BIGLOBE SIM、新技術の導入で混雑時の通信速度を最大2倍に高速化SIM通

» 2016年10月21日 06時00分 公開
[SIM通]
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 ビッグローブは、格安SIMサービス「BIGLOBE SIM」において、NECの技術である「Traffic Management Solution(以下、TMS)」を世界で初めて採用し、通信集中時における通信速度を最大2倍高速化することに成功したと発表しました。

BIGLOBE

 TMSとは、NECが開発した通信トラフィックを高度に制御するソリューションで、その主要機能となる「Dynamic TCP Optimization(以下、D-TCP)」を活用することで、ネットワーク混雑時に発生しやすいパケットロスやパケット再送を大きく低減できるとのこと。

 BIGLOBE SIMをはじめとするMVNOサービスでは、キャリアからモバイルネットワークを借り受けて通信サービスを提供しています。そのため、ネットワークの混雑度が増すと、調達しているネットワーク帯域を超えないよう要求されているパケットを破棄することで、全体の通信を安定化させる制御が行われています。

図2:BIGLOBE SIMの再送パケットの変化

 その一方、Webブラウジングや動画再生といった多くの通信では、パケットロスが発生すると再度パケットを送受信するという仕組みが働きます。このため、混雑時間帯にパケットの破棄が行われると、再送されるパケット量も多くなってしまうので、さらに通信速度が遅くなる...という現象が発生しています。

図1:BIGLOBE SIMのパケットロス量の変化

 BIGLOBEによると、TMSおよびD-TCPの導入によって、パケットロスを最大40%軽減し、通勤帰宅時や昼時といった混雑時において従来より通信速度を最大2倍に高速化。これにより、サービス体感品質の向上につなげていくそうです。

 MVNOが提供する多くの格安SIMでは、混雑時間帯における通信速度の低下が課題となっており、都度ネットワーク帯域増強などの対策を行っています。こうした設備増強以外の対応方法が増えることで、格安SIMサービスでも、より高速で快適な通信環境が整っていくことへの期待が高まります。

(文:SIM通編集部)

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