MVNOと消費者保護ルールMVNOの深イイ話(3/3 ページ)

» 2017年07月26日 10時25分 公開
[佐々木太志ITmedia]
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MVNO業界の取り組み

 ユーザーの増加を上回るペースで苦情の増えているMVNOですが、独立行政法人国民生活センターから、「こんなはずじゃなかったのに!"格安スマホ"のトラブル -料金だけでなく、サービス内容や手続き方法も確認しましょう-」という報道発表が2017年4月13日に行われました。

消費者保護ルール 国民生活センターへのMVNOサービスの相談件数は年々増えている

 この発表には、相談の急増に関する状況だけでなく、主な相談事例や、より丁寧な説明などの消費者啓発を求める業界団体への要望も含まれています。

 この報道発表に関連して、MVNOの業界団体である一般社団法人テレコムサービス協会MVNO委員会も、「MVNOサービスの利用を考えている方へのご注意とアドバイス」を4月21日発表しました。この文書に基づき、MVNO各社の中でも消費者への独自の注意喚起を自社のWebサイトに掲載する事業者が相次ぎました。

(MVNO委員会による情報開示より)

消費者保護ルール MVNO各社がWebサイトで注意喚起を行っている。写真はIIJのWebサイト

 このような取り組みが必要なこと自体は、決して自慢できることではありません。ただ、消費生活センターなどの相談窓口からの提言に対し、業界を挙げて速やかに行動することで、より消費者のMVNOサービスの理解を高めていくことは、今後のMVNO業界の健全な発展のためには非常に重要なことであり、(筆者もメンバーの1人である)MVNO委員会でも今後も積極的に取り組んでいきたいと考えています。

 また、最終的に消費者への説明を担っていくのはそれぞれのMVNO各社であり、その代理店(店舗)となります。業界団体が笛を吹けど踊らず、とならないよう、加盟各社による一層の取り組みも期待されています。

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