頤和園とコラボレーションした限定モデルも発表された。緑系のボディーにカメラ周りなどは標準モデルの金に代わり赤色を採用。背面には金のデコレーションも施されている。専用ケースもセットになっており、ACアダプターやBluetoothのカメラシャッターボタンも同じデザインにそろえている。
価格はメモリ4GB+ストレージ64GB版が3399元(約5万5400円)、6GB+128GB版が4199元(約6万8400円)。6月末から中国で販売されている。なお頤和園モデルは価格、発売時期、販売台数は未定とのこと。
発表会の最後には肌状態を検査できる「Beautymore SC-1」も発表された。口紅を2回り大きくしたような形状で、肌に当てることで水分や油分、黒ずみなどを測定し、スマートフォンのアプリで数値表示と肌診断を行ってくれる。将来的にはアプリからお勧めの化粧品も購入できるようになるなど、ECとの連携を見越したハードウェア機器だ。普段からの肌のお手入れをすることでMeituのスマートフォンを使ったセルフィーをより美しくすることができるというわけだ。価格は599元(約9800円)。
Meituはインカメラ性能の高さで女性ユーザーを引きつけ、セルフィースマートフォンメーカーとしての地位を中国国内で揺るがないものにしてきた。しかしここ1〜2年で他社のスマートフォンのセルフィー機能も大きく高まっている。OPPOやVivoはセルフィーを売りにして中国のみならず、Meituがまだ進出していない新興国で人気が沸騰している。またHuaweiはセルフィーに特化した「nova」シリーズを投入し、こちらも各国で人気だ。
Meituのセルフィーの仕上がりの美しさは他社よりもまだ2歩も3歩も先を行っているだろうが、全メーカーのインカメラと美顔機能の性能が上がった結果、OPPOの最新モデルのセルフィーは一般の消費者なら誰もが十分満足できるほどの品質になっている。そしてHuaweiはライカとのコラボレーションでカメラに強いスマートフォンメーカーとしての名を世界中に知らしめた。
Meituはこれからもセルフィーへの強さを武器に新製品開発を行っていくだろう。しかし今やセルフィーだけでは差別化が難しくなりつつある時代を迎えている。T9はセルフィーだけではなくカメラ全体を強化し、さらには高級感あふれる製品の仕上がりであらゆる世代の消費者にアピールする製品となっているのである。
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