開始から40カ月を経過したauスマートバリューは、6月末時点で移動が984万契約(8月9日に1000万件を突破)、固定が484世帯と着実に成長。スマホユーザーの52%、auひかりの60%が利用するなど、契約者の半数以上に浸透している。
auスマートパスやau WALLETの収入を示す「付加価値ARPA」は、前年同期比7.5%増の460円。auスマートパスなどの自社サービス収入は同比10円、au WALLETなどの決済手数料収入は同比20円の増収に。ユーザー規模も広がっており、6月末のauスマートパス会員数は1319万人、au WALLETの申し込み数は1290万人となった。
田中社長は「新たな成長ステージに向けて、デジタルコンテンツだけでなく、リアルな決済まで拡張した。付加価値領域における顧客基盤も順調に拡大している」と自信を見せる。
そのau WALLETはチャージ方法に年代別に差があるという。20〜30代は月額料金と同時に支払うauかんたん決済の比率が高いのに対し、40代以上ではauショップの店頭でのチャージが増えている。「幅広い年齢層に使ってもらえるよう、チャージ手段を複数提供している。年代に合わせて、最適な方法を選んでいただいている」(田中社長)。
電子決済の市場は2020年に82兆円になると予想されており、KDDIではauかんたん決済(オンライン)とau WALLET(オフライン)を合わせた電子決済の総額を、年度末で8500億円にしたいとしている。また全国2500のキャリアショップが持つ顧客とのタッチポイントを活用したショッピングサービス「au WALLET MARKET」もこの夏に開始する計画だ。au WALLET MARKETはEC市場が拡大しているにも関わらず、利用率が低い点にも注目しており、ネットとリアルを結び付けるEC体験で利用者の拡大を目指したいという。
グローバル事業では、ミャンマーにおける通信事業の好調ぶりが目立つ。KDDIと住友商事は2014年7月、ミャンマーの国営郵便・電気通信事業体(MPT)と共に現地で携帯電話事業を開始。この1年で契約者数は約600万人から約1400万人と2倍以上に拡大した。「非常に好調で、利用者の拡大を支えるためにネットワーク強化に取り組んでいる。エリア拡大も計画中で、カバレッジを期末に70%になるように頑張っている」(田中社長)。このほか、データセンター事業も順調に推移しているという。
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