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» 2015年08月14日 14時30分 UPDATE

石川温のスマホ業界新聞:「SIMロック解除iPhoneの影響分析はこれから」――KDDI・田中プロ決算会見終了後の囲みにツッコミ

ここのところ、増収増益の決算が続くKDDI。2015年第1四半期決算も絶好調だが、課題もある。決算発表後、囲み取材に応じた田中孝司社長は、何を語ったのか。

[石川温]
「石川温のスマホ業界新聞」

 8月7日、KDDIは2016年3月期第1四半期決算会見を行った。会見終了後、田中孝司社長が囲みに応じた。

この記事について

この記事は、毎週土曜日に配信されているメールマガジン「石川温のスマホ業界新聞」から、一部を転載したものです。今回の記事は2015年8月8日に配信されたものです。メールマガジン購読(月額540円)の申し込みはこちらから。


「石川温のスマホ業界新聞」バックナンバー

―― au WALLETの利用状況はどんな感じか。

田中社長 「まだまだ頻繁に利用されているというところまでいっていないという風に思っている。一人あたりの利用額は電子マネーレベルではなくて、クレジットカードと電子マネーの真ん中くらいになっているのではないか。

 使っている人はやたらと使っているけど、使っていない人は使っていない。利用促進が今期の課題だと思っています。

 引き続き、多くのお客様が加入されていますので、まだまだ発行手数料のコストが先行している。1200万件ぐらいまで来ましたので、こちらのほうはスローダウンしていく。

 来期はそういうことが寄与していくのではないか」

(★ 自分も使ってはいるけど、使う場所は限られているかも。Suicaが使えるところだと、Suicaになりがち)

―― じぶん銀行のキャンペーンが終わっての影響はあるか。

田中社長 「あんまり。タイムトゥタイムでいろんなキャンペーンをやっている。その都度はドンと増えますけども、我々auにとってはそんなに影響はない。じぶん銀行の拡販施策としてやっている」

(★ あのキャンペーンは大盤振る舞いすぎたなぁ)

―― キャンペーンが終了しても、カード発行数が拡大している理由はどこにあるのか。

田中社長 「WALLETポイントがもらえて、それがどこでも使えるわけですから、慣れた人はそのままハマっていく。こんな言い方をすると怒られるかも知れないが」

(★ 新規契約の際にWALLETカードにポイント付与していたりするので、堅調に増えていくのだろう)

―― とりあえず、発行してみて、使っていない人が多いのか。

田中社長 「そうですね。いまは加入申し込みをされて、そのあとアクティベーションをする、自らスマホでボタンを押すんですけど、そこを何とか上げていかないといけない。ポイントは貯まっていますから、使ってもらうことを促進しないといけないと思っています。

 どこでも使えるのに、ポイントアップ店でしか使えないと思っている人が多くて、そこをプロモーションしていかないといけない」

(★ 使っていない人に対しては、ポイント数をSMSで送るとかが必要なのかも)

―― 他社はコンビニとの連携を強化している。KDDIは一時期、セブン-イレブンでキャンペーンをしていたが、再度、関係を深めるということはないのか。

田中社長 「そうですね、セブンさんとは非常に良い関係になっている。あまり、みなさん、わからないかも知れませんが、レジに何か出てるとか、そういう事が始まってますので、具体的にはもっといろんなことにチャレンジしていかないといけない」

(★ 何か準備しているのかな)

―― 電力事業ではどういったことを準備されているのか。

田中社長 「いろいろ準備しております。来春ですもんね」

―― 電力を扱うことで、KDDIにとってどんなメリットがあるのか。

田中社長 「あまり利益が出るとは思えませんけども、ユーティリティサービスは一括で買うというのがトレンディになると思いますので、一番の大きな所は解約率の低下に寄与すると思っています。

 もうひとつはポイントの話とか、また電力を取り扱うことによって、業績に寄与するかと思っていますけど」

(★ トレンディなんて言葉、久々に聞いた。ま、自分、日経トレンディ編集部出身ですけど)

