4G開始当初は実質的に中国国内専用機となる3モードスマートフォンが多数登場したが、2015年に入ってからは低価格モデルにも5モード機が増えている。これは各チップセットメーカーが低価格・高性能なSoC(System on Chip)の開発にしのぎを削った結果であり、Qualcomm、Mediatekのトップ2社のみならず、Samsung、HiSilicon(Huawei)、Intel、Marvel、Leadcore、Spreadtrumといった各社が5モード対応のSoCをずらりと展示していた。
各社のチップセットはTD-LTEのVoLTEに対応したものも出展されていた。それを早速採用しているのが先ほど紹介した中国移動のA1/N1/N1 Maxの3モデルだ。中国移動ブースにはVoLTEの体験コーナーもあり、高音質な音声やデータ通信中に途切れたり、速度も低下したりせずに通話が継続できるデモを行っていた。
中国移動のVoLTEは6月から一部の都市でテストサービスが始まっているとのこと。対応端末もSamsungやHTCなど大手メーカー品を含む10機種弱が用意されており、ネットワーク側の対応が済めばいつでも全国展開を開始できそうだ。
同社はVoLTEと合わせてRCS(Rich Communication Suite)の導入も予定しており、OTTに押され気味なメッセージやチャットなどのサービスへの巻き返しも図る予定だ。RCSの開始は年内を目標にしている。
なおブース内ではスマートフォン向けのコンテンツサービスの展示も行われていた。中国移動は4G開始後にコンテンツサービスを一新し、新たに「mclub」を開始している。mclubは着信メロディ、音楽配信、ストリーミングビデオ・TV配信、電子書籍・コミック、ゲーム配信などを提供。4G回線を使うことでいつでもどこでも快適なコンテンツ利用環境を提供している。
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