単純な解像感を比較するのなら、画面に表示した文字の精細さを見比べるとよい。ブラウザの表示が手っ取り早いが、Xperia Z5 Premiumではアルバムとビデオアプリ以外で表示したコンテンツの解像度はフルHD(1080×1920ピクセル)に固定される。そこで、ITmedia Mobileトップのスクリーンショットを2枚合成し(スクリーンショット1回分だと解像度が4Kに満たないため)、2160×3840ピクセルで保存した画像を2機種で表示させた。
下記の写真をご覧の通り、拡大なしの表示だと、文字が非常に細かく、肉眼で判別するのは難しい。かといってピンチインで拡大をすると、Xperia Z5は4倍までならもとの解像度を保てるが、Xperia Z5 Premiumは解像度が劣化してしまう。なので今回も同じ距離から撮影したものを、同じ画素数でトリミングした。トリミングした画像を見比べると、確かにZ5 Premiumの方が鮮明だ。Z5は文字がつぶれており、記事タイトルも読めないほどだが、Z5 Premiumは画数の多い漢字を除けば何とか読める。肉眼での見やすさにほとんど差が感じられない比較はあまり意味がないようにも思えるが、解像度の違いは分かった。
YouTubeをはじめとするサービスで配信されている4K未満の映像コンテンツは、4K相当にアップスケールして再生できるが、これもXperia Z5/Z5 Premiumで見比べたところ、明確な差は感じられなかった。実際にYouTubeのHD動画をZ5とZ5 Premiumで同時に再生し、一時停止した状態で画面を撮影した。下記のネコ動画で登場しているネコのひげや、その上の文字は、むしろZ5の方が鮮明だ。もとがHDの素材を4Kに引き延ばして表示するため、4KよりフルHDディスプレイの方が、粗さが目立たなくなるのだろう。画面サイズの差も多少なりとも影響しているはずだ。
ではフルHD動画はどうか。上記と同じフリー素材のフルHD動画を再生したところ、Xperia Z5 PremiumはHD動画よりもくっきり鮮明だと感じた。Z5 Premiumで動画コンテンツを楽しむなら、極力フルHD以上のコンテンツにした方が良さそうだ。
バッテリーへの影響を考慮してか、最大輝度ではXperia Z5の方が明るいが、極端に差があるとは感じない。筆者はXperia Z5 Premiumを普段使う際に、明るさは80%ほどまでにとどめているが、それで違和感を覚えることはない。必要十分な輝度を確保できていると思う。
斜めからの視野角については2機種ともまずまずだが、最大輝度で同じ画像を表示させて見比べると、輝度の高いXperia Z5の方がわずかに鮮明だった。
また、これは個体差によるものなのかは分からないが、初期状態ではXperia Z5 Premiumの方が青みが強く(色温度が高く)、Xperia Z5は逆に赤みが強い(色温度が低い)。「設定」→「画面設定」→「ホワイトバランス」からホワイトバランスを調整できるので、好みに合わせて変更したい。個人的には、Xperia Z5のやや赤みがかっている方が、人肌は健康的で、食べ物はおいしそうに見える。
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