ボディだけでなく、ソフト面でも海中利用への工夫がこらされた。もっとも水中ではタッチパネルが利用できなくなるため、待受動作以外でユーザーが操作できるのはカメラ機能だけとなる。気圧センサーで水中であることを検知すると、カメラが水中モードになり、物理キーだけの操作に移行。水中で撮影すると肉眼より青みかかった画像になるため自動で色味を調整するほか、大気中と水中では光の屈折率が異なりゆがみも強くなることから、ゆがみ補正も自動で行うようにした。
もちろん高耐久性もG01から磨きがかかった。金属シャーシ(板金)と筐体フレームを一体成形することで剛性がアップ。ボディの外装ケースはガラス繊維強化樹脂と樹脂製バンパーを一体成形した耐衝撃構造をG01から継承し、さらに耐衝撃性を向上させた。4.7型ディスプレイはパネル表面を外装ケースから一段低くなっており、落下時に直接地面などに触れないように工夫。そのパネルには一般ガラスの8倍の強度があるという旭硝子製の特殊強化ガラス「Dragontrail X」を採用した。京セラ独自のスマートソニックレシーバーを内蔵することで、開口部を減らし、騒音が大きくても通話の声が聞き取りやすくしている。このほか、バッテリーの制御ソフトを見直すことで、マイナス10度以下の低温時でも問題なく動作するようにしたという。
なお基本スペックは液晶は解像度が720×1280ピクセルのHD表示で、プロセッサは4コアCPUのQualcomm Snapdragon 400「MSM8928」(1.4GHz)、メモリは2Gバイト、ストレージは16Gバイトと決してハイスペックではない。この点について京セラは、「タフネスモデルへのニーズは高耐久性や堅牢性が高く、スペックについてはバランスを見て判断した」と説明。タフネスモデルは開発・製造にコストがかかり、販売価格をあまり上げられないという事情もありそうだ。
一度は12年間の幕を下ろしたKDDIのタフネスモデル。復活第1弾となったTORQUE G01はセールスも好評だったためか、G02が2年連続で夏モデルに加えられた。機種別の数字ではないが「タフネスモデル全体での故障率は極めて低い」(近藤氏)そうで、一般ユーザーにも高耐久性のメリットは大きい。近藤氏は「市場の反応も良く、ぜひ次は『TORQUE G03』を紹介したい」と意気込みを語っていた。
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