思い出のケータイを振り返る連載。今回紹介するのは、NTTドコモのNEC製ケータイ「FOMA N902iX HIGH-SPEED」です。
ドコモのFOMAは「W-CDMA」という通信規格を採用しており、元々の下り最大通信速度は384kbps(理論値)でした。N902iXは、W-CDMA規格の下り通信速度を高める「HSDPA」という技術に日本のケータイとして初めて対応。HSDPAに対応する「FOMAハイスピードエリア」内において、従来の約10倍となる下り最大3.6Mbps(理論値)の高速パケット通信が利用できました。
このHSDPAの高速通信を生かして、ドコモはダウンロード型音楽番組「ミュージックチャネル」を開始。もちろん、N902iXも対応していました。
デザインは「ガンダム」をモチーフにしていて、メカニカルなデザインにすることで先進的なイメージを演出していました。これは当時、NTTドコモプロダクト&サービス本部マルチメディアサービス部に在籍していた夏野剛氏が指示した「ガンダムっぽく」を反映したもので、正式なコラボ端末ではありませんでした。
ちなみに、2か月遅れで新色として発売されたメテオレッドは、HSDPAの高速通信とメカニカルなデザイン、真っ赤なカラーリングから、通称「シャア専用ケータイ」と呼ばれることがありました。
(機材協力:携帯市場)
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