―― 今後のことをうかがいますが、BLUの機種を増やしていくだけでなく、BLU以外のメーカーも代理店として取り扱っていく可能性はあるのでしょうか。
本間氏 そこは流通として当然だと考えています。日本に受け入られる、市場を興せそうな商品には、トライしていきたいですね。海外だと、例えば自撮りの方が画素数の高い商品など、面白いものがいっぱいあります。そういったものを、流通として持ってくることができたらと考えています。
―― 取り扱った端末のアクセサリーを作るということもあるのでしょうか。SoftBank SELECTIONとしてメーカーの機能もあるので、そこを充実させることもできるのでは、と思いました。
本間氏 アクセサリーで一番多いのがケースやフィルムになってきます。BLUさんの端末についても、そこでのビジネスは考えていましたが、企業ポリシーとして、製品にそれらを絶対に付けるということで、2つの製品にはケースが付属しています。ただし、数がもっと出るのであれば、アクセササリーを作ることも視野に入ってきます。1万9800円、2万9800円ぐらいの端末であれば、SoftBank SELECTIONともコラボして、面白いものができると思っています。
―― 先ほど、IoTのお話もしていましたが、こちらについてはいかがですか。
本間氏 具体的に何かというのはまだですが、デバイスが中心にくる時代になると見ています。SIMフリーで強化した総代理店の機能を発揮して、IoTも世界を見て、探したものの中から、持ってこられるものがあればと考えています。グループ会社に通信事業者があるので、そこを活用しながら、新しいものを生み出していきたいですね。
もともと、ソフトバンクは孫正義氏がソフトウェアの卸売業者として始めた会社で、社名の由来もここにある。その意味で、ソフトバンクC&Sは、むしろソフトバンクの原点に近い会社といえるだろう。普通であれば、ソフトバンクだけでなく、Y!mobileと直接競合するMVNOで使える端末は取り扱わないという発想になりがちだが、むしろSIMロックフリー市場の拡大を商機と捉えていることがうかがえる。いい意味で、ソフトバンクらしい抜け目のなさといえるだろう。
BLUの販売を開始したのは、今後への布石という意味合いもありそうだ。この取り組みがうまくいけば、まだ日本に上陸していないメーカーの端末が、ソフトバンクC&S経由で発売されることになるかもしれない。Huawei、ASUS、FREETELなど、顔ぶれが固定化されてきたSIMロックフリースマートフォンメーカーだが、ここに新風を吹き込む存在として注目しておきたい。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.