NTTドコモが夏商戦モデルを一括1万5000円で早くも投げ売り――新料金プランによって、端末の売れ行きに変化到来か石川温のスマホ業界新聞

» 2017年07月28日 10時00分 公開
[石川温]
「石川温のスマホ業界新聞」

 KDDIの「auピタットプラン」が好調なスタートを切ったようだ。

 受付開始直後の週末において、Androidスマホの新規契約が約5割、機種変更が4割も増えているという。

 auピタットプランは現状、新規や機種変更に関してはAndroidスマホのみの対応となるため、結果としてAndroidスマホが売れるという傾向が出ているようだ。

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この記事は、毎週土曜日に配信されているメールマガジン「石川温のスマホ業界新聞」から、一部を転載したものです。今回の記事は2017年7月23日に配信されたものです。メールマガジン購読(月額540円・税込)の申し込みはこちらから。


 また、端末購入時には新料金プランが8割、選択されているという。ローエンドからハイエンドまで幅広く買われており「端末購入補助割引がなくても、新しい料金プラン」というのが支持されているようだ。

 6月からスタートしたNTTドコモ「docomo with」もよく売れているようだが、一方でNTTドコモのオンラインショップでは不穏な動きが見られる。

 7月21日より夏モデルであるGalaxy S8ならびにXperia XZ Premiumが「端末購入サポート」により7万8408円が割引され、MNP契約で一括1万5552円となっているのだ。

 「端末購入サポート」は端末購入から1年の間に機種変更や解約などを行うと割引額の半額がペナルティとして発生するものだ。端末購入補助割引である「月々サポート」はもちろんつかないが、相当、お得な価格で購入できることは間違いない。

 これまでも過去のモデルに「端末購入補助」がついたことはあったが、まだ最新モデルである、ソニーとサムスン電子のフラグシップモデルが一括で約1万5000円になるとは本当に意外だ。実際、フェイスブック上で、シャープの関係者も驚いていたほどだ。

 果たして、これが意味するのは何なのか。

 このタイミングから推測するに、ひとつは、auピタットプランの影響だ。KDDIでは、新料金プランの開始に加え、現在、Galaxy S8などに5000円のキャッシュバックを適用している。KDDIからユーザーを奪うという狙いにおいて、MNPの一括価格を大幅に値下げしてきた可能性が高い。

 また、docomo withが好調なこともあり、予想以上にGalaxy Feelやarrows Beが売れてしまっている影響もあるかもしれない。

 ハイエンドモデルを調達し過ぎてしまったため、在庫調整としての大盤振る舞いの割引ということもあるだろう。

 いずれにしても、総務省の意向により、料金と端末の分離は進んでいきそうだが、一方で、在庫調整のためにキャッシュバックや大幅値引きなどがこれから頻発することもありえそうだ。

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