据え置きWiMAX 2+ルーターを2週間ほど“固定回線代わり”に使ってみた5分で知る最近のモバイルデータ通信事情(3/3 ページ)

» 2017年08月04日 13時55分 公開
[島田純ITmedia]
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設置場所を検討する「手がかり」がもう少しほしい

 L01を固定インターネット回線代わりに使うにあたり、今回は電波が良く入るであろう幅150cmほどある窓のそばに端末を設置しました。そこに至るまでに家の中のいろいろな場所に置いてみましたが、置く場所によって通信速度が大きく変わりました。

 このこと自体は、今までのWiMAX/WiMAX 2+ルーターでも同じです。しかし、L01については「通信品質が良い場所に端末を設置すること」を手助けするツール類は用意されていません。

 一応、L01の正面LEDや管理画面で確認できる「電波強度」を手かがりとすることはできますが、設置場所やPC・スマホとの位置関係を少し変えるだけで通信品質・速度に大きな差が出ることを踏まえると、WX03の「電波インジケータ」に類似する機能がほしくなります。これさえあれば、電波状況の良いところが見つけやすくなり、より快適に使うための手助けになるはずです。

WX03の「電波インジケータ」 WX03の「電波インジケータ」は、電波状況の良い場所を探すのに最適

据え置きタイプだからこそ便利な「同時接続最大40台」

 冒頭のスペック比較でも触れましたが、L01のWi-Fi(無線LAN)は2.4GHz帯と5GHz帯でそれぞれ最大20台の計40台の同時接続が可能です。

 普段、モバイルルーターでは同時接続台数をそれほど意識することはありませんが、据え置きタイプではスマホやPCだけではなくタブレットやゲーム機などさまざまなWi-Fi機器を接続することになりますから重要な意味を持ちます。筆者の自宅では、ネットワークカメラ、Amazon Dash Button、Wi-Fi体重計……などなど、最大で同時に20台のWi-Fiデバイスが同時にL01につながっていました。

20台ぐらい同時接続 筆者の自宅では20台程度のWi-Fiデバイスが同時接続している

 Amazon Dash Buttonなど、比較的安価なWi-Fiデバイスは2.4GHz帯のWi-Fiだけ対応している製品が多い傾向にあります。モバイルルーターの場合、現在のところ2.4GHz帯と5GHz帯が例外なく排他となっているので、このようなデバイスを使うとなると2.4GHz帯で使わざるを得ません。

 この点、L01は2.4GHz帯と5GHz帯を同時に有効にできるため、ネットワークカメラなどを2.4GHz帯で使いつつ、スマホやノートPCはより安定して通信できる5GHz帯で使う、といった芸当が可能です。この点は、目立たないながらも固定回線代わりに使う際には重要なポイントです。

 さらに、2つの有線LAN(1000BASE-T/100BASE-T/10BASE-T)ポートを備えているコトもポイントです。デジタルテレビなど、有線LANポートしか備えていない機器の接続に使えます。

2.4GHz帯と5GHz帯を同時利用可能 L01は2.4GHz帯と5GHz帯を同時利用可能。モバイルルーターにはない大きなメリット

再度結論:「直近3日間で10GB」を超えなければ問題なし

 L01は、「直近3日間で10GB」に抵触しなければ十分に自宅の固定インターネット回線代わりに使えます。ただし、「直近3日間で10GB」を頻繁に超え、かつ18時頃から翌日2時頃までにデータ通信を良く使う人には不向きです。

 UQの説明によると、WiMAX 2+のトラフィック(データ通信量)のピークは夜時間帯にあります。そのことと「インフラ投資と料金のバランス」などを考慮すると、短期的にこの制限を緩和することは難しいでしょう。しかし、トラフィックが増える一方であることも事実です。インフラの増強を行いつつ、長期的には速度制限が緩やかになっていくことに期待したいです。

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