基本性能もパワフルで、S6シリーズ比でCPUは30%、GPUは60%アップ。また、本体の熱を排除するために水を入れた管をチップ脇にはわせる水冷システムを搭載した。バッテリーはS7が3000mAh、S7 edgeが3600mAhと大容量で、ワイヤレスを含む急速充電に対応した。
S7/S7 edgeはゲーム関連の機能に注力したことも特徴だ。つい先日、正式な仕様書がリリースされ、Googleもサポートを明言している次世代のグラフィックスAPI「Vulkan(ヴァルカン)」にスマホとして初めて対応。CPUの負荷を減らすことが可能で、従来よりも高度なグラフィックのゲームに対応しつつ、省電力にも貢献するという。
ゲーム専用ランチャーを搭載しており、端末にダウンロードしたゲームを一覧表示。また、ゲームに合わせてフレームレートや解像度を調節することにより節電できるモードや、ゲームの進行を妨げる通知を全てオフにできる設定などが用意されている。
また、ゲストとしてEpic Gamesの創始者でCEOのTim Sweeney氏が登場。S7/S7 edgeが「ゲーム機として今までになく高性能で、快適にプレイできる」と太鼓判を押した。
S7/S7 edgeの価格は発表されなかったが、発売時期については、最も早いところで3月11日に発売されるとのこと。日本での発売は未定だが、Galaxy S6 edgeが3キャリアから販売されていることから、今回の取り扱いも期待できそうだ。なお、北米や欧州では端末を予約するとGere VRが入手できる特典がある。
端末紹介の後、再び高氏が登壇し、サービスやパートナーシップについて語った。モバイル決済の「Samsung Pay」は韓国と北米で展開中で、2016年にはオーストラリアやブラジル、スペインなど7カ国が追加される。残念ながら日本は含まれていない。
また、2014年にOculusと共同でGear VRを開発するなど、SamsungはVR分野にも注力している。周辺機器Gearシリーズの新製品として、Gear VRで楽しめる映像を撮影できる360度カメラ「Gear 360」を披露した。
Gear 360については、リサーチ部門のバイスプレジデント Pranav Mistry氏が説明。Gear 360の撮影技術は、17個のカメラを搭載して360度動画を撮影できる円盤状のカメラ「Project Beyond」が原点だが、Gear 360は2つの魚眼レンズを搭載することで360度方向を撮影する。
テニスボールよりも小さい本体ながら、1500万画素のカメラ2つを搭載し、トータル3000万画素の撮影が可能。もちろんS7/S7 edgeと連携し、端末の画面でプレビューを見たり撮影したりできるほか、Gear 360で直接撮影することも可能だ。2つのカメラで撮った写真は端末上で1つの映像に合成され、FacebookやYouTubeなど360度映像に対応したサービスにアップロードできる。なお、1つのカメラだけの撮影も可能だ。
会場ではGear 360で撮影した360度映像をGear VRで視聴するデモも行われた。バルセロナの街角でサッカーをしている人たちを撮影したもので、その場で楽しんでいるようなリアルな映像を楽しめた。
そのVRデモが終了し、ヘッドセットを外すとFacebookのマーク・ザッカーバーグ氏が登壇しているというサプライズが。ザッカーバーグ氏は「Samsungのベストなハードウェアと、FacebookのベストなソフトウェアでVRを楽しめる」と期待を語った。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.