もっとふわっとさせたいなと思ったら、ワイドアパーチャ機能の出番だ。ワイドは「広い」。アパーチャはAperture。カメラ用語でいう「絞り」。
カメラは絞り値を変えることで、ピントの合う範囲をコントロールできる。絞り値を小さくするとピントの合う範囲は狭くなり、前後が大きくボケるし、その逆も可だ。でもスマホカメラの絞り値は固定されているので変えることはできない。
そこを画像処理で行うのがワイドアパーチャだ。同じ場所で、ワイドアパーチャ機能を使って撮ってみた。撮影モードを変えなくても通常のカラー撮影時に丸い「絞り」のアイコンをタップするだけでOKなので簡単だ。
そうすると、背景が大きくボケた写真を撮ることができる。こんな風に撮れば、目元以外はふんわりボケてくれるので、ほわっとした幻想的な眠りの森の美女(どう見ても森ではないけれども)である。これはヤバい。
なぜP9はこんな風に背景をきれいにボカせるのか。これもカメラが2つあるから。ピントが合っているかどうかを判断し、どこをどうボカすといいかは被写体のエッジを見て判断する。
P9はエッジ担当のモノクロセンサーカメラを持っていること、それから、カラーセンサーとモノクロセンサーの位置が数cmずれているというその視差を使って、どこをどうボカせばいいか判断しているものと思われる。
だからこんなことができるのだ。面白いのは撮影時にフォーカスの位置と絞りをセットできるのみならず、撮影後にフォーカス位置やボカし具合を変えられること。
この機能のおかげで、撮影時に時間をかけてセットしなくてもいい。気に入った写真をあとから調整できるのだ。
ワイドアパーチャ機能で撮った写真はどのくらいあとからフォーカスをいじれるのか? まずは撮影である。こんな風にフォーカス位置と絞り値をセットして撮影できる。
そして撮影後に再フォーカスとボケ具合を調整し直せるのである。絞り値を小さくすると絞りが開いてよりボケるようになり、大きくすると絞りが絞られてボケが小さくなる。
やってみよう。絞り値はF2.8相当でフォーカス位置を変えてみた。それぞれどこに「再フォーカス」したか、写真を見てもらえば分かるかと思う。
そして最後にF16相当にセットしたもの。これが最も広い範囲にフォーカスが合っている写真だ。
そうだな、この場合は顔にフォーカスが合っていながら、背景がどんな場所かそれなりに分かるくらいがちょうどいいので、F8にしておこう。
絞り値はF0.95からF16まで選べるが、背景をボカしつつ、不自然さがあまり出ないのはF2.8から4くらいまで。初期状態ではF4なので、通常はそのまま撮ってOKだろう。
女子を撮るとなると、注目すべきは美肌機能。カメラ画面で左から右へフリックすると撮影モードが現れるので、そこで「ビューティーモード」を選ぶのだ。
すると0から10までビューティー度合いを調節して撮影できる。早速やってみるべし。初期状態のビューティーモードは5なので、5と最高にかけた10で撮り比べてみよう。
うむ、ほどよく肌が滑らかになり、目もぱっちりしている。目を大きくしているのではなく、目のコントラスト(白目をより白く)を上げて目立たせているのだ。
お次は最強の10。
顔部分を見比べてみた。ビューティーレベルは上が5で下が10。
感心するのは、ビューティーレベルを10に上げると肌はより滑らかに、目はよりぱっちりするのだが、不自然さがあまりないこと。これは実用的。
もう1枚、ビューティーモードの写真をどうぞ。
人を撮るとなると忘れちゃいけないのが自分。自撮りである。インカメラは800万画素で、自分撮りをするには十分な画素数だ。
P9が自撮り時に便利なのは2秒のセルフタイマーが働くことと、背面の指紋センサーをシャッターとして使えること。
ビューティーモードで自撮りすれば、美肌処理もしっかりかかる。では撮ってみよう。
十分きれいなのが分かってもらえるかと思う。
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アイティメディア営業企画/制作:ITmedia Mobile 編集部/掲載内容有効期限:2016年12月10日