Siriを呼び出すにはホームボタンを長押しするか、「Hey, Siri」と呼びかけます(一部未対応機種あり)が、同インタビュー記事によると、バッテリーを消耗させずに「Hey, Siri」の呼びかけに反応できるのも機械学習のおかげだそうです。
Siriの声は音声センターで収集された録音データベースから来ており、語句のつぎはぎによって返答の文章が作られています。iOS 10からはその音声がさらに滑らかになりましたが、これも機械学習によって、実際の人のようにスムーズな話し方を実現しました。
ちなみに「○○さんに電話をかけて」「今日の天気は?」「今一番はやっている曲を聴かせて」といった命令には、iOSの標準アプリを使って対応しますが、iOS 10からは他社製アプリも使えるようになりました。Siriに呼びかけてLINEやSkypeからメッセージを送る、Twitterにつぶやく、Uberを配車する、Facebookで画像検索するといったことが可能です。
Siriは会話画面だけでなく、コントロールセンターやSpotlight検索画面にもひっそり表示されていることにお気付きでしょうか。ここでは居場所と時刻にもとづいて、ユーザーが使いそうなアプリを予測してSiriが先回りして提案します。
このユーザーの意向を先回りして情報を通知する「プロアクティブアシスタント」機能は、iOS 9で初登場しました。Siri以外では、連絡先に登録されていない発信者からの電話でも相手の名前を予測して表示したり、ユーザーのカレンダー上にある次のミーティングが、経路の提案とともに自動的に表示されたりします。これらも機械学習によって実現もしくは大幅に強化された機能です。
ユーモアのある返しや都市伝説など雑学的なネタで話題になりがちなSiriですが、日々の学習によりできることが増えているのです。
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