思いのほか簡単に扱える――Motorolaの合体カメラ「Hasselblad True Zoom」で遊ぶ荻窪圭の携帯カメラでこう遊べ(3/4 ページ)

» 2017年02月08日 00時00分 公開
[荻窪圭ITmedia]
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Hasselblad True Zoomで10倍ズームを楽しもう

 比較はこれくらいにして、やはり知りたいのはHasselblad True Zoomの使い勝手と性能と思うわけで、そっちの話をしよう。

 カチャッと装着したところから。装着するとカメラモジュールの電源スイッチで自動的にカメラアプリが起動する。

 が、普通にディスプレイ上からカメラアプリを起動しても同じ。サードパーティーのカメラアプリを起動しても問題なく、カメラモジュールのカメラが使われる。

 カメラモジュール上の電源キーはやや小さくて押しづらいので、画面からカメラアプリを呼び出す方が便利そうだ。

 カメラの起動はスマホ内蔵カメラよりもちょっと時間がかかる。理由は簡単。ズームレンズだから。ズームレンズでしかも沈胴式なので、カメラを起動したらまずレンズをうにーっと繰り出し、位置を初期化する必要があるのだ。その分どうしても起動がちょっと遅くなるのである。

 いったん起動しちゃえば、あとは内蔵カメラと同じ。ただシャッターは、カメラモジュールのキーからしか操作できない。画面のシャッターボタンも残しておいてくれればよかったのにと思うけど。

 いったん起動すればズームレバーとシャッターボタンで撮影すべし。10倍ズームもあれば、同じ人でもこれだけ違う写真を撮れるのだ。

Hasselblad True Zoom 広角で撮影
Hasselblad True Zoom 同じ場所で、私がちょっと離れた位置から望遠で撮影
Hasselblad True Zoom 70mm相当の中望遠でポートレート。人を撮るにはこのくらいがいい

 人を撮るときは中望遠から望遠くらいまでが一番いい。背景もすっきりするし、姿形がきれいに出る。こればかりはスマホでは無理な画角であり、Hasselblad True Zoomの面目躍如だ。

 続いて猫写真。あまり近寄れない猫も、光学ズームがあれば完璧。

Hasselblad True Zoom 69mm相当の中望遠で舌をぺろっとだした瞬間の猫
Hasselblad True Zoom 250mm相当の望遠で毛繕い中の猫

 料理も広角より2倍ズームくらいで撮った方が、形がきれいに出るわけである。

Hasselblad True Zoom 49mm相当でアジフライを

 街のちょっとした風景も望遠で切り取ると面白い。

Hasselblad True Zoom 花屋の店頭に飾ってあったリースを望遠で切り取ってみた

 さすがにカメラ専用機に比べるとグリップのしづらさやズーミングスピードの遅さ、反応の鈍さはあるが、リアルな10倍ズームを楽しめるし、不要なときは外しておけるのは実に便利だ。

 室内でも写りはけっこういい。

Hasselblad True Zoom 室内の花屋の店頭でエレガンスローザスクーロとやらを

 全体として、同等クラスのコンデジと遜色ない写りだ。今までの作例は全てオートで撮影しているが、画面上の「H」ボタンをタップすると撮影メニューが現れ、シーンモードも使える。

Hasselblad True Zoom モードはカラー、モノクロ、RAWデータ。シーンはオート+5種類

 このシーンをよく見ると、1つだけ妙なのが混じっている。右下にある「横向き」である。これはたぶん翻訳のミス。

 英語では横位置撮影を「ランドスケープモード」というのだが、ランドスケープは風景のことで、風景写真は横位置で撮るからそう呼んでいるのだ(ちなみに、縦位置は「ポートレートモード」。

 ここは素直に「風景」と訳せばいいところを、写真用語ってことで「横向き」としちゃったのだろう。細かいことだけど、面白いのでツッコんでみた。

 こちらは夜景モードで撮ってみた。

Hasselblad True Zoom 工事中の渋谷駅を宮益坂下方面から撮影。1/30秒でISO800

 でもまあ、普段はオートのままで問題ないかと思う。さらに細かく設定して撮りたいときはプロフェッショナルモードを使う。

Hasselblad True Zoom 右下のカメラアイコンをタップすると撮影モードメニューが現れる。一番上がプロフェッショナルモード
Hasselblad True Zoom プロフェッショナルモードだと、フォーカス、ホワイトバランス、シャッタースピード、ISO感度、露出補正をこのようにセット可能

 この設定でわざと色をずらし、シャッタースピードを落として撮ったのがこちら。

Hasselblad True Zoom シャッタースピード1/4秒にして人の流れをぶらし、ホワイトバランスをずらして青っぽくしてみた

 撮影が終了したら、カメラアプリを終了するか、カメラモジュールの電源ボタンを押せばよい。その後、レンズが引っ込む。レンズが飛び出たままスマホ本体と分離しちゃうと、レンズが飛び出たままになるので注意。

 外したカメラモジュールは付属の専用ケースに入れておくとよい。このケース、Moto Zなら装着したまましまえるが、その分出し入れがキツくなるのが難点だ。

Hasselblad True Zoom 付属のケース

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