手にして実感、さわって納得――iPhone 7/7 Plusは紛れもない「フルモデルチェンジ」だ(2/2 ページ)

» 2016年09月08日 18時10分 公開
[神尾寿ITmedia]
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一新されたオーディオ環境

 iPhone 7/7 Plusではオーディオ環境も一新された。大きなトピックスは2つ。内蔵スピーカーのステレオ化と、イヤフォン環境でのワイヤレス移行の推奨だ。

 まず内蔵スピーカーについてだが、これはもう実機で音を再生すればはっきり分かるほどクオリティーの高いものだ。これまでの内蔵スピーカーは、着信音や通知音を鳴らすのが目的であり、音楽を聴いたり、映画やゲームのサウンドを楽しんだりするものではなかった。

 しかしiPhone 7/7 Plusの内蔵スピーカーはステレオ化されただけでなく、再生できる音量も向上しており、十分にコンテンツの音が楽しめるものになっている。無論、よい音を楽しみたいのならイヤフォンやヘッドフォン、モバイルスピーカーなどを使った方がよいのは当然だが、YouTubeで見つけた動画を恋人や家族とカジュアルに楽しむ、といった用途ならば内蔵スピーカーでも用が足りる。こういった利用シーンは意外と多いので、今回のスピーカー機能の向上は地味だが実はメリットの多いものといえる。

 一方、イヤフォン環境についてだが、こちらは3.5φのイヤフォン端子廃止とLightningケーブルへの移行に批判的な意見も垣間見える。しかしそれは、AppleがiPhone 7/7 Plusと同時に発表した「AirPods」などワイヤレスオーディオのソリューションを使えば、あっさりと解決してしまう話だ。

 ハンズオンではAirPodsの実機に触れるだけでなく、その接続・設定や実際に音楽を聴いて試すことができたが、この便利さを味わったら、「別にイヤフォンマイク端子なんてなくてもいいや」とすぐに思ってしまう。

 筆者は以前からBluetoothのイヤフォンやヘッドフォンを愛用していたので、ワイヤレスの便利さは十分に分かっていたが、他方で初期設定や接続する機器の切り替えといった操作は面倒で分かりにくいと感じていた。一言でいえば、一般人向けとはいいがたい。しかし、AirPodsでは、iPhoneに近づければ自動的に認識・接続し、耳に装着すればAirPods側から音楽が流れ出す。これほど簡単にワイヤレスで音楽が楽しめるのなら、そちらの方がいいだろう。AirPodsはiPhone 7/7 Plusとセットで買いたいアイテムの筆頭といえる。

iPhone 7/7 Plus
iPhone 7/7 Plus
iPhone 7/7 Plus iPhone 7シリーズと並んで、今回イチオシなのが新型ワイヤレスイヤフォンの「AirPods」。デザインはもちろん、近づけたり装着したりすれば自動的に感応するUIは、とてもSF映画っぽい。持っているだけでうれしくなってしまう周辺機器だ

進化したカメラ機能、Apple Pay対応など他にも大幅進化は盛りだくさん

 ハンズオンは限られた時間だったため詳しくは試せなかったが、今回のiPhone 7シリーズではカメラ機能も大幅に進化し、また日本市場に関してはApple PayでSuicaが使えるようになるなど、機能面での向上が著しい。どれもiPhone 6sシリーズ以前からiPhone 7シリーズに買い換える理由として十分なものであり、これまでフィーチャーフォンやAndroidスマートフォンを持っていたユーザーならばiPhoneを積極的に選びたくなる要素ばかりといえるだろう。

 今回のハンズオンで試せた時間は限られたものだったが、iPhone 7とiPhone 7 Plusが、“フルモデルチェンジ”として期待以上の内容であることは十二分に感じられた。日本の店頭に並び、多くの人が触れられる日がくることが今から楽しみである。

取材協力:アップルジャパン

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