INFOBARやiida、幻のコンセプトモデルも展示 「ケータイの形態学 展」を見てきた「au Design project」15周年(2/2 ページ)

» 2017年07月20日 22時57分 公開
[房野麻子ITmedia]
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スマートフォン時代で求められるデザイン

 第3章「夢見る形態 iPhoneインパクトと新たな方向性の模索 2007-2009」は、米国でiPhoneが発売された2007年から2009年までの期間に取り組んだモデルが並んでいる。iPhoneで携帯電話にタッチパネルが搭載され、インタフェースが劇的に変わった。au Design projectとして、インタフェースに対するアプローチを検討した時代だったという。

ケータイの形態学 展 森本千絵氏デザインの「sorato/ヒトカ」(2007年)。soratoには背景に空が描かれている
ケータイの形態学 展 ヤマハデザイン研究所が出掛けた「ガッキ ト ケータイ」(2008年)。当時、Yamaha mobile orchestraのメンバーが、実際にデモ機を使って演奏することもあった

 第4章「『シェア』と形態 スマホ・SNSの渦中へ 2008-2015」では、auがAndroidスマホに取り組む2008年から現在に至るまでの自社企画製品を展示している。これまで発表されてこなかったコンセプトモデルが多数展示されており、スマホの形は画一的で、ディスプレイが大きいので何もできないとされた中、さまざまな形でau Design projectのDNAを受け継ぐモデルを見ることができる。

 ここでは、実際には発売されなかった幻のスマートフォン「SUPER INFOBAR」「INFOWAR Family concept」「tably 2」などが展示されているので必見だ。

 コンセプトモデルの「SUPER INFOBAR」(2008年)では横長ディスプレイを採用し、2画面での使用などもイメージしていたという

ケータイの形態学 展 SUPER INFOBAR

 「INFOWAR Family concept」(2010年)は、iPhone 4とデザイン的に似ているということで、製品化を見送ったという。深澤氏の時代の流れを読み取る力の確かさを確認できるコンセプトモデル

ケータイの形態学 展 INFOWAR Family concept

 こちらはコンセプトモデル「talby 2」(2011年)。talbyもスマートフォン化を目指していた。マーク・ニューソン氏との打ち合わせのためにロンドンに出向いたのが東日本大震災の直後で、成田空港に行くだけでも大変だったという

ケータイの形態学 展 talby 2

 第5章「『ほどよさ』と形態 繋がりすぎないデザイン 20017-」では、スマホも成熟し、スマホを使いすぎてストレスを感じることもある時代、au Design projectとして何ができるか考えて生まれた「繋がりすぎず、離れすぎない」携帯電話のコンセプトモデルを展示している。

 深澤直人氏デザインのコンセプトモデル「SHINKETAI」(2017年)は、本当に大切なヒトしか登録できないアドレス帳やシェアできないカメラなど、SNSやスマホを休むための新しいケータイ。

ケータイの形態学 展 「SHINKETAI」
ケータイの形態学 展 タカラトミーの変形ロボットキャラクター「トランスフォーマー」とのコラボレーションによる「au x TRANSFORMERS PROJECT」で開発中のINFOBAR型トランスフォーマーも展示
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