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» 2017年02月21日 06時00分 UPDATE

SIM通:IoTとMVNOはどうかかわる?これまでとこれから

「IoT」と言う言葉を目にすることが多くなり、最近では、MVNO系のIoTサービスが注目を集めている。では、そもそもIoTとはいったいどんなもので、なぜ今注目されているのでしょうか。

[SIM通]
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 最近、ニュースなどで「IoT」と言う言葉を目にすることが多くなりました。なんとなくわかっているようで実はよくわからないIoT、いったいどんなもので、なぜ今注目されているのでしょうか。

IoTとMVNOはどうかかわる?これまでとこれから

そもそもIoTとは?

 IoTは「Internet of Things」の略語で「モノのインターネット」と訳されることもあります。一般的にインターネットといえば人がブラウザやアプリなどでブログやSNS、ゲームなどにアクセスするために使うネットワークを指すものですが、これからは「“人”ではなく“モノ”がインターネットを使う時代になってくるよ」という主題で、よくIoTという言葉が使われるようです。

 「モノがインターネットにつながる」というと、ロボットやドローンなどを想像する人が多いでしょう。たしかにそれは間違っていませんし、目に付きやすい分野なのでわかりやすいのですが、実はずっと昔から“モノ”がインターネットを使う市場はそこかしこにありました。

 たとえば、皆さんの近所にも必ずある自動販売機。電子マネーやクレジットカードを使えるものが増えたと思いませんか?増え始めたのは10年ほど前からのようですが、実は、それらの自動販売機もIoTだといえるのです。電子マネーやクレジットカードは、情報のやりとりだけなら自動販売機とカードやケータイの間だけで済んでしまいます。けれども、カードが偽造されていないかどうかを調べたり、1日分の売り上げを回収したりするためには、必ず通信で設置者とやり取りをする必要があります。そのため、携帯電話網にアクセスできる小さなモジュールを取り付けて、通信を行っているのです。

 特にこの動きが大きかったのが、たばこ販売時の年齢確認が義務化された時、すなわちtaspo(成人識別ICカード)の導入時です。taspoについても、もちろん、それが本物かどうかをチェックするしくみが必要でした。それが半ば法的に義務化されてしまったので、販売業者は「たばこの自動機での販売をやめるか、すべての自動販売機をIoT化するか」という大きな瀬戸際に追い込まれ、結局、すべてのたばこ自動販売機はIoT化されることになったのです。

 このほかにも、電気やガスの検針だとか、河川の水位監視だとか、ちょっと倒錯的ですが「携帯電話の基地局が正常かどうかの監視装置」まで、実はこの10年ほどで身の回りのあらゆるところにIoTが浸透してきています。

MVNOにもIoTサービスが続々登場

 最近になって、通信業界でもIoTが脚光を浴びるようになった理由は、どちらかといえばキャリアの側にあるようです。スマホなど携帯端末の普及率が100%を大きく超え、将来的な成長戦略をステークスホルダーに示さねばならないというとき、「今後は身の回りのあらゆるものがインターネット化していく、そこに成長余地がある」というストーリーをさかんに見せるために、IoTが使われるようになったとに思われます。

 一方モバイル技術の進歩も著しく、3GからLTEへの進化でIoTに必須とも言える「大容量・低遅延」を実現。IoTがより使いやすくなる方向に進化しています。さらに、LTEにはIoT向けの様々な特殊機能が組み込まれており、一般のSIM向けでは使えないような「裏機能」も各キャリアともに用意して、さまざまなIoT市場でしのぎを削りあっているようです。

 そこで最近注目を集めているのが、MVNO系のIoTサービスです。もちろんキャリアと比べ、今のところMVNOのSIMができることは「インターネットに接続すること」だけ。IoT向けの機能という意味では、キャリアのIoTサービスよりも遅れていることは否めません。

 それでもMVNO系のサービスが求められている一つの要因として、IoT向けの通信モジュールが多様化・低価格化してきたことが挙げられます。以前は、特にモジュールなどの小さな機器では、特定の国の特定の周波数の、さらにいえば特定のキャリアの電波しか使えないようなものが多くみられました。しかし、最近は無線アナログデバイスも大きく進化し、非常に小さなモジュールなのに世界中のいろんな周波数でキャリアフリーで使えるようなものがたくさん登場。一方、相変わらずキャリア自身は、自社で仕様を決めて煩雑な試験を経たものでなければ、IoT向けモジュールとして採用しない、という原則を貫いています。

 このギャップを埋めるのがMVNOのSIMなのです。標準規格に準拠していて、国内法にもマッチしているものであればどんな端末にSIMを取り付けて使ってもよい、というのがキャリアがMVNOに対して保証したことです。そのため、当然ながら、キャリアの面倒な試験を通さずに、多様で格安なIoTモジュールを使えるようになります。前述したような、自動販売機や電気の検針は、たくさんの数があるからこそ、専用開発品でも利益の出る商売として成立するものでした。しかし、もっと小規模のIoTサービスでも、MVNOのSIMと格安のIoTモジュールを組み合わせれば、じゅうぶんに利益を出せるソリューションを組むことができるようになる、ということです。

 有名なところでは、IoT専業MVNOのソラコムなどがあります。「基本料が1日10円から」「データ量によってとても細かく料金体系が設定されている」「1日数キロバイトだけを継続的に使う」「月に1回1日だけたくさんデータを使う」などの多様な使い方にマッチした、リーズナブルな組み合わせを見つけられるようになっています。

 今後、このようなMVNOのIoT向けのサービスを使ったIoTソリューションは、徐々に増えていくでしょう。すでにSIMフリーのIoT対応アイテムが、いろいろなところで見られるようになりました。こうしたアイテムとMVNOの格安IoT回線を使えば、自分の知恵だけで身の回りの物をどんどんインターネット化していくこともできるようになるかもしれません。

 今後は、単にスマホでネット、だけではなく、身の回りの物をネット化してちょっと便利な生活を自分で作る、そんな世界が当たり前になってくるかもしれません。

(文・記者M)

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