―― 各社、ポイントサービスで囲い込みをしているが、どのような影響があるか。

田中社長 「あんまりないですね。どちらかというと。端末と違って、競争配下にあるというよりも、それぞれ自分らのイニシアティブを広げるというところになっています。

 共通ポイントについては、みなさん進んでいらっしゃいますけども、もう少し、WALLETにおける経済圏が大きくなってからでないと、あんまり拙速に動いても仕方ないし。

 他社さんと大きく違うのは、マスターカードのバックボーンを使っているので、どこでも使えるのが一番、大きいかなと思っています」

(★ このあたりのポイント競争はまだまだこれからといった感じ。一般ユーザーにも普及しているとは言いがたいし)

―― UQコミュニケーションズの広告表現が問題になっているが、会長であり元社長として、どのように思うか。

田中社長 「ちょっと表現が誤解を招くようなところがあったと、野坂(社長)が言っていましたけど、かなり使う人はネットワークリソースの有効活用がありますので、一定の制限は仕方ないと思う。

 UQのユーザーはハイエンドユーザーが多いので、制限レベルはかなり緩めている。現時点ではYouTubeでHD画質を見ても、全然、問題がないので、実情はそんなに問題はないのではないか。もう少し、うまくコミュニケーションしないといけないとは思う」

(★ 詳細はぜひ野坂社長が出演したラジオNIKKEI「スマホNo.1メディア」ポットキャストで)

―― Eメール障害は、再発防止策などは難しいのか。

田中社長 「まだ本来の原因のところは詰めている。もう少し、お時間をいただければと思っている」

(★ 本当、あまり話題にならないよね、Eメール障害。もう、ほとんど使われていないってことかな)

―― 今回の決算の数字を見ての感想は。

田中社長 「10%以上の営業利益アップをマーケットに対して、コミットしているので、それなりに良い結果が出たなとは思っている。とはいえ、1Qなので、2Qから3Qにかけて、何とか端末が出て来ますので、これによって、業績も大きく影響を受ける。現時点で、ああだこうだというところまでは来ていない」

:――タブレットが急拡大した理由は何故か。台数はどれくらいなのか。

田中社長 「実数は非開示ですけども、いろんな数字を計算していくと、それなりの数は見えてくると思う。

 タブレットも何となく浸透してきたと思う。去年の後半ぐらいから、風向きが変わってきた。タブレットを買うようになられたんですね。タブレットか大型画面かというのがあんまりわからなかったが、日本というのはタブレットに行くんですかね。

 とはいえ、スマホの大型画面も好きな人が多くて、ちょっと良くわからんという感じ。タブレットはこのまま伸びていくとは思いますけども」

(★ 田中プロ、「ファブレット」ではなく「スマホの大型画面」という言い方をしている)

―― タブレットはそんなに種類があるとは思えないが、ヒット端末があったのか。

田中社長 「タブレットってスマホと違って、あまり個人の嗜好が影響を受けない。薄さと大きさぐらいの話なので、あまりお客さんもああだこうだという人は少ない。

 どちらかというと値段のほうが、決める要因になっていると思いますね」

(★ MeMO Padとかが売れているんだろうな)

―― 9月にSIMロックを解除できる話題のスマホが登場するが、影響や対策などの準備をしているのか。

田中社長 「ちょっと現状では影響(の分析)はこれからですね。とはいえ、180日間というのがありますので、何とも言えない、いま」

―― ほかに縛る方法を探していたりするのか。

田中社長 「また、そういう。すいません、どうも」

(★ 各社、頭を悩ませているんだろうな、きっと)

―― アップルミュージックやNETFLIXの影響はどう見ているか。

田中社長 「現時点では読み切れない。自社の音楽や映像サービスがありますので、もう少し強化しないといけないスタンスにいます。

 日本人は無料のテレビを観るのになれちゃってて、ペイチャンネルが中心のアメリカとは違う。どうかなという気はする」

(★ テレビ番組をすべて見逃し再生できるサービスが欲しいんだけど)

■取材を終えて

 決算短信を読んで気になっていたけど、聞きそびれてしまったのが解約率。今期は0.72%、前年同期は0.54%だったので、やや上昇している。複数の関係者に聞いたところ、どうやら格安スマホを展開するMVNOに獲られているとのこと。ガラケーユーザーなど、安さだけを求めている人が格安スマホに流れているようだ。

 ちなみに囲みの途中から、田中社長がApple Watch(リンクブレスレット)をつけているのを発見してしまった。前回の決算会見(5月12日)では装着していなかったので、もしかすると、発注したものの、発送が遅れてしたのかも知れない。

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