F-04Kは、カメラ機能にも注力している。とりわけ、アウトカメラに対する力の入り方は並々ならぬものがある。
まず、アウトカメラのセンサーは約1220万画素……と、実は先代(F-05J)よりも画素数が減っている。画素数の減少は、写真の最大解像度が低くなることがデメリット。しかし、メリットもある。センサーのサイズが同一である前提で話をすると、画素数が減ると1画素あたりの受光面積が増えるため、暗い場所でのノイズ(モヤモヤ)を減らせるのだ。先代と比べてセンサーサイズも少し大きくなっているので、より光を集めやすくなっている。
このセンサーにarrowsでは最も明るい「F1.9」のレンズを組み合わせることで、先代よりも約1.7倍明るい写真を撮影できるようになった。
「F値(絞り値)」は、カメラのレンズの光をどれくらい通すかを示す単位。値が小さければ小さいほど、より多くの光を通す。
さらに、このセンサーは全画素で位相差オートフォーカス(AF)できる設計で、従来のarrowsと比べるとピント合わせの精度も速度も向上している。夜景のようなピント合わせが遅くなりがちなシーンで大いに力を発揮するはずだ。
ここで、私がF-04Kで撮影した暗い場所の写真を掲載する。あえてフラッシュをオフにしたこと以外は、特に設定を変えずに撮影している。参考にしてみてほしい。
せっかくなので、明るい場所で撮影した写真も掲載しよう。こちらも特に設定は変えずに撮影したものだ。
動画撮影については、通常モード(最大解像度は「フルHD」)に加えて、「ハイスピード動画撮影」と「Live Auto Zoom」の2つのモードを備えている。
ハイスピード動画撮影モードでは、被写体を「HD(1280×720ピクセル)・120コマ/秒」で撮影する。一見すると通常のHD動画と変わりないが、F-04Kの標準ギャラリーアプリ「Scene」を使ってユーザーの指定した部分をスローモーション加工できるようになっている。元の動画とは別にMP4形式で保存されるので、簡単にSNSや動画サイトで共有できる。
Live Auto Zoomは動画撮影時に被写体を自動ズームアップする機能で、F-04Kで初めて搭載された。使い方はシンプルで、ズームインしたい被写体をタップするか、指で丸く囲むだけ。逆に、ズームアウトしたい場合は、ズームイン指定した被写体をタップするだけ。
この機能を使ったズームイン・ズームアウトはとても滑らか。指を2本使わなくてもズームできるのは、特に片手がふさがっている場合に便利だ。
なお、Live Auto Zoomで撮影できる動画の解像度は「フルHD(1920×1080ピクセル)」に固定される。ファイルサイズがやや大きめになるので、モバイル通信中にシェア、あるいはクラウドストレージにアップロードする時には注意が必要だ。
最近のarrowsでは、インカメラで肌の表面を滑らかにする「美肌補正」に対応しているが、F-04Kではアウトカメラでも美肌補正を利用できるようになった。インカメラと同様に、美肌レベルは「0(補正オフ)」から「8」までの9段階で調整できる(デフォルトは「4」)。
ただし、標準設定ではアウトカメラの美肌補正はオフになっている。使いたい場合は、カメラ設定で「美肌補正」ボタンの表示をオンにしよう。
このように、F-04Kはカメラ機能がさらに改善・進化しており、3万円台前半で買えるスマホとしては十分すぎるぐらいに楽しめる。
ハイエンドモデルのように4K(3840×2160ピクセル)動画の撮影には対応していないものの、それを除けば現時点でカメラ機能が一番充実しているarrowsスマホだ。
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