セキュリティ面の細かいところでは、指紋認証と併用できるロック解除方法に「パターン」を設定できるようになった。Xperia Z5 Premiumの指紋センサーは認証精度がいまひとつで、認証ミスが規定の回数を超え、何度かパスワードでの解除を余儀なくされていた。パスワードよりはパターンの方がスムーズなので、指紋認証に失敗したときのストレスを軽減できる(といってもマイナス1がマイナス0.5になるくらいの感覚だが)。
そもそも指紋認証の精度を上げてほしいところだが、残念ながらAndroid 6.0でも精度が向上したとは感じられない。指紋を登録した後はスムーズなのだが、時間がたつと、指紋を認証してくれないことが多く、その点は6.0でもストレスを感じている。
なお、Android 6.0では電源を入れ直した直後は、指紋認証を設定していても、予備で設定しているパターンやパスワードでロックを解除をする形となった。これはiPhoneの指紋認証と同様の仕様だ。
バージョンアップをしてからまだ1.5日しかたっていないので、最終的な評価は早いが、全体的により操作レスポンスが向上したと感じている。
バージョンアップ前後で試したベンチマークのスコアを比較したところ、Android 6.0の方が数値が高かった。
「AuTuTu Benchmark(v6.0.1)」でそれぞれ3回測ったところ、総合スコアはAndroid 5.0では66000〜77000台だったが、6.0では74000〜76000台と安定しており、平均値では6.0が2906ポイント上回った。CPUの平均値は5.0の方が高かったが、3Dは6.0の方が大きく向上しており、3Dゲームなどは6.0の方が、より快適に楽しめそうだ。
Xperia Z5 Premium(5.0) | Xperia Z5 Premium(6.0) | |
---|---|---|
3D | 25362 | 31093 |
UX | 22624 | 22672 |
CPU | 20307 | 17840 |
RAM | 4578 | 4173 |
総合スコア | 72872 | 75778 |
「3D Mark(Sling Shot)」も3回計測したところ、Android 5.0が1129、1166、1182(平均1159)だったのに対し、6.0では1634、1642、1641(平均1639)と、大きく数値が向上した。
余談だが、Android 6.0にアップデートをしたドコモのXperia Z5、Xperia Z5 Compact、Xperia Z5 Premiumでは、ATOK PassportのATOKクラウドサービスが使えない事象が確認されている。ATOKユーザーは注意したい。
3/8 19:00追記
上記ATOKの不具合は、アップデートにより解消されている。
OSバージョンアップをすると、UIが大きく変わって使いにくくなることを心配する声をよく聞くが、今回の6.0ではUI自体は大きく変わっておらず、新機能のNow on Tapやパフォーマンスの向上など、間違いなくプラスに思える部分が多い(カメラのUI変更は慣れが必要だが)。今回はドコモの対応も早く、同社の「Z5」ユーザーにとってはうれしいバージョンアップといえる。
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