015年07月14日 19時20分 UPDATE

China MobileとKTのユーザーが対象:ドコモ、中韓からの訪日旅行者にラオックス全店で使える優待情報を配信

ドコモとラオックスは10月から、中韓からの訪日旅行者(インバウンド)向けにラオックス全店で使える特別優待情報を配信すると発表した。国内でのローミング利用を促進し、マーケティング活動も進める。

[平賀洋一,ITmedia]

 NTTドコモとラオックスは7月14日、訪日外国人旅行者(インバウンド)向けサービスの強化を発表した。10月から中国・韓国からの旅行者を対象に、ドコモ回線を通じてラオックスの優待情報を配信する。

photo ドコモ副社長の坂井義清氏(左)とラオックス社長の羅怡文(ラ・イブン)氏(右)

 この優待情報は、中China Mobile Communicationsまたは韓KT Corporationの携帯電話・スマートフォンユーザーが来日した際、国際ローミングサービスでドコモ回線を利用(ローミングイン)すると配信されるもの。商品の割引が中心だが、具体的な内容は現在企画中だという。

photo サービスの概要

 ドコモは2011年にChina Mobile、KTと事業協力契約(SCFA)を締結しており、日中韓3カ国間における国際ローミングの拡大を目指している。今回、免税店などさまざまなパートナーの提携した新サービスを展開するため、第1弾としてラオックスと合意した。一方のラオックスは日本最大規模の総合家電免税店を展開しており、中国資本でもあることから中国人旅行客には非常に高い知名度を持つ。国内売り上げの約8割が中国人旅行者によるもので、ドコモとの取り組みを通じてさらに来店促進を図りたいとしている。

 訪日前のサービス案内は主にChina MobileとKTの店頭で行う。特にChina Mobileのユーザーは国際ローミング利用時に店頭での設定が必要になるため、その場で個別に告知できるという。ドコモによると中韓からのローミングイン利用は年間200万〜250万人。直接ローミング利用の増加は期待できないが、満足度の向上を図ると同時に、ビックデータを活用した訪日外国人向けのマーケティングも行うとしている。

photo 新サービスの合意書に署名する坂井氏と羅氏

 ドコモ副社長の坂井義清氏は、「最近、日本においでになる外国の方が非常に増えている。この4月には4年ぶりに日中韓の観光大臣会合が行われ、国レベルで3000万人の観光交流を目指すことが確認された。こうした中、ドコモ/China Mobile/KTの3社で相互に快適な通信を提供すると同時に、3社以外との取り組みを強化することが、つい先ほど中国・上海で行われているMWC Shanghai 2015の場で合意され、発表した」とあいさつ。

 今回のラオックスとの取り組みについて、「日本では2020年の東京オリンピック・パラリンピックで訪日外国人が増えることから、『おもてなし』の強化に官民あげて取り組んでいる。またドコモとしても、いろいろなパートナーと新しい価値を生み出す“協創”を進めている。ラオックス様は中国で知名度が高く、免税品ビジネスに高い知見をお持ちだ。ドコモの高品質なネットワークと技術力、China MobileとKTとのアライアンスを駆使して、訪日外国人をサポートするのが今回の取り組みの趣旨だ」と背景を説明した。

 ラオックス社長の羅怡文(ラ・イブン)氏は、「インバウンド事業を行う会社として、訪日外国人が増加する盛況の時代を心待ちにしている。ただ2つほど懸念している問題もある。1つはインフラ。とりわけ通信環境が海外のお客様にとって優しい環境とはいえない。ネットの時代に通信できずに情報が取れないのはとても不便」と現状を指摘した。

 また「もう1つは2兆円市場といわれているインバウンド市場で、なんらかのマーケティングをしたいが、接点がない。今後増えていく海外のお客様にどうアプローチすれば良いのか、販促・プロモーションするのが非常に難しい。インフラとマーケティングの弱さがインバウンド事業の共通の悩み」とも述べ、ドコモらによる日中韓のローミング促進と優待情報の配信によるアプローチについて「お客様がネットで情報が取れ、我々はマーケティングが可能になる。現状の課題が改善できる」と期待を寄せた。

